後継者事業継承者探しの、オンライン・オフラインのおすすめマッチングサービスとは?

日本社会で進む高齢化の波は、中小企業経営者にも、確実に押し寄せています。中小企業の経営者の高齢化に伴う事業承継問題は、日本の大きな社会問題のひとつです。その解決策として使えるのが、オンラインとオフラインを併用した、事業や企業の売り手と買い手をマッチングできる仕組みです。これには、事業引継ぎ支援センターや民間のM&A支援業者のサービスがあります。今回はこれらのサービスの概要と具体的なサポート内容を紹介します。

公的機関である事業引継ぎ支援センターの後継者人材バンク

事業引継ぎ支援センターとは、後継者不足問題を解決するために国が平成23年から全国に設置している公的支援機関です。基本的な役割はM&A(企業買収・合併)支援と同じで、企業の売り手と買い手がいて、両者の間を取り持つマッチングの機能、もしくは後継者の紹介を果たします。具体的には、以下の様な支援が無料で受けられます。

 

1.後継者人材バンクを活用した後継者候補の紹介

事業引継ぎ支援センターでは平成26年から後継者人材バンク事業を開始し、後継ぎのいない小規模事業者と起業家のマッチングを支援しています。後継者人材バンクとは、後継者人材のデータベースであり、利用者はそれを活用でき、後継者候補の紹介を受けられます。実際に、後継者がみつからなかった企業が後継者人材バンクを利用して事業を引き継ぐことができたケースが増加しています。後継者人材バンクを活用する人の多くは、一度は会社の廃業を考えていた経営者が殆どです。後継者人材バンクでは、公的機関の特性を生かして、民間のM&A支援会社では断られてしまうような小規模案件や、経営状況やその他の条件が難しい案件もサポートしてくれます。

また、後継者人材バンクは弁護士や税理士などの専門家と連携して、引継ぎもサポートしています。しかしマッチングはなので、条件やタイミングが合わなければ後継者となる人材を見つけることが難しい場合もありますので、会社を別の会社へ売却するM&Aも併せて検討することが良いでしょう。

 

2.M&Aのサポート

後継者不足によりM&Aを希望する際に、事業引継支援センターが直接サポートしてくれます。M&Aにおいては、相手企業探しから契約書の作成、譲渡条件の交渉など専門知識を持って慎重に進める必要があうため、経営者同士で進めるのではなく、専門家やアドバイザーと共に実行することが望まれます。

事業引継支援センターは、M&Aの条件交渉や事業承継の実行支援はもちろん、事業を引き継ぐ上で理想的な会社のマッチングを行います。破産寸前の会社に対しても、借入金返済のためにM&Aを設計してくれます。詳しい専門家や金融機関の紹介なども行なっております。

加えて、事業引継支援センターが仲介業者を紹介してくれるケースもあります。この場合はM&A仲介会社だけでなく、銀行等の金融機関を仲介役として紹介する例もあります。事業引継支援センターは国の施設であるため、紹介される仲介役は信頼出来る先が多いでしょう。紹介された仲介会社は、M&Aが成約するまでサポートしてくれます。

また、すでに譲渡先が決定している場合は、書類作成や法的アドバイスなどのサポートを行ってくれます。

3.その他のサポート

、事業承継に関する情報提供やアドバイスをしたり、後継者不在に関する相談受付や、事業引継ぎに関する無料相談を受け付けています。自社の評価額の見積りや、現在進行中のM&A案件のセカンドオピニオンももらえます。全国47都道府県の引継ぎセンターと情報を共有し、データベースを活用しています。

事業引継ぎ支援センターを使うメリットは、中小企業庁が管轄の公的支援機関であるため、後継者不足の相談先としての信頼性の高さがあります。民間企業ではないので、利益重視の対応をされることはなく、高い手数料を取られることもありません。また各都道府県に設置されているので、後継者不足に関する相談に行きやすい点もメリットです。

ただし、事業引継ぎ支援センターのデメリットとして平成23年から設置が始まった機関なので、認知度はまだあまり高くはありません。中小企業庁の調査によると、2016年時点で事業引継ぎ支援センターを知らないと答えた小規模事業者は8割近くにまで及んでいます。

認知度の低さから、事業承継のマッチング案件数はまだ少なく、後継者不足で悩む企業への対応数もまだ少ない点がデメリットとなっています。今後認知度が上がりM&Aの実績も増えていけば、後継者不足で悩む小規模事業者にとって有用な支援機関となりそうです。

 

民間オンライン後継者マッチングサイト

近年はオンライン上でM&Aのマッチングができるサイトが増えています。M&Aマッチングサイトの多くは、WEBサイトの売買や個人事業主のM&A案件を中心に取り扱っていますが、中にはオンラインとオフラインを融合させ、中小規模の企業案件を取り扱い、マッチングだけでなく交渉からM&Aの手続きまでをサポートする会社もあります。

 

M&Aマッチングサイトに登録することで、インターネットにより、より多くの買い手の目に触れることができます。マッチングの機会を多く増やせるという面でM&Aマッチングサイトには大きなメリットがあります。また、M&Aマッチングサイトであれば、自分のペースでM&Aの相手を選ぶことができます。

しかし、M&Aマッチングサイトによっては、登録している案件の信頼性に不安がある場合があります。特に個人の事業を売買する際は、会社の売買に比べて信頼性が低いので、登録案件をしっかりと調査していないM&Aマッチングサイトの場合はリスクが高くなります。M&Aマッチングサイトを利用する場合は、M&A仲介も行なっていて信頼性の高いサイトを選ぶ必要があります。

 

後継者探しのマッチングサイトの使い方

では事業後継者のマッチングサイトはどの様な仕組みになっていて、どの様に使えばいいのでしょうか?ここでは事業後継者のマッチングサイトの使用の仕方や仕組みを紹介します。

 

多くの事業後継者のマッチングサイトでは、事業の売り手企業が、M&A案件をサイトに登録することからスタートします。登録した案件がオンラインで即座に公開され、興味を持った買い手企業は、サイトを通じて直接売り手企業にコンタクトを取り、事業の売買について交渉していきます。多くのサイトは会員登録は無料で、M&A成約の手数料のみとなっているので、後継者とマッチングし承継するまでは無料で掲載しておくことができます。案件登録やメッセージも無料で、実際に成約に至った場合に、買い手が譲渡金額の3%を成功報酬としてそのサイトに対して支払う仕組みです。

事業後継者のマッチングサイトによっては、1万社以上が登録し、累計マッチング件数が5000件を超えるなど、多くの実績があるところもあるようです。

また、一部の事業後継者のマッチングサイトでは、一般事業主だけでなく、M&A仲介業者、会計士・税理士事務所、金融機関、公的機関など専門家が利用することも可能になっています。その場合は成約時に事業会社から得た手数料の10%など、一般よりも高い報酬額をサイトに支払うなどの仕組みが設定してあります。今後もこの動きを加速させることで後継者問題に揺れる中小企業のM&Aによる事業承継を促進し、国内経済・地域活性化に寄与することが可能になります。

 

少子化問題で事業を継ぐ子どもがいない、もしくは子どもがいたとしても事業を継ぎたがらないことや、逆にオーナー経営者が子どもに事業を継がせたがらないケースが増えたことで、親族間での後継者不足解決は難しくなっています。公的機関やオンラインマッチングサイトを使って、後継者探しや第三者にM&A・事業承継を用いて引き継ぐことで、後継者不足を解決するケースが最近は増加傾向にあります。


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