後継者人材バンクの有効な活用方法とは?その目的やメリット、問題点を徹底解説

「後継者人材バンク」をご存知の方はいらっしゃるでしょうか?後継者人材バンクとは、各都道府県に設置されている事業引継ぎ支援センター内で行われている事業のひとつで、中小企業の後継者不足問題を解決するための支援業務を行っています。

しかし残念ながらその認知度は低く、具体的にどのような業務を行っているのかなどはあまり知られていません。

そこで今回は、そんな後継者人材バンクについて、その目的やメリット、問題点や具体的な利用方法の流れなどをご紹介します。

後継者人材バンクが設立された背景

後継者人材バンクについて解説する前に、後継者人材バンクが設立された背景からお話ししていきます。後継者人材バンクの設立には、いったどのような社会背景があったのでしょうか?

日本の雇用を支えている中小企業

日本では、全企業のうち、9割以上(正確には99.7%)を中小企業が占めています。そして全労働人口のうち約7割が中小企業によって雇用されています。

つまり、日本の莫大な労働人口の雇用を支え、経済の地盤沈下が起こらないようにしているのは、実は大企業ではなく中小企業なのです。そして今、この中小企業の事業承継を巡り、大問題が起きているのです。

中小企業の経営者の高齢化が加速している

中小企業庁が発表している2019年度版中小企業白書によると、中小企業の経営者の平均年齢は、1995年には47歳であったにもかかわらず、2018年には69歳となっており、全体的に経営者の高齢化がかなりのスピードで加速しています。

つまり、中手企業の多くの経営者が、もうすぐ引退を迎える年齢にさしかかっているのです。

2025年問題によりGDP22兆円が消失

2025年には、現時点で後継者候補未定の中小企業経営者245万人のうち約半数が後継者不在のまま引退年齢を迎え、事業承継ができないまま廃業していくといわれています。その結果、日本のGDPのうち約22兆円が毎年消失していくことが予想されています。

同時に、2025年には第1次ベビーブーム(1947年~1949年)に生まれた団塊の世代が75

歳の後期高齢者となり、国民の4人に1人が75歳以上となるため、医療や介護などの社会保障費が急増することが懸念されています。

このような背景の中、迫りくる後継者不在問題の解決策の一つとして設立されたのが後継者人材バンクなのです。

後継者人材バンクとは

後継者人材バンクとは、誰がどのような目的で設立したものなのでしょうか?この章では、そのあたりのお話から業務内容までを解説していきます。

後継者人材バンクとは

中小企業が抱えるさまざまな問題を支援する目的で、2004年7月に国の外郭団体として独立行政法人中小企業基盤整備機構(以下「中小機構」)が設立されました。

中小機構は中小企業の問題を解決するためにさまざまな助成金や補助金を整備し、また各種サービスを提供しています。その一つとして設立されたのが「事業引継ぎ支援センター」であり、「事業引継ぎ支援センター」の事業の一環として、事業を引き継ぎたい企業や個人とのマッチングサービスを提供しているのが「後継者人材バンク」なのです。

後継者人材バンクのサービス内容

後継者人材バンクは、創業を目指す起業家や、経験や技術を生かして独立したい方、事業意欲・経営意欲のある方と後継者不在の会社や個人事業主とをマッチングし、事業を承継させる支援を行っています。

業務は各都道府県に設置されている事業引継ぎ支援センター内で行われており、平成26年から後継者人材バンクのサービスがスタートしています。

後継者人材バンクへの登録は無料で、事業支援引継ぎセンターへの相談も基本的に無料です。

後継者人材バンクの申し込み方法

後継者人材バンクへの申し込みは、商工会議所や市役所などの連携支援機関で行います。申込書を連携支援機関で受け取り、必要事項を記入して提出します。

それ以外にも、後継者引継ぎ支援センターの当該都道府県のホームページから申込書をダウンロードすることもできます。

後継者人材バンクの事業目的

後継者人材バンクは、以下の事業目的を達成するために活動しています。

 後継者不足問題の解決

後継者人材バンクが設置されたそもそもの目的は、全国の小規模事業者の後継者不在問題を解決するためです。前述したように、現在日本の中小企業の経営者は、後継者問題に悩まされています。

後継者不在に悩む事業者と起業志望者をマッチングし、最終的に後継者不在による廃業件数を減らすことを目的として日々活動しています

円滑な事業承継

中小企業の経営者は、事業承継に取り組むだけの時間も、ノウハウも、金銭的余裕もなかなかありません。日々の仕事が忙しく準備になかなか手がまわらないだけでなく、相談する相手も見つからず、何をどう準備したらよいか分からなかったり、何から準備すればよいのかさえ分からなかったりしているのが現状です。

そこで後継者人材バンクは、後継者とのマッチング準備から事業承継までをしっかりと各段階ごとにサポートし、中小企業の事業承継が円滑に進められるようにしています。

人材支援

起業志望の人材を広く集めてセミナーや創業支援を行い、後継者として相応しい知見を持った人材の育成を行っています。こうして育成された人材は後継者を求める企業とマッチングされ、最終的には次世代の経営者として事業を承継していくことになります。

後継者人材バンクの利用手順について

それでは、後継者人材バンクを利用する場合の具体的な手順についてご紹介していきます。

①申込書およびヒアリングシートの提出

商工会議所や市役所などの連携支援機関に、後継者人材バンク登録申込書とヒアリングシートを提出します。なお、それぞれのおもな記載事項は以下のとおりです。

後継者人材バンク申込書のおもな記載事項

後継者人材バンク申込書に記載するおもな事項は以下のとおりです。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 住所
  • 連絡先
  • 職業
  • 引継ぎを希望する業種
  • 開業希望地域など

ヒアリングシートのおもな記載事項

ヒアリングシートに記載するおもな事項は以下のとおりです。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 住所
  • おもな職歴
  • 資格・スキル
  • 希望する事業の商品やサービス
  • 希望する事業の対象顧客
  • 希望する事業の業種・業態
  • 希望する事業の地域・立地
  • 後継者として事業を承継することへの家族の理解
  • 自己資金予定額
  • 借入金の最大予定額
  • その他経営プランなど

書類の受付後に、申込者に対して連絡があり、面談日が設定されます。

②事業引継ぎ支援センターで面談

お住いの住所を管轄している事業引継ぎ支援センターで面接が行われ、事業承継に対する意欲やビジネスプランについてヒアリングが行われます。なお、この時点で登録が断られる場合もあります。

③後継者人材バンクへの登録に向けた基礎知識の習得

創業のための基礎知識として「経営」・「販路開拓」・「人材育成」・「財務」の4項目についての講義を受講します。

ただし商工会議所などが主催している創業塾などで必要な科目をすでに履修している方は、この行程を省くことができます。

④後継者人材バンクに登録

正式に人材バンクに登録され、匿名化した情報が各提携機関(地元金融機関や商工会議所など)へ提供されます。

⑤マッチングの検討

提供された匿名の登録者情報をもとに、各提携機関の取引先である後継者不在の企業などとのマッチングが検討されます。

⑥引き合わせ

お互いの希望が合えば、秘密保持契約を結んだ上で後継者人材バンクの登録者との面談が行われます。なお、マッチング開始から事業承継の合意に至るまでには、基本的に3回以上の面談が行われます。

⑦基本合意

お互いの条件に折り合いがついたら、基本合意契約書を締結します。なお基本合意契約書を結んだ以降は、他の譲渡先(もしくは譲受先)を同時並行で探すことはできなくなります。

この合意後に、事業引継ぎのための細かい条件や引き継ぎ方などのすり合わせが行われます。

⑧デューデリジェンス

弁護士や税理士などの士業専門家によって、譲渡企業側の法務や税務に関するリスクが存在しないかの調査が行われます。決算書や契約書などを分析し、デューデリジェンスが終了すると、士業専門家によるレポートが譲受側の後継者人材バンク登録者の手に渡されます。

⑨最終譲渡契約の締結

最終譲渡契約を締結し、これで書類上の事業承継が完了します。同時に譲渡企業の経営者が保有している株式を事業承継者に売却することにより、会社の所有権が後継者へと引き継がれます。

⑩関係者への報告

従業員や取引先、金融機関などの関係者に対して事業承継の説明を行い、通常の業務を開始します。

全国の事業引継ぎ支援センターの一覧

それではここで、全国の事業引継ぎ支援センターの一覧をご紹介します。お住まいの地域を管轄している事業引継ぎ支援センターがどこにあるのかを事前に確認しておきましょう。

センター名住所電話番号URL
北海道事業引継ぎ支援センター札幌市中央区北1条西2丁目 北海道経済センター5F011-222-3111http://www.sapporo-cci.or.jp/hikitsugi/
青森県事業引継ぎ支援センター青森市新町二丁目4番1号 青森県共同ビル7階017-723-1040https://www.21aomori.or.jp/jigyou-shoukei/center.html
秋田県事業引継ぎ支援センター秋田市山王二丁目1番40号 田口ビル4階018-883-3551http://akitacci.or.jp/hikitsugi/
岩手県事業引継ぎ支援センター盛岡市清水町14-17 中圭ビル019-601-5079http://www.ccimorioka.or.jp/hikitsugi/
山形県事業引継ぎ支援センター山形市城南町1-1-1 霞城セントラル13F023-647-0663http://www.ynet.or.jp/y-hikitsugi/
宮城県事業引継ぎ支援センター仙台市青葉区二日町12-30 日本生命勾当台西ビル8階022-722-3884http://www.joho-miyagi.or.jp/rsc-m/hikitsugi
福島県事業引継ぎ支援センター郡山市清水台1-3-8 郡山商工会議所会館403024-954-4163http://www.utsukushima.net/hikitsugi/
茨城県事業引継ぎ支援センター水戸市桜川2-1-6 アイランドビル3F 301号029-284-1601http://mito.inetcci.or.jp/hikitsugi/
栃木県事業引継ぎ支援センター宇都宮市中央3丁目1番4号 栃木県産業会館7階028-612-4338http://www.u-cci.or.jp/hikitsugi/
群馬県事業引継ぎ支援センター前橋市亀里町884-1 群馬産業技術センター内027-265-5040https://www.g-inf.or.jp/html/regeneration_003.html
埼玉県事業引継ぎ支援センターさいたま市浦和区高砂3-17-15 さいたま商工会議所会館4F048-711-6326http://www.saitamacci.or.jp/management/handing.asp
千葉県事業引継ぎ支援センター千葉市中央区中央2丁目5−1 千葉中央ツインビル2号館11階043-305-5272http://www.chiba-cci.or.jp/相談/千葉県事業引継ぎ支援センター/
東京都事業引継ぎ支援センター千代田区丸の内3-2-2 丸の内二重橋ビル6階03-3283-7555http://www.jigyo-hikitsugi.jp/
東京都多摩地域事業引継ぎ支援センター立川市曙町2-38-5 立川ビジネスセンタービル12階042-595-9510https://tama-hikitsugi.jp/
神奈川県事業引継ぎ支援センター横浜市中区尾上町5-80 神奈川中小企業センタービル12階045-633-5061http://www.kipc.or.jp/management-improvement/21888/
新潟県事業引継ぎ支援センター新潟市中央区万代島5番1号 万代島ビル10F025-246-0080http://www.nico.or.jp/hikitsugi/
長野県事業引継ぎ支援センター長野市中御所岡田131-10 長野県中小企業会館3階026-219-3825http://www.icon-nagano.or.jp/cms/modules/contents/page/00026.html
山梨県事業引継ぎ支援センター甲府市大津町2192−8 アイメッセ山梨3F055-243-1830http://www.yiso.or.jp/advisement/syoukei.html
静岡県事業引継ぎ支援センター静岡市葵区黒金町20番地の8054-275-1881http://www.shizuoka-cci.or.jp/sbsc/
愛知県事業引継ぎ支援センター名古屋市中区栄二丁目10-19 名古屋商工会議所ビル6F052-228-7117http://ajhsc.jp/
岐阜県事業引継ぎ支援センター岐阜市神田町2丁目2番地058-214-2940http://www.gcci.or.jp/management/hikitsugicenter/index.html
三重県事業引継ぎ支援センター津市栄町1丁目891 三重県合同ビル5F059-253-3154http://www.miesc.or.jp/web/shoukei/index.htm
富山県事業引継ぎ支援センター富山市高田527 情報ビル4F(富山県新世紀産業機構内)076-444-5625http://www.tonio.or.jp/info/hikitsugi/
石川県事業引継ぎ支援センター金沢市鞍月2丁目20番地 石川県地場産業振興センター新館076-256-1031http://www.isico.or.jp/keiei/jigyou_hikitsugi
福井県事業引継ぎ支援センター福井市西木田2-8-1 福井商工会議所ビル3F0776-33-8279http://www.fcci.or.jp/hikitugi/index.htm
滋賀県事業引継ぎ支援センター大津市打出浜2番1号 コラボしが21 9階077-511-1503http://shiga-hikitsugi.jp/
京都府事業引継ぎ支援センター京都市下京区四条通室町東入 京都経済センター7階 京都商工会議所 創業・事業承継推進課内075-353-7120http://www.kyo.or.jp/keisyo/
大阪府事業引継ぎ支援センター大阪市中央区本町橋2-8大阪商工会議所5階06-6944-6257http://www.osaka.cci.or.jp/b/ojhs12/
兵庫県事業引継ぎ支援センター神戸市中央区東川崎町1-8-4 神戸市産業振興センター6階078-367-6650http://www.hyogo-hikitsugi.jp/
奈良県事業引継ぎ支援センター奈良市登大路町36番地の2(奈良商工会議所会館内)0742-22-0175https://www.nara-cci.or.jp/hikitsugi/
和歌山県事業引継ぎ支援センター和歌山市西汀丁36 和歌山商工会議所5F073-499-5221http://www.wakayama-cci.or.jp/wakayama/business/hikitsugi/
鳥取県事業引継ぎ支援センター鳥取市本町2丁目123番地 大樹生命鳥取ビル4階 ビジネスサポートオフィスとっとり内0857-20-0072http://www.toriton.or.jp/~jigyohikitsugi/
島根県事業引継ぎ支援センター松江市母衣町55-4 松江商工会議所ビル6F0852-33-7501http://smn-hktg.com/
岡山県事業引継ぎ支援センター岡山市北区芳賀5301 テクノサポート岡山086-286-9708http://www.optic.or.jp/enterprise_detail/index/34.html
広島県事業引継ぎ支援センター広島市中区基町5-44 広島商工会議所ビル7階082-555-9993http://h-hikitsugi.jp/
山口県事業引継ぎ支援センター山口市熊野町1-10 NPYビル8階083-902-6977http://www.ymg-ssz.jp/hikitsugi/index.html
徳島県事業引継ぎ支援センター徳島市南末広町5番8-8号 徳島経済産業会館1階088-679-1400http://www.tokushimacci.or.jp/hikitsugi/
香川県事業引継ぎ支援センター高松市番町2-2-2 高松商工会議所会館1階087-802-3033http://www.takacci.or.jp/hikitsugi/
愛媛県事業引継ぎ支援センター松山市大手町1丁目11-1 愛媛新聞・愛媛電算ビル2F089-948-8511http://www.jemcci.jp/e-hikitsugi/
高知県事業引継ぎ支援センター高知市本町4丁目1番32号 こうち勤労センター5階088-802-6002http://www.cciweb.or.jp/kochi/hikitsugi/
福岡県事業引継ぎ支援センター福岡市博多区博多駅前2-9-28 福岡商工会議所ビル8階092-441-6922http://www.f-hikitsugi.com/
佐賀県事業引継ぎ支援センター佐賀市白山2丁目1-18 高島ビル2F0952-20-0345http://www.saga-koukeisha.jp/
長崎県事業引継ぎ支援センター長崎市興善町4-5 カクヨウBLD 3階095-895-7080http://n-hikitsugi.com/
熊本県事業引継ぎ支援センター熊本市中央区横紺屋町10 熊本商工会議所5階096-311-5030http://kuma-hikitsugi.jp/
大分県事業引継ぎ支援センター大分市金池町3-1-64 大分県中小企業会館5階097-585-5010https://hikitsugi.oita-shokokai.or.jp/
宮崎県事業引継ぎ支援センター宮崎市錦町1番10号KITENビル7階0985-72-5151http://www.miyazaki-cci.or.jp/hikitsugi/
鹿児島県事業引継ぎ支援センター鹿児島市東千石町1-38 鹿児島商工会議所ビル13F099-225-9534http://www.kagoshima-cci.or.jp/?p=12040
沖縄県事業引継ぎ支援センター那覇市久米2-2-10 那覇商工会議所1階098-941-1690https://www.oki-hikitsugi.jp/

後継者人材バンクのメリット

それではまず、後継者人材バンクのメリットについてまとめてみます。

公的支援機関なので安心

後継者人材バンクは公的支援機関なので、費用を気にせず気軽に安心して相談できるというメリットがあります。

モチベーションの高い後継者を探せる

後継者人材バンクは自ら起業を希望する人が登録しているため、ビジネスに対してモチベーションの高い人材を探すことができます

またそれ以外にも、経営者ご自身の経営方針や考えに合った相手を探すことができます。

個人や中小企業でも利用しやすい

後継者人材バンクは小規模事業向けのサービスのため、個人事業主や中小企業でも気兼ねなく利用できるというメリットがあります。

民間の仲介機関やM&Aを取り扱う地元の銀行などにハードルの高さを感じる人であれば、おすすめできる事業承継のための機関だといえるでしょう。

後継者人材バンクのデメリット

では次に、後継者人材バンクのデメリットも確認しておきましょう。

認知度が低く実績が少ない

後継者人材バンクの実績を見てみると、2014年のサービス開始以来2017年度末までの約3年の間に全部で309件の事業引継ぎを達成しています。

日本中の各県に設置されている各センターの3年分の合計件数であることを考えると、この309件という数字は決して多いとは言えません。

また、後継者を探している経営者へのアピールが少ないためか、後継者人材バンクの認知度が現状ではまだまだ低いと言わざるを得ません。そのため、登録リストに載っている後継者候補の数そのものも、民間の機関と比べるとかなり少ないです。

案件が不足している

知名度が低くこれまでの実績が少ないため、譲渡希望企業の案件もまだまだ不足しています。M&Aの成否はマッチング次第であり、成功させるためには今後の譲渡希望企業や譲受希望者のリストの充実が求められます。

後継者人材バンクの民間の事業承継支援機関。どちらがおすすめ?

ここまで後継者人材バンクについてお話してきましたが、今のところ実際の利用者数で言えば、民間の事業承継支援機関の方が圧倒的に多いのが現状です。

それには何か理由があるのでしょうか?それとも単に知名度が低いからだけの理由なのでしょうか?

民間の事業承継支援機関の方が有利な理由

民間の事業承継支援機関というと、M&Aの仲介会社をはじめ弁護士や公認会計士などの士業専門家、あるいは金融機関の一部の業務などさまざまです

公的機関である後継者人材バンクと比べて有利な理由は、以下のようになります。

  • 業務年数が長く、経験が豊富である
  • 専門家の集団であるため、業務についての知識が深い
  • マッチング相手のリスト数が圧倒的に多い

業務年数が長く、経験が豊富である

後継者人材バンクがサービスを開始したのは2014年と比較的最近ですが、民間の事業承継支援機関はその遥か前から事業承継はもちろんのこと、さまざまな経営支援を行っています。

当然その分だけ経験は豊富で、かつさまざまなケースにも柔軟に対応することができます。

専門家の集団であるため、業務についての知識が深い

民間の事業承継支援機関は、各々が専門家集団であるだけでなく、それぞれが有機的に連携し、事業承継をクロージングまでサポートしていきます。

たとえばM&Aの仲介会社の場合、法務については弁護士、税務については税理士、監査や企業価値評価については公認会計士、そして労務については社労士など、士業専門家とチームを組みながらステージごとに生じる問題を解決していきます。

マッチング相手のリスト数が圧倒的に多い

M&Aは結婚によくたとえられます。マッチングの相手次第で成功も失敗もする以上、リストに載っている候補者数が多ければ多いほど、理想的な相手に出会える確率が高くなります。

民間の支援機関の場合、キャリアも資金も圧倒的に豊富なため、当然後継者人材バンクと比べると抱えているリストの数は圧倒的に多いです。

後継者人材バンクのおすすめの利用方法

それでは後継者人材バンクがダメかというと、決してそうではありません。公的機関であるため安心して利用することができ、しかも利用手数料なども基本的には無料です。

ですから後継者人材バンクと民間の仲介会社を上手に使い分け、今のご自身のニーズにピタリと合っている方を利用されることをおすすめします。

いずれにしても、できるだけ間口は広げ、できるだけ多くの選択肢を持ち続けることが事業承継を無事乗り切るためには大切です。

最後に

後継者人材バンクは日本中に相談窓口があり、しかも公的機関であるため初めての人でも安心して利用することができます。経営者の方がこれまで苦労して育て上げてきた企業ですから、何としても後継者に承継してもらい、次の世代を支える柱の一つとなってもらいたいものです。

しかし後継者人材バンクはサービスを始めてから日も浅く、残念ながら民間の事業承継支援機関と比べると万全の体制とは言い難いものがあります。

ですから利用するのをどちらか一方に決めず、必要に応じて上手に使い分けることをおすすめします。

当社は、経営知識や実務経験が一定以上である認定経営革新等支援機関の認定を国から受けており、税理士や弁護士などの専門家と提携しつつ、事業承継をはじめさまざまな経営支援からM&Aまで、幅広い視野に立ち経営者のみなさんを万全の態勢でサポートしています。

「事業承継を検討してみたい」と思われた方はぜひ一度お気軽にご相談ください。


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