飲食店の居抜きってなに?そのメリット・デメリット、相場、スケルトン物件との違いなどを徹底解説!

飲食店をオープンするにはさまざまな方法があります。そのなかで最近増えよく活用されるのが居抜き物件です。今回はそんな居抜き物件について、スケルトン物件との違いやメリット・デメリットなどを買い手側・売り手側双方の視点に立ってまとめてみました。

 

飲食店の居抜きとはなにか?

居抜きの概要

そもそも居抜き物件とは何なのでしょうか。居抜き物件とは店舗内の設備が揃っている状態で、すぐにでも開店できる物件のことを言います。もちろんそれは、前に入っていたお店の業種によりさまざまなので事前の確認が必要です。また、例えば暖房設備のみが残っている、というように、必ずしもすべての内装が残っているだけではなく、一部が残っている場合も居抜き物件という言葉を使うことがあるので注意が必要です。

 

居抜き物件売買の流れ

買い手側も売り手側も仲介業者を活用する場合が多いと言えます。買い手側の場合、仲介サイトで良さそうな物件を見つけ、内見をし、条件のすり合わせを行い、それから契約に至る場合がほとんどです。

売り手側は仲介サイトに掲載の依頼をし、店舗訪問などを経た後に、上手くマッチングをすれば、条件をすり合わせ、契約に至ります。

もちろん個人間で交渉を行うパターンもあるのですが、その場合は契約までの時間がかかりがちであるのと、トラブルに自ら対処しなければならないなど、いくつかのデメリットがあります。

 

飲食店居抜き物件の相場

 

相場はどれくらいか

居抜き物件の相場はほとんど決まっていないと考えてもらって良いと思います。居抜き物件の売値は売り手側に決定権があるので、基本的にはオーナーが好きな金額を提示できます。ですが、適切な値段をつけなければ、なかなか売ることは難しいです。そこで、売り手側は仲介業者に依頼をし、査定をしてもらい適切な金額を提示してもらうことがほとんどと言って良いでしょう。一般的には100万〜250万円ほどでその売買価格は推移していると言っても良いですが、もちろんそれは立地などの諸条件に依存します。

 

手数料はどれくらいかかるのか

居抜き物件売買における規定やルールは未整備と言ってもよく、不動産や仲介業者が自主ルールを決めて仲介手数料を徴収しているといっても良いでしょう。業者によってその方式は全く変わってくるので、不動産や仲介業者を選ぶ際は条件をしっかりと確認し、精査することをおすすめします。

 

居抜きとスケルトン物件の違い

 

居抜き物件とスケルトン物件のもっとも大きな違いは設備が残っているかいないかです。居抜き物件においては、例えば暖房設備や椅子、テーブルなど前店舗で使用されていた設備や什器などが残っていて、新しい賃貸者はそれを使用することができます。しかし、スケルトン物件において設備はおろか床・壁・天井などがなく、建物の躯体だけの状態で売買が行われます。賃貸していた物件を手放す際に、原状回復の義務があり、その義務によって前賃貸者が店舗内すべて撤収し、契約前の状態に戻されている物件がスケルトン物件です。こうやって見てみると、居抜き物件とスケルトン物件は全く別物ということがわかると思います。

 

居抜き物件とスケルトン物件のメリット・デメリット

 

居抜き物件のメリット・デメリット

居抜き物件の買い手側のメリット・デメリット

まずは居抜き物件の買い手側のメリットをみてみましょう。なによりも、前店舗の設備が残っているので、初期投資をおさえられるのが大きなメリットと言って良いでしょう。イチから店を作っていくのには膨大なコストがかかります。その費用をおさえられるのは大きいと言えるでしょう。また設備を整えるのにかかる時間を短縮できるのもメリットの一つです。トレンドに合った店を出店しようと考えている場合、少し遅れるだけでトレンドが終わっている可能性もあります。スピード感が求められる現代ビジネス界において、時間を短縮できるのは大きなメリットでしょう。

 

また、近隣への認知の速さもメリットと言えます。例えば、元々飲食店が入っていた居抜き物件を買った場合、そこに飲食店があったことを開店前から認知している人も多いはずです。これは全くなにもない状態から店を始めるよりかなりメリットになると言えるでしょう。同様の理由で、以前からの顧客を取り込みやすいのもメリットと言えます。

 

また、居抜き物件はスケルトン物件より多く市場に出回っているので、比較的物件を探しやすいです。これは早急に店舗を開きたい人には大きなメリットと言えるでしょう。

 

続いて、買い手側のデメリットを見てみましょう。まず、内装を思い通りにデザインしにくいことがあげられます。売買の条件にもよりますが、ほとんど出来上がっている店舗を購入するので、スケルトン物件に比べて、内装の自由度は低くなります。大幅にイメージを変化させようとすると、余計にコストがかかりますし、前店舗のイメージを拭えないまま、中途半端な仕上がりになることもあるでしょう。

 

また設備が古かった場合、そのメンテナンスに余計な費用をとられる可能性もあります。居抜き物件を購入する際は、設備の状態についてもしっかりと事前に確認しておくことが大切と言えるでしょう。

 

またどうしても前店舗のイメージが残ってしまう場合があることもデメリットと言えます。例えば、前店舗に柄が悪い人が集まっていた、と認知されていれば、なかなかそのイメージを拭うことは簡単ではありません。その場合は大幅にイメージを変える必要があります。

 

居抜き物件の売り手側のメリット・デメリット

次に居抜き物件売り手側のメリットを見てみましょう。まず、原状回復費がかからないのは大きなメリットと言えます。居抜きで店舗を売却すると、原状回復の義務を負わずに済みます。工事をする必要がないので、原状回復費を支払わずに済むのです。

 

また造作を売却することができるのも大きなメリットと言えます。飲食店の場合、造作とは厨房、椅子、テーブル、カウンター、エアコンなどのことを言います。この造作を売却することができれば、廃業コストがほとんどゼロになり、さらにその売却費を得ることもできるのです。居抜き物件売買における売却費はそれなりの金額になることが多いので、得た売却費を次の事業や、引退後の資金にすることもできます。

 

また空家賃がかからないこともメリットと言えるでしょう。次の賃借人が決まっていると、解約予告期間が残っていたとしても無効になる場合が多いと言えます。そうなると、空家賃を支払う必要もなくなるのです。

 

続いて、デメリットを見てみましょう。売り手側のデメリットはあまりないと言ってもよいのですが、例えば造作譲渡禁止の契約を物件の所有者としていると、居抜きでの売却ができないので注意が必要です。また造作がリースで入っている場合には、その造作の所有権はリース会社にあるので勝手に売却することができません。

 

また、造作の状態をしっかりと買い手側に伝えていないと、トラブルのもとになるので注意が必要です。居抜きで物件売却を考えているなら、物件所有者との契約確認や造作の状態確認をしっかりとしておくのが良いでしょう。

 

スケルトン物件のメリット・デメリット

スケルトン物件の買い手側のメリット・デメリット

それではスケルトン物件の買い手側のメリットをみてみましょう。大きなメリットとしては自由度が高いことがあげられます。ほとんど何もない状態から店舗作りをするので、自分の好きなように店舗を作り上げることができます。もちろん、物件所有者との規約や法律等の成約はありますが、自分好みの店舗を作ることができるのは大きなメリットといってよいでしょう。

 

また、前に入っていた店舗のイメージを引き継がないのもメリットとしてあげられます。スケルトン物件では前店舗のものが一切残っていないので、全く別のイメージで店舗を作りあげることができます。

また、必要な設備を設けられ、その管理がしやすいのもメリットです。どんな設備をつけるのも借り手の自由ですし、自分で用意した設備なので、管理も比較的楽と言えるでしょう。

続いて、デメリットを見てみましょう。まず一概には言えないのですが、居抜き物件と比べると、費用がかかってしまうという点です。イチからすべてを用意しないといけないので、自ずとコストはかさんでいきます。

 

また、工期が長くオープンまでに時間がかかることもデメリットでしょう。設備を準備しなければならないので、すべての工程が終了するまでにはそれなりの時間を要します。

こだわって作り上げた分、退去時に原状回復の費用がかかることもデメリットとしてあげられるかもしれません。作りこんであればあるほど、元の状態に戻すのは難しいと言えます。

 

スケルトン物件の売り手側のメリット・デメリット

売り手側のメリットを見てみましょう。居抜き物件に比べて、スケルトン物件は市場に出回っている数が少ないと言えるので、売却するときの競争が比較的少ないと言っても良いと思います。

 

続いて売り手側のデメリットを見てみましょう。あまり無いと言っても良いのですが、居抜き物件を売却するのに比べると、店舗の内装をすべて無くさなければならないので、コストがかさむことがデメリットと言えます。もちろん売却益を得ることはできるのですが、原状回復の費用もそれなりにかかると言ってよいでしょう。

 

飲食店の場合どちらがおすすめなのか

どちらが良いのかは、買い手側の状況によると言えます。コストを抑えて、早期に回転したいのであれば居抜き物件、自由度が高く自分好みの店舗を作り上げたければスケルトン物件が良いと言えるでしょう。それぞれ特徴があるので、目的と物件情報を精査して売買を行うことをおすすめします。

 

居抜き物件の税金

 

どのような税金がかかるのか

物件の売り手側は所得税を払う必要があります。その所得税を算出するには「分離課税」と「総合課税」の2つの方法があり、やや複雑ですが、譲渡した資産の種類によって課税方法が分けられています。

 

税金の処理方法

他の物件売買と同様に確定申告で税金の処理をします。税金の処理は複雑な知識を要求されることが多いので、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

 

まとめ!飲食店の居抜きは実際どうなのか?

 

いかがだったでしょうか?居抜き物件の売買について、よく対比されるスケルトン物件と比較しながら、そのメリット・デメリットなどを見てみました。どちらも特徴があり、一概にどちらがおすすめとは言えません。それぞれ、メリット・デメリットがあるので物件の売買をする際には、契約や条件を精査し、目的に合った方法で売買を行うことをおすすめします。

また、税金の処理など複雑な専門知識が要求される場面では、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。


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