M&Aを行ったことがある方であれば、実施の際にはよく考えたことと思います。
売上や利益の拡大なのか、自社の弱点を補いたいのか、
既存事業との親和性が高く、より効率的なビジネスになるからなのか、
将来のキャピタルゲインやインカムゲインを目的とした投資であるのか、
それとも後継ぎがいないための事業承継目的なのか・・・
多くのM&Aでは上記のように目的をもって行われるはずです。
いわば、目的を達成するための手段がM&Aであるということです。
ただし、M&Aはご多分に漏れずリスクが高い側面もあり、
その目的がM&Aでないと達成できないのかどうかは事前に十分吟味する必要があります。
売上や利益を上げたいのであれば、
M&Aに依存せずとも、新たな営業チャネルを開拓して取引先を増やすこともありえるでしょうし、
余計な経費をカットすることで、営業利益が向上する可能性もあります。
場合によっては、ビジネスモデルを見直して、新たなブルーオーシャンに進出するとか、
業務提携(アライアンス)等によるオープンイノベーションの実現で、新しい選択肢や可能性が次々と生まれる可能性もあります。
ときどきお客様から、「何でもいいから買いたい」というお声がけを頂くことがあります。
その理由をお尋ねすると、売上を上げたいとか他業種に進出したい、といったお答えを頂くのですが、
それはM&Aでないと実現できないことでしょうか。
よくM&Aは「時間を買う」と言われますが、よくよくお聞きすると、
状況的に切羽詰まった状況でもなく、あまりにもイメージが漠然としており、
具体的な数値に基づく計算ができているケースが少ない、という実情があります。
これは、典型的なM&Aという行為そのものが目的となってしまっており、
肝心のM&A後の実現したい現実をイメージできていないと言わざるを得ません。
こうしたお客様には、私からは、
「なぜ買いたいのか、M&Aでないとダメなのか、買ったあとどうしたいのか、
買いたい業種が何でも良いというのはなぜか」、ということを細かく質問します。
なかなか予想していなかったことかと思いますが、
M&Aを行う企業の多くが失敗しているのは、事前のデューデリを如何に突き詰めて行うか、です。
明確なイメージがわかなければ、決して手をつけてはいけないのがまたM&Aではないでしょうか。







