自動車部品業界とは

自動車部品業界とは、自動車部品を作るメーカーが形成する市場・業界のことです。自動車部品業界の幅は広く、エンジン、ブレーキ、ハンドル、変速機、サスペンション、シート、ECU、熱交換器、エアバッグ、EPS、電子制御システム等数多く存在します。

日本国内ではトヨタ、日産、ホンダといった大手自動車メーカーの系列企業が中心に、海外企業や独立系の企業などがあります。メーカー系列の自動車部品メーカーが多数存在することから、自動車産業の業績の影響を多大に受けるのが特徴です。


自動車メーカー系列企業(一部)

  • トヨタ系列企業

    デンソー、アイシン精機、豊田自動織機、日本精工etc…

  • 日産系列企業

    カルソニックカンセイ、日産車体、ジヤトコetc…

  • ホンダ系列企業

    テイ・エステック、エフ・シー・シー、ジーテクト etc…

  • 独立系

    スタンレー電気、ニッパツ、曙ブレーキ工業、ユニプレス etc…

昨今、メーカー系列のみならず、新興国の市場拡大により海外展開を試みるメーカーが増加しています。新車の販売台数60%を新興国が占めていることからも、各社が新たなターゲットとて東南アジアといった新興国へ展開といったグローバル化に力を注いでいるのが顕著な傾向と言えます。

自動車部品業界の市場環境

東京商工『リサーチの調査データ』によると、自動車部品関連メーカー4,391社の2016年10月期~2017年9月期の売上高合計は「33兆2,021億8,500万円(前期比1.5%増)」、当期利益合計は「1兆1,260億3,300万円(同6.1%減)」と増収減益となっています。減益要素としては為替変動、原材料の高騰、その他人件費上昇や投資負担といったものが要因となっています。


国外市場での需要拡大に
期待はするものの…

これまで世界的な自動車需要の恩恵を受け、自動車部品業界も拡大路線が取られてきました。ところがサブプライムローン問題やリーマンショックによる世界不況の影響を受け、自動車販売台数も大幅に落ち込みました。その影響が自動車部品業界にも影を落とし、2009年には大幅減を記録することになってしまいます。

その後自動車業界は需要が徐々に回復していきましたが、特に海外市場での売上の伸びが著しくなっていきました。それに引き上げられる形で自動車部品業界も市場規模が拡大し、特に、東南アジア市場が新たな拠点として需要拡大が期待されているエリアとなっています。現地生産の拡大や海外工場拡張、現地のエンジニアへのアウトソーシングなど、の動きは今後も増えていきそうです。


リコール件数の減少が業績向上へのきっかけに

自動車のリコール件数およびリコール対象台数は近年増加しつつあります。リコールによる損失は、自動車業界の収益を圧迫することから、自動車部品業界としてもリコールを引き起こすことによる業績悪化が起こり得ます。自動車部品業界としてのリコールの早期発見、また品質管理・情報管理の徹底により業績を落とさないことが課題と言えるでしょう。


今後は業界再編へ向けたリストラが断行

これまでの自動車部品業界は、メーカー系列の部品を納入するケースが頻繁にありました。しかしこれからは、自動車メーカー自体のコスト削減施策により系列外メーカーから部品採用するケースも出てきたりと、自動車部品業界も再編へ向けた動きが進んでいます。

自動車部品業界の競合環境

自動車部品以外の
事業展開にも取り組むデンソー

自動車技術やシステムなど世界各国の自動車メーカーに提供する、世界トップレベルの自動車部品メーカーであるデンソーは、今や世界38の国や地域に進出しています。主な事業内容は自動車システム製品、産業機器製品といった開発・製造・販売であり、最近は自動車部品以外に、住宅エネルギーマネジメント、ヘルスケア、農業支援のシステムといった分野に参入・積極的に取り組んでいます。


エネルギー事業や住生活事業など
幅広いジャンルを手掛けるアイシン精機

1万点以上の自動車部品を手がけているアイシン精機は、エンジン、ブレーキ、自動車ボディといった部品の製造だけでなく、自動車部品関連事業で培った技術力を活かして、住生活や医療といった分野への事業展開を進めています。GHPやコージェネレーションシステムといったエネルギー事業、福祉関連製品の製造・販売、住生活事業などを手掛けており今後の展開が期待できます。


自動車部品事業のグローバル展開が
著しい豊田自動織機

元は自動織機の製造と販売を目的に設立された豊田自動織機は、トヨタグループの母体となった企業。自動車、繊維機械、産業車両、物流事業といった分野を手掛けています。また昨今は、パワーエレクトロニクス、フォークリフト、カーエアコン用コンプレッサーなどの自動車部品事業のグローバル化を進めており、いくつかの分野で世界販売シェアトップを取るほどの業績を収めています。


TOP