M&Aの実状と課題

中小企業庁が平成30年11月30日に発表した『中小企業・小規模事業者の数(2016年6月時点)』の集計結果によると、法人数+小規模事業者数は358.9万者(個人事業主を含むため社ではなく者とする)存在しています。そのうち小規模事業者の割合は304.8万者(84.9%)となっています。

M&Aを支援しているメガバンクや証券会社、仲介会社は、一定規模以上の法人をターゲットにしているため、全法人数の10%超に当たる約50万者にしか対応していない現状があります。

その様な企業は、彼らが行っているM&Aアドバイザリー業務および仲介業務によって、M&A実行支援における着手金やリテイナーフィー(一定期間における継続的な業務に支払われる固定顧問料)、成功報酬などで収益を上げていますが、対象とする企業の事業規模と手間は比例せず、大企業も小規模企業もかかる手間は変わりません。そのため売上規模の大きな企業にしかサービス提供できない実状があります。

とはいえ、残り90%の中小・小規模企業のうち、後継者がいない会社を廃業させてしまってもよいのでしょうか?

創業から10年後も事業が継続している会社は、約5%と言われています。それらの企業には必ず会社が長年事業を続けてこられたオリジナルの特徴があります。ですから10年以上も経営を継続できていると思いますし、その特徴を魅力に感じて、一緒に成長したい・承継したいという第三者の存在も必ずあるはずです。

中小・小規模企業のM&Aが叫ばれている背景

中小・小規模企業では、後継者不足の問題が深刻となっています。この問題を国としても解決しようと、金融支援制度や相続税・贈与税の納税猶予の特例等を定めた承継円滑化法が2016年に改定され、親族外での承継の際も適用できるなど制度が拡充されたり、事業承継をきっかけとした経営革新や事業転換などの新しい取り組みを支援する事業承継助成金の制度が設けられたり、といった様々な取り組みがなされています。

しかし、実際のところ中小・小規模企業の事業承継の問題が一気に解決できるほどの制度とは言い難く、抜本的な後継者問題解決までにはまだまだ時間がかかりそうです。とはいえ経営者にとって事業承継は時間との勝負自身の引退を見据えた上で、次の経営を任せられる人材を確保、または育成という大きな仕事を本業の事業に取り組みながら行っていかなければなりません。
M&Aというのは、その様な後継者育成および候補者の選定に苦慮している企業様に、まさに適した解決方法であると言えるでしょう。

事業承継に取り組むという経営者の意思決定

中小・小規模企業では経営者自らが陣頭指揮をとり、重要事項から細部まで日々意思決定をしている姿を目にします。第三者から見ても、「社長がいなかったらこの会社は回らないのではないか?」と思えるぐらい、経営全般に関わっているのではないでしょうか。取引先との関係や業務自体が、経営者の属人的なものとなっていることが少なくないため、すぐに事業承継することは親族内での承継やM&Aでの第三者への承継でも非常に難しいです。

常に現場の状況確認や目先の売り上げ確保で忙しい上、他にも様々な得意先やクライアント、従業員、顧問税理士等から意思決定を求められるため、いざ事業承継について考えろと言われても時間と余裕がないという経営者の方も多いはず。

経営者様がどのような形で会社を後継者に引き継ぐにしても、社内業務や顧客開拓などの仕組みの見える化や、会社自体のブラッシュアップを行い、来るべき事業承継に向けやるべきことを計画的に進めることが大切です。後継者に事業を引き継ぐということは、数日や数か月で完了することではありません。少なくとも半年、一般的には5年から10年とかけて行うことでもあるため、生半可な知識や推測をもとに事業承継を考えるというのは非常に危険です。

フォーバルでは、まだ事業承継について具体的に考えていないご経営者様に、10年後、20年後を想像していただき、ご自身と会社がこの先どうあるのがベストなのか、一度考えていただきたいと思います。AIやビッグデータがビジネスや人々の暮らしにもたらす影響は今後ますます大きくなり、今までの変化スピードとは比にならないくらいの勢いで世界が変わっていくと思われます。

そのような外部環境の変化の中でも全く病気や事故にも合わず、今と変わらぬ体力と判断力で、企業のトップとして従業員を引っ張っていく自信があるのでしたら、事業承継について考えるのは最優先ではなくてもいいのかもしれません。
しかし、10年、さらに20年経過し、ご自身が第一線を退いた後も会社の事業が順調に拡大し、さらなる次世代へ引き継がれていくことを望むなら、今こそ会社の将来について考える時間をしっかりつくることをお勧めします。

事業承継は親族、親族外承継だけではありません。M&Aという事業承継もあります。
どのような形の事業承継を選択するか、どれが自分にとって適しているのか、ご自身ではわからない部分もあるでしょう。

そんな時には是非、フォーバルにご相談ください。会社の現状や今抱えている課題を洗い出し、課題解決に向けた具体的な計画を立てることからお手伝いさせていただきます。まずはお気軽ご相談ください。


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