食品卸売会社がもらえる助成金/補助金を紹介!利潤確保にはM&Aも有効

2021年現在、食品卸売会社がもらえる助成金/補助金は多数存在するため、概要を把握したうえで自社に適した制度を利用しましょう。自社の利潤を確保したい場合、M&Aの活用も有効な経営戦略です。

助成金/補助金とは

助成金とは、主に厚生労働省や地方公共団体が事業者に対して雇用増加・人材育成などを目的にお金を支給する制度です。その一方で、補助金とは、主に経済産業省や地方公共団体が事業者に対してお金を支給する制度です。

助成金と補助金はお金を支給する制度という点では同じですが、以下の点などにも若干の相違が見られます。

 

助成金

補助金

支援の内容

雇用・労働環境・教育制度に関する取組が中心

事業に関する取組が中心

支援の金額

制度導入は定額

(人材育成は時間あたりの賃金補てんが多い)

全額交付は少ない

審査の方法

書類審査

事業計画書のコンペ形式による審査

助成金/補助金の利用方法

助成金/補助金を利用する際の流れは共通しており、大まかに以下の手順で進めます。

  1. 補助金/助成金制度を選ぶ
  2. 応募申請書に必要事項を記載して提出する
  3. 採択後に選定結果通知書・補助金交付規定・交付申請書の通知を受け取る
  4. 交付申請書・経費相見積もりを提出して交付決定通知書を受け取る
  5. 計画変更申請などの中間審査を受ける
  6. 交付を受ける

なお、実際に助成金/補助金が入金されるまでには、実績報告書・経費エビデンスの提出、補助金確定通知書・請求書様式の受け取り、請求書の提出などの手続きが必要です。そのほか、一定期間中は、入金後も事業状況の定期報告をもとめる制度もあります。

食品卸売会社の助成金/補助金一覧

ここからは、食品卸売会社の助成金/補助金を以下の項目に分けて詳しく紹介します。

  1. コロナウイルス感染症に関する助成金/補助金/支援
  2. 中小企業労働環境向上助成金
  3. キャリアアップ助成金
  4. 人材開発支援助成金
  5. 人材確保等支援助成金

①コロナウイルス感染症に関する助成金/補助金/支援

食品卸売会社が利用できる制度として、4つの制度を順番に紹介します。

国産農林水産物等販売促進緊急対策

コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、インバウンド減少や輸出停滞などにより、在庫の滞留/価格の低下/売上の減少などが顕著な牛肉・花き・野菜・果物・茶・甘味などについて企業が行う販売促進の取組を支援する制度です。

本制度は「業界団体が主体となり実施する取組」と「民間のさまざまな販路を活用する取組」の2つで構成されており、後者の取組において2021年1月現在も申請受付が行われているのは「インターネット販売推進事業」と「農林水産物の販路の多角化推進事業」です。

「インターネット販売推進事業」では、在庫の滞留や売上の減少などが生じている品目について、インターネット販売サイトを通じて販売を行う際の配送料を支援しています。一方の「農林水産物の販路の多角化推進事業」は、デリバリーやテイクアウト等に飲食店が取り組む際の食材費・容器包装費を支援する制度です。

和牛肉保管在庫支援緊急対策

コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、インバウンド/外食の大幅な需要低下などにより和牛肉の需要低下/価格急落/在庫滞留などの問題が生じている食肉卸売事業者に対して、積み上がった在庫の保管料等を支援する制度です。また、所定の販売促進計画にもとづき実際に販売した事業者には、実績に応じて奨励金も交付してもらえます。

食品等流通合理化対策債務保証事業

「食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律」にもとづく「食品等流通合理化事業」の一環として、事業者が特定の法律にもとづき認定を受けた事業の実施に必要な資金について、債務保証を行ってもらえる事業です。

保証限度額は1事業者あたり4億円(債務保証基金相当額)以下で、保証期間は設備資金が20年以内(据置期間は3年以内)、運転資金が5年以内(据置期間は1年以内)です。

設備投資・販路開拓支援に関する補助金

コロナウイルス感染症の影響を乗り越えるために前向きな投資を行う事業者を以下4種類の補助金により支援する制度です。

  • ものづくり補助金
  • 持続化補助金(一般型・コロナ特別対応型)
  • IT導入補助金

このうち持続化補助金(コロナ特別対応型)では、補助上限が100万円(補助率は3分の2または4分の3)とされています。また、事業再開枠(補助上限:50万円、補助率:10分の10)や追加対策枠(補助上限:50万円、補助率:3分の2、4分の3または10分の10)を追加で申請することも可能です。

②中小企業労働環境向上助成金

雇用管理制度(評価・処遇制度、研修体系制度、健康づくり制度)の導入などを行う健康・環境・農林漁業分野等の事業を営む中小企業事業主に対して助成する制度です(個別中小企業助成コース)。雇用管理改善の推進により、人材の定着・確保を図っています。

中小企業事業主が労働者の労働環境の向上を図るために雇用管理改善につながる制度等を導入し適切に実施した場合、導入した制度に応じた助成金(30万円または40万円)を支給してもらえます。

③キャリアアップ助成金

有期雇用労働者・短時間労働者・派遣労働者など非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進すべく正社員化・処遇改善の取組を行った事業主に対して助成する制度です。7コースに分かれており、正社員化コース(有期雇用労働者等を正規雇用労働者等に転換または直接雇用した場合)の助成金の額は下記になります。

雇用形態

1人あたりの助成金

(生産性の向上が認められる場合の額)

中小企業以外の助成金

(生産性の向上が認められる場合の額)

有期 → 正規

57万円(72万円)

42万7,500円(54万円)

有期 → 無期

28万5,000円(36万円)

21万3,750円(27万円)

無期 → 正規

28万5,000円(36万円)

21万3,750円(27万円)

※厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内」をもとに作成

④人材開発支援助成金

雇用する労働者のキャリア形成を効果的に促進すべく職務に関連した専門的な知識および技能を修得させるための職業訓練等を受講させる事業主等に対して助成する制度です。助成メニューは7種類あります。

このうち特定訓練コースは、若年者に対する訓練や労働生産性の向上に資する訓練など、効果が高い10時間以上の特定の訓練および、 OJTとOFF-JTを組み合わせた訓練を行った場合に支給される助成コースです。助成割合(金額)は、経費助成が30%〜60%、新規助成が1人1時間あたり380円〜960円、OJT実施助成が1人1時間あたり380円〜840円の幅です。

⑤人材確保等支援助成金

事業主が雇用管理制度の導入等による雇用管理改善を行い、離職率の低下に取り組んだ場合に助成する制度です(雇用管理制度助成コース)。助成金を利用するには、事業主が「雇用管理制度整備計画の認定」「雇用管理制度の導入・実施」「離職率の低下目標の達成」という3つの措置を講じなければなりません。目標を達成したら、助成金として57万円(生産性要件を満たせば72万円)が支給されます。

食品卸売業界で利潤確保を目指すならM&Aも有効

コロナウイルスの影響で食品卸売会社が経営難に陥っている場合、助成金の利用だけでなく、M&Aも有効策です。M&Aとは企業・事業の合併や買収のことですが、他社との提携シーンでも用いられる手法です。

M&Aによる他社との提携では、販路の拡大や仕入れ力の強化などを通じて売上の向上が図れます。また、M&Aにより自身の経営する食品卸売会社を譲渡すれば、創業者利益としてまとまった資金を得られる可能性があり、引退後の生活資金を確保するうえで役立ちます。

加えて、後継者不在の問題を解決しつつ事業承継が果たせるために社員の雇用を維持できるほか、個人保証を解消できる可能性も高いです。経営難による食品卸売会社の廃業を避けるためにも、将来的な選択肢としてM&Aの検討を進めておきましょう。

食品卸売会社は助成金/補助金/M&Aで存続を図るべし

この記事では、食品卸売会社がもらえる助成金/補助金を紹介しました。制度の特徴を把握し、利用を検討しましょう。なお、利潤確保の手段としては、M&Aも有効な選択肢です。M&Aでは、業績の回復だけでなく、後継者不在の問題解決・個人保証の解消といったさまざまなメリットが得られます。経営難による食品卸売会社の廃業を回避するためにも、現段階からM&Aの実施を検討しましょう。

もしもM&Aについてお悩みや不明点があれば、フォーバルまでお問い合わせください。フォーバルは事業承継M&Aを専門的に手掛ける会社で、とりわけ食品卸売会社のM&Aに特化しております。M&Aの実施が決まっていない段階でも相談可能で、24時間電話やチャットで無料相談に対応しておりますので、「M&Aを検討してみたい」と思われた経営者の方はぜひ一度お気軽にご相談ください。


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