気になる薬局売却の流れやメリット、成功させるポイントを解説!!

様々な問題によって薬局の経営を続けることが難しくなっている方の中には、薬局の売却を検討されているという人もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、この記事では薬局を売却する時の流れや売却することによるメリット・デメリット、売却を成功させるポイントなどについて解説していきます。

 

薬局売却とは?

まず初めに薬局売却の現状や動向を知ることから始め、実際の売却の流れや価格相場について解説していきます。

 

薬局売却の現状や動向

現在の薬局業界ではその薬局の数に対して薬剤師が不足している現状があります。

その理由としてまず初めに、出店すれば赤字にはならずに儲けられるという考え を多くの経営者が持っていたという点があります。

日本ではかつて診断時に病院で薬を受け取る院内処方が一般的でしたが、その分 が病院の利益につながり患者に必要のない薬まで出してしまうということが多く 起きていました。

このことが問題となり、国によって医薬分業が推進され、結果的に薬局の数は年々増加の傾向をたどっていきました。一方で薬剤師の資格を取得する薬学部が6年制になったことで、資格を取得する難易度が高くなったため、現在の人材不足に繋がってしまったのです。

薬局業界はこれまで成長期となっていましたが、前述した問題によって今後は徐々に市場が縮小していくと予想されています。

そして近年の薬価改定と調剤報酬の引き下げにより利益が少なくなってしまったという点も問題としてあります。この事で経営が厳しくなった薬局も多いといいます。

また小さな規模の薬局よりも資金面で有利なドラッグストアが薬局業界に参入始めたことで、薬剤師もそちらに流れているといった現状もあります。以上のような現状から、薬局の市場はこれから縮小していくと考えられています。

 

薬局を売却する時の流れ

それでは薬局の売却はどのような流れになっているのでしょうか?薬局売却の一 般的な流れを見ていきましょう。

 

1.仲介業者との打ち合わせ

薬局の売却は仲介業者を利用する事により効率良く実施できます。初めに仲介者との打ち合わせを行い売却の希望額を決めたり、打診の候補先の選定などを行っていきます。

その時に仲介業者と秘密保持契約を結び、事業計画書や詳細な情報などを記載し た書類を開示しましょう。その資料を基に仲介業者が売却の見込み価格を算定  し、さらに企業価値を見て売却希望価格を決定していきます。そして売却のスケ ジュールも決めていき、打診先の候補を選定していきます。

 

2.価格や条件の交渉

次に売却先に情報を開示し、価格や条件の交渉を行っていきます。仲介業者が交渉を行いますので、当事者同士で起きるトラブルなどを回避することができます。

そして売却候補にアプローチを進め、直接面談をした上で、価格などの条件を交渉していきます。

 

3.合意書の締結

具体的な条件の交渉をし、当事者同士が売却に同意したら、合意書の締結を行います。内容に不備がないかしっかりと確認することが重要です。

ここで売却の手順や必要な書類、契約事項などの説明があります。売却先からの企業調査の後、特段の問題がなければ最終契約に進みます。

 

薬局の売却価格の相場は?

薬局の価格相場は「時価純資産価額」「営業権」、「月の技術料と処方箋応需枚 数」の3つがポイントとなります。

 

①時価純資産価額

時価純資産額とは、売却側が所有している全ての資産から、負債を差し引いた額 のことを言います。

ここでいう資産とは、売り手の薬局にある設備(調剤機器、調剤報酬明細書を作成 するレセプトなど)や、不動産、在庫の医薬品などのことを指します。

これらの純資産を時価に換算し、価値相場を算出します。

 

②営業権

売却する薬局の利益から、貸借対照表に掲載されないようなリスクを引いたり、 買収により得られる付加価値を足すなどして算出した額が営業権の価格となりま す。

営業権を算出する際は、数字以外の部分も加味されることも多くありますが、多くの場合は、薬局の一年分の利益を企業の価値として算出します。そして営業権は 3~5年分を見込みますので、相場は一年の営業権×3~5年で計算されます。

 

③月の技術料と処方箋応需枚数

ひと月の調剤技術料がわかると、売り上げに占める技術料を算出できます。さら に処方箋を受け付けた枚数によって、調剤薬局の売り上げが把握できます。

この技術料と処方箋の応需枚数も相場の決定に重要視されているのです。

 

薬局売却を行うメリット

後継者問題の解決

後継者の不在という問題がある場合、売却という選択肢が解決策になります。売 却することによって、買い手が新たな経営者となるため後継者の不在という問題を解決することができます。

特に医薬分業が進んだ1997年頃から20年以上が経ちますが、この時期に開業した 経営者は、健康問題が出やすい年齢になってきています。個人で経営する店舗では家族や従業員の中から後継者が見つからないケースも少なくはありません。

こういった場合は売却を行うことで、後継者の確保でき薬局を存続することが可能になりますので、大きなメリットと言えるでしょう。

 

地域の医療への貢献が継続される

薬局を閉業してしまうと、地域の医療の現場から撤退するということになりますので、得意先の医療機関や地元に住む人へと多少なりとも負担をかける事につながります。そこで閉業ではなく売却を行うことにより、地域医療への貢献を継続させていくことが出来ますので一つのメリットと言えるでしょう。

 

売却による資金を獲得できる

経営が厳しくなったため閉業したいと考えている薬局経営者も増えてきている現状があります。そのような状態で経営を続けていても、経営者の負担が増すばかりです。コンサルタントなどの支援を受けることで継続していく方法もありますが、売却という形も選択のひとつです。売却することで確実に資金を得ることが出来ますので、大きなメリットと言えるでしょう。

 

薬局売却のデメリット

良い売却先を見つけるのに難航する

薬局の売却は必ず成功する訳ではないということを理解しておく必要がありま  す。買い手を選定する段階が疎かになってしまえば、交渉中や売却の成立後にト ラブルが起きてしまう可能性が大きくなります。

特に従業員の雇用問題や労働条件などが大きく変更することによって、従業員に 負担がかかってしまわないように気を付けなければいけません。交渉の際や契約 後の引き継ぎを円滑にするために、買い手の選定をしっかりと行う必要があると言えるでしょう。

 

医療機関の理解が得られない

薬局は個人経営が多く、複数の店舗を構えていても比較的小規模な店舗が多いと いう現状があります。そういった薬局は地域に根ざして経営している店舗がほとんどですが、同じく地元で開業している医師との繋がりはとても重要になっていきます。

地元の地域文化の繋がりなどを理解しなければ、地元の医師からの理解を得られ ないといいった事に発展し、売却が上手く進まないといったことに繋がりますの で気を付けましょう。

 

従業員が離職してしまう可能性

薬局の売却を行う際には、通常、従業員には内密で進めていきますので、売却成 立後に売却について知ることになります。

買い手が買収した薬局のことを理解し、これまでにあった風土や経営に沿った取 り組みを行わなければ、従業員の不安要素はなくなりません。

そのため従業員をよく理解し不安を解消していくことが重要になっていきます。 業務を効率よく円滑に行うためにも、引き継ぎなどをしっかりと行う必要があると言えます。

 

薬局の売却を成功させるポイント

最後に薬局の売却を成功させるためのポイントをご紹介しますので、しっかりとおさえておきましょう。

 

良い所と悪い所を整理する

市場や業務の拡大、開業を考えている買い手にとっては、買収する薬局に魅力がなければ売買にはつながりません。魅力をアピールするためには、立地の良さ、優秀な従業員、これまでの実績などのアピールポイントを整理して買い手に提示しましょう。

そして同時に家賃額や営業時間の長さなど、今後経営していく上で課題となりそうな部分があればこちらも整理し、改善していくことが重要と言えるでしょう。

 

適正な価格を把握しておく

薬局の売却に関わらず、買い手は安く買収し、売り手は高く売却したいと考える のは当たり前と言えるでしょう。資金が豊富にある買い手だからと、高額な価格 を設定してしまうと売却しにくくなります。だからといって安過ぎる価格を設定 する必要はなく、自分の薬局の適正な価格を把握し、その価格で了承してくれる 買い手を選定し、売却を行うことが大切なのです。

 

しっかりと希望条件を伝える

薬局の売却を行う時は金額だけでなく、従業員の雇用や待遇、理想の買い手先な どの事をしっかりと提示しましょう。

また、希望する条件に加えて優先順位もしっかりと伝えることで、理想の買い手 が見つけやすくなり、売り手と買い手お互いの条件の食い違いを防ぐことにもつ ながります。

 

以上のように、薬局を売却する時の流れや売却することによるメリット・デメリット、売却を成功させるポイントなどについてご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか?

しっかりと自分の薬局の現状を整理しながら、今回紹介した情報やポイントをご活用して頂ければと思います。


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