事業承継の不明点を徹底サポート!中小企業の味方、事業承継ネットワークとは!?

事業承継ネットワーク事業というのをご存じでしょうか?

事業承継ネットワーク事業とは、中小企業庁が主体となって平成29年度から開始された事業であり、事業承継に向けた気付きの機会を提供し、その準備を促すことを目的に、都道府県単位で、商工会・商工会議所、金融機関等の身近な支援機関から構成される「事業承継ネットワーク」を構築する事業です。

中小企業にとって、有用な事業承継に関する情報を提供しているので、今回はその詳細な内容や活用方法についてご紹介させていただきます。

事業承継ネットワーク事業の活動の内容は?

事業承継ネットワークにおいては、主に以下の3つに関する事業を実施しています。

①都道府県における事業承継支援体制の整備

②事業承継診断の実施および事業承継のPDCAサイクルの体制構築

③事業承継支援に関する連携体制の構築

それでは、各事業の内容についてみていきましょう。

①事業承継支援体制の概要

事業承継支援体制の整備とは、具体的にはこれまで地域において商工会議所や金融機関などがバラバラに行っていた支援の内容をそれぞれの組織や関係者が連携をとって行うことができるようにしていくことを指します。そのために、これらの組織間を超えた事業体が組織され、定期会議や連絡会などが持たれて、情報共有や組織連携した運営方針などを決議していくような活動がされています。

また、事業承継支援に関する情報発信のために、成功事例集の作成・共有や、ポータルサイトの開設や各種媒体の活用といった事業承継にかかる広報活動の取り組みも行われています。

例えば神奈川県の採択団体である、公益法人神奈川産業振興センターでは、神奈川県の中小企業支援機関の連携組織体である「中小企業支援プラットフォーム」に行政機関(県・市町村等)を加えた、114機関で構成して事業承継支援方針の策定、情報共有や連絡調整を行い活動の推進をしています。

②事業承継診断の実施および事業承継のPDCAサイクルの体制構築

事業承継診断は、事業承継ネットワークの最も重要な活動です。中小企業の事業承継問題を解決するための具体的な取り組みとして開始されましたが、まずは診断を行うための共通化した指針が必要ということで、事業承継診断のための統一的なフォーマット等を作成し、具体的な診断の実施方法の検討がされています。

このフォーマットには、診断項目の具体化や、診断のためのマニュアル作成等を指します。これらの事業承継診断の準備活動が終わると、次いで事業承継診断の実施が、各都道府県の支援機関によって行われます。こうした事業承継診断においては、申し込み窓口などがあるわけではなく、県内の支援機関の担当者から直接企業に対して働きかけを行って、診断の提案がされているというケースが多いようです。

そして、これらの支援の実績は、診断実施結果を集約し、地域内における支援状況を検証し、公表していく、ということがされています。すなわち、準備→診断実行→検証と公表というPDCAサイクルが回るように、構成されています。

こちらの表は、採択された各都道府県による事業支援結果の集計の結果です。群馬県などでは特に盛んに事業診断が行われており、年間10,000件以上の事業診断が行われたようです。なお、事業診断を行う主体としては、金融機関が60%と最も多く、次いで商工団体が38%とこの2つで大部分を占めているようです。したがって、事業承継の診断を受けたい方は、付き合いのある地域の銀行や、商工団体などに相談をするのがよいでしょう。

③支援の連携体制等の構築

事業承継支援の連携としては、診断実施後の具体的な事業承継の取り組みにあたって、専門家等との連携が意識されています。例えば、

  • ミラサポと言われる専門家派遣制度と連動した支援体制の構築
  • 地域における事業承継支援専門家の発掘・リスト化と、支援関係機関での共有
  • プレ承継支援として経営改善を行う為の環境整備

といったことが行われています。

事業承継ネットワークの各県毎の支援事業者は?

それでは、各県ごとの事業承継支援事業の事業者を見ていきましょう。

こちらのリストが、事業承継ネットワークの事業として採択された事業者となります。現時点ではすべての県において実施されているのではなく、全19県のみの採択となっております。また、国の事業としては応募はしていませんが、独自事業として事業承継支援を行っている都道府県もあり、青森、秋田、福島、島根の4県でこれらの事業が行われています。

事業診断ネットワークで具体的にしてくれるサポートは?

事業診断ネットワークでは、このように中小企業をサポートする様々な取り組みがなされています。それでは、経営者の皆様が具体的にこの事業から得られるサポートについて解説いたします。

セミナーに参加する

事業承継ネットワークでは、各県ごとに事業承継に関するセミナーを開催しています。内容は様々ですが事業承継に関する情報を入手することが可能ですので、まず何からやったらいいかわからないという方は、セミナーに参加するとよいでしょう。セミナー情報は各県の商工会や支援機関などで公開されています。

事業診断を受けてみる

自社の課題を知りたい時には、事業診断を受けてみるとよいでしょう。事業診断は、上述のように地域の金融機関や商工団体などで行っています。取引のある団体を通じて、診断事業を行っているか、まずは聞いてみるとよいでしょう。直接取引がない場合は、ホームページなどで問い合わせ先が公開されている場合がありますので調べてみましょう。

専門家を紹介してもらう

事業承継ネットワークでは、弁護士や税理士、M&Aの専門家など、事業承継に必要な様々な専門家を紹介する事業を行っている場合が多いです。事業承継においては、まず具体的な事業承継計画を作成する必要があります。この作成にあたっても、専門家のサポートを受けた方がより具体的な内容を策定することが可能となります。支援機関には、専門家毎の実績などの情報も集約されるようになっていますので、質の高いコンサルティングを提供してくれる場合もあるでしょう。

事業の承継先を紹介してもらう

事業の後継者がいない場合、外部の承継先を紹介してくれる場合もあります。各都道府県には、事業引継ぎ支援センターという事業の譲渡先を探してくれる機関があります。支援機関が事業引継ぎ支援センターと連携して、引継ぎ先を探してくれます。これは民間企業では対応が難しい小規模な案件でもサポートしてくれますので、後継者探しでお困りの方は一度相談してみるのもよいでしょう。

まとめ

以上のように、事業承継ネットワークでは、中小企業にとってありがたい様々なサービスを提供しています。興味がある方は、一度県の支援機関に問い合わせしてみるとよいでしょう。

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