
新型コロナウイルス感染症の影響により、廃業や倒産を検討する企業が多く見られます。この記事では、新型コロナ関連の廃業/倒産件数や廃業を決めた経営者の事例、M&Aによる譲渡の有効性を中心にまとめました。
新型コロナ関連の廃業/倒産件数

はじめに、新型コロナ関連の廃業/倒産件数の動向と主な要因について取り上げます。
廃業/倒産件数の動向
株式会社東京商工リサーチによると、2020年に年間5万件程度だった企業の休廃業・解散件数は、新型コロナの影響などを受けて、2021年には年間5万3,000~5万5,000件程度まで増加すると想定されています。
その一方、2020年における企業の倒産件数は、政府の資金繰り支援策により7,773件と2年ぶりに前年を下回り過去50年間で4番目の低水準を記録しましたが、新型コロナ関連の倒産件数は1,000件に達しています。このうち、負債1億円未満の小規模倒産は530件と、実に半分以上の割合を占めている点が特徴的です(株式会社帝国データバンクの調査より)。
新型コロナ関連の倒産件数を業種別に見ると、最も多いのが「飲食店(159件)」で、その後は「建設・工事業(85件)」「ホテル・旅館(78件)」「アパレル小売店(56件)」「食品卸(48件)」「食品小売(33件)」と続きます。とりわけ飲食店の中でも「酒場、ビヤホール」の業態では最多である42件の倒産が報告されており、営業時間短縮要請が大きな影響を及ぼしていることがわかります。
現状では政府の資金繰り支援策によって倒産件数は抑えられているものの、将来的に支援が打ち切られれば倒産件数が急増するおそれがあります。
廃業/倒産を加速させる後継者不在の現状
企業の廃業/倒産を加速させる要因には、新型コロナ関連だけでなく、後継者不在の問題も挙げられます。後継者を確保できないことで事業承継がうまく進まず、結果的に廃業や倒産に追い込まれてしまう経営者の方が増加中です。
株式会社帝国データバンクの調査によると、全国企業の後継者不在率は平均で65.1%と6割を超えています。また、日本政策金融公庫の調査によると、60歳以上の経営者のうち50%超が将来的な廃業を予定しており、この中でも「後継者不在」を理由とする廃業は全体の約3割に迫っている状況です。新型コロナの影響による業績不振に後継者不在の問題が重なる形で、企業の廃業/倒産件数は今度さらに増加するおそれがあります。
新型コロナの影響で廃業を決めた経営者の事例

ここでは、新型コロナの影響で実際に廃業を決めた経営者(Aさん)の事例を取り上げます。Aさんは、東京都内で3店舗の飲食店(居酒屋)を経営していました。年商は1億円規模にまで達していましたが、2020年3月以降は新型コロナの影響により客数が激減しており、売上は前年度比で3割ほどにまで減少しています。1度目の緊急事態宣言が出された同年4月~6月には一時的に休業対応を行いましたが、営業再開後も客数は回復しませんでした。
こうして売上の減少が半年ほど続いていた2020年9月、ついにAさんは飲食店の自主廃業を決めています。先行きが見えない点や、店舗の営業を継続したとしても社員の給与/債務の支払いで大きな負担がかかり続ける点などを考慮したうえで苦渋の決断でした。自主廃業したことでAさんの資金繰りに関する悩みは解消されたものの、取引先との契約の打ち切りや社員の解雇を行うなど周囲に迷惑をかけたことに対して、現在は大きな後悔を感じています。
新型コロナにより廃業/倒産を決める前にM&Aの選択肢

新型コロナの影響で廃業や倒産を検討している場合、まずはM&Aによる譲渡の可能性を探りましょう。M&Aとは企業・事業の合併や買収のことで、最近では大企業のみならず中小企業においても経営戦略や事業承継手段のひとつとして大いに活用されています。
M&Aにより第三者に譲渡すれば自身の事業を存続させられるため、経営難や後継者不在などを理由とする廃業/倒産を回避したい経営者を中心に大きく注目されているのです。
M&Aによる譲渡のメリット
M&Aによる譲渡を行うと、廃業や倒産にはない以下のようなメリットが得られます。
- 後継者不在の問題解決
- 社員の雇用維持/取引先との関係維持
- 相手の経営資源活用による事業の発展
- 経営者の個人保証の解消
- 資金調達の実現(資金繰りの安定化)
- 譲渡利益の獲得によるリタイアの実現
M&Aによる譲渡では、第三者に事業を引き継げるため、後継者不在の問題を解決できます。これにより、社員の雇用や取引先との関係を維持でき、周囲に迷惑をかける心配がありません。また、M&Aでは、相手側の経営資源を活用できるため、さらなる事業の発展も望めます。
さらに、M&Aによる譲渡では、経営者自身の個人保証や担保を解消できるうえに、譲渡利益の獲得も期待できるため、その他の事業に対する投資やリタイア資金に充てることも可能です。
このように、廃業や倒産にあるデメリットを見てなかなか行動に移せない経営者にとって、M&Aは非常に有効な経営戦略となります。ただし、M&Aを成功させるには業界に関する知識だけでなく、会計・税務・法律などさまざまな専門知識が必要です。加えて、希望どおりの条件で取引するには、相手側との交渉力も求められます。
専門知識や交渉力などが不足していると、想定していたメリットが得られないうえに取引自体に失敗してしまいかねません。メリットを最大限に得ながら取引を成功させるためにも、信頼できるM&Aの専門家にサポートを依頼すると良いでしょう。
新型コロナ関連の廃業/倒産を回避するにはM&Aを活用すべし

この記事では、新型コロナ関連の廃業/倒産件数や廃業を決めた経営者の事例、M&Aによる譲渡の有効性を中心に紹介しました。新型コロナ感染症の拡大や後継者不在の問題などを受けて、企業の廃業/倒産件数が多く目立っています。廃業/倒産には社員や取引先に迷惑をかけるなどさまざまなデメリットがあるため、メリットの多い経営戦略「M&Aによる譲渡」の実施を検討してみましょう。
M&Aについて不明点・お困りのことがあれば、専門家に相談して判断を仰ぐことをおすすめします。もしもM&Aの専門家選びでお悩みでしたら、フォーバルまでご相談ください。
当社フォーバルは、過去20万社の経営支援実績があり、中小・小規模企業の存続と成長に向けた事業承継M&A支援を手掛けております。M&Aの実施が未定でも相談可能で、24時間電話・チャットで無料相談に対応しておりますので、「廃業や倒産は何としても回避したい」「M&Aで会社や事業を譲渡したい」「後継者はいないが事業承継を果たしたい」と思われた方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。







