
自営業者の抱える悩みのひとつに、後継者不在の問題があります。後継者を募集して、事業の存続を願う方や顧客からの要望に応えたい方は多いです。この記事では、自営業における後継者募集の方法を中心に解説します。
自営業の後継者募集に関する基礎知識

本章では、自営業の後継者募集にあたり知っておくべき情報として、自営業者数の推移や後継者問題の現状を取り上げます。
自営業者数の推移
日本における自営業者の数は減少傾向にあります。中小企業庁の『2019年版 小規模企業白書』によると、個人事業者(個人事業主)の数は減少の一途を辿っており、1999年から2016年の間で319万人から198万人まで減少している状況です。

出典:中小企業庁編『2019年版 小規模企業白書』
そもそも個人事業主とは、法人を設立せずに個人として事業を営むために開業届を出している方のことです。これに対して、自営業者は自身で事業を営む方の総称であり、「開業届を出して法人格を持たない方に限定される」個人事業主よりも該当範囲は広いですが、個人事業主(小規模事業者)の廃業は自営業者数全体の減少に大きな影響を与えています。
自営業における後継者問題の現状
特に従来型の自営業者(例:物作りを行う職人の方や地域の商店など)においては親族内や社内に後継者がいないという問題が深刻化しており、後継者の募集方法が模索されている状況です。
その一方で、新たな形の自営業者の経済規模は、「働き方の多様化によってフリーランスとして仕事をする方の増加」や「定年後の収入減に備えた独立起業の増加」などの要因により拡大傾向にあります。
そのため、自営業のタイプによっては、後継者募集に関する需要が高まっている状況です。
自営業における後継者の募集方法

自営業における後継者の募集方法は、主に以下のとおりです。
- 求人媒体を活用する
- M&Aによる譲渡を検討する
- 金融機関に相談する
- 商工会議所に相談する
- 周囲から紹介してもらう
それぞれの特徴を把握して、自身に最適な募集方法を探しましょう。
求人媒体を活用する
最近では、Webや紙媒体の記事による求人媒体において、タイトルに「自営業 後継者募集」などと記載されている求人案件が多く見受けられます。掲載無料の求人媒体も多いため、活用を積極的に検討すると良いでしょう。こうした中で、求人案件に興味を持ってくれた人材を後継者として育成していく、という方法は非常に効率的です。
例えば、「大企業などで長年ビジネスをしていた方が、子供が生まれたり高齢の両親のために介護を行ったりするために地元である地方部に戻ってくるケース」を想定すると、地元で責任あるポジションを探している場合も多く見られます。このようなビジネスマンとしての能力が高い方と求人媒体を通じて出会えれば、自身の自営業を存続させられる可能性が高いです。
活用時に注意すべきポイント
求人媒体の活用時は、以下のポイントに注意しましょう。
- 必ずしも後継者が見つかるとは限らない
- 費用が発生するサービスも存在する
自身の手掛ける自営業の土地柄・事業内容・規模などの条件によっては、円滑に後継者を探し出せないおそれがあります。こうした事情を踏まえて、その他の方法でも後継者募集を同時に進めていきましょう。
また、後継者不在であるがゆえに多くの求人媒体を利用していると、場合によっては費用ばかりが発生して後継者募集に支障をきたす可能性もあります。効率的に後継者を募集するためにも、自身の自営業の特徴を踏まえたうえで複数の求人媒体を比較し、最も自身に適しているサービスを選ぶと良いです。
金融機関に相談する
自営業の後継者を募集するにあたっては、取引銀行などの金融機関に相談するのも良いです。特に地域密着型の信用金庫や地銀などでは、地域のさまざまな企業や人材に関する情報を収集しています。
また、自営業では、事業承継の課題として銀行からの借入金や個人保証などを抱えているケースが多いです。そのため、こうした点をあらかじめ金融機関と相談したうえで後継者募集を進めると、事業承継を円滑に進めやすいというメリットもあります。
商工会議所に相談する
地域の商工会議所には、自営業の後継者不在などの問題について無料の相談窓口を設けている機関も多くあります。また、事業承継に関するセミナーを開催している機関も多いため、「自営業の後継者を募集するにあたって、まずは情報収集したい」という方は利用を検討しましょう。
なお、商工会に入会している場合には、経営者同士のつながりも活用できます。このような、地域に根付いた経営者の人脈を通じて後継者を募集する方法もひとつの選択です。
周囲から紹介してもらう
普段より懇意にしている周囲の知人に後継者を紹介してもらうのも効果的です。自身のことを深く理解している人物に後継者を募集していることを伝えれば、自身の意向や経営方針などを十分に考慮してもらえるため、納得のいく後継者探しを進められます。
ただし、紹介を受ける周囲の知人が私情を挟む場合があり、事業承継の不利益につながるおそれもあります。また、自身の周囲に後継者を見つけてくれる知人がいるとは限らない点もデメリットです。
M&Aによる譲渡を検討する
M&Aを活用して、自営業を第三者に譲渡する方法も効果的です。中小企業庁の『2017年版中小企業白書』によると、個人事業者では親族外の人材や会社が後継者となるケースは非常に少なく、いずれも10%に満たない状況です(2016年時点)。とはいえ、自営業であっても、M&Aによる外部人材への事業承継に成功した事例は数多く報告されています。

出典:中小企業庁『2017年版 中小企業白書』
最近では、小規模なM&Aを取り扱う仲介会社やマッチングサイトなども誕生しています。小規模M&Aに強い仲介会社には豊富なM&A実績を抱えている企業が多いため、一度相談してみると良いでしょう。自営業の後継者募集でオススメのマッチングサイトは、以下のとおりです。
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マッチングサイト名 |
サービス内容・強み |
料金(譲渡) |
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TRANBI(トランビ) |
・事業承継や事業売買に強いマッチングサイト ・平均15社の買い手(後継者)が見つかる |
無料 |
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Batonz(バトンズ) |
・国内最大級の成約実績を誇るM&A総合支援サービス ・平均3.5ヶ月での成約を実現 |
無料 |
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M&A PARK |
・世界中の投資家が案件をチェック ・海外投資家に対して翻訳した情報を提供 |
無料 |
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スピードM&A |
・1円〜50億円まであらゆる譲渡価格に対応 |
無料 |
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第一次産業ネット |
・農業、林業、漁業の求人情報を取り扱う |
要お問合せ |
このように、ほとんどのマッチングサイトでは、譲渡側の利用料金を請求しないシステムが採用されています。上記の中で気になるマッチングサイトがあれば登録して、自営業の後継者を募集してみましょう。ただサイトに登録しただけでは、自身で譲受側の後継者が事業にふさわしいかどうかや適切な交渉ができているかの判断が難しいところは、デメリットと言えます。
M&Aの専門家に相談するメリット
M&Aの専門家に相談するメリットは、主に以下のとおりです。
- M&Aによる譲渡のアドバイスを受けられる
- M&Aの手続きをサポートしてもらえる
- 適切なM&A相手を探してもらえる
M&Aによる譲渡を効率的に進めたい場合にはマッチングサイトの活用も効果的ですが、マッチングを含めてM&Aの手続きを自身で行う必要があります。的確なアドバイス・サポートのもとで安心できるM&Aを進めたい場合には、M&Aの専門家に相談すると良いです。
自営業の後継者を募集するなら専門家に相談しよう

この記事では、自営業における後継者募集の方法を中心に解説しました。自営業の後継者募集において、親族以外から探し出す選択は難易度が高いのが現状ですが、実際に成功した事例も報告されています。まずは、自身の自営業で募集したい後継者像について、事業を見直しながら考えてみると良いでしょう。
自営業の後継者募集をスムーズに進めたい場合や、自身の周囲に後継者に相応しい人材がいない場合は、M&Aの専門家に相談して判断を仰ぐことをおすすめします。M&Aの専門家選びでお悩みでしたら、フォーバルまでご相談ください。
当社フォーバルは、過去20万社の経営支援実績があり、中小・小規模企業や自営業の存続と成長に向けた事業承継M&A支援を手掛けております。M&Aの実施が未定でも相談可能で、24時間電話・チャットで無料相談に対応しておりますので、「M&Aで自営業の後継者を募集したい」「M&Aで自営業の後継者になりたい」と思われた方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。







