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事業承継・引継ぎ補助金とは?公募要領を紹介【令和3年版】

事業承継・引継ぎ補助金とは、事業承継を契機とする新たな取組や、事業再編/事業統合に伴う経営資源引継ぎを行う中小企業を支援する制度です。事業承継・引継ぎ補助金の2022年1月時点の最新情報を解説します。

事業承継・引継ぎ補助金とは?

現時点(2020年9月4日)でわかっている「経営資源引継ぎ補助金」の要点を、簡単にまとめてみました。

事業承継を契機として新たな取組などを行う中小企業等および、事業再編や事業統合に伴う経営資源の引継ぎを行う中小企業等を支援する制度をさします。

2022年1月現在、令和3年度当初予算の申請受付期間および補助事業期間は終了しています。なお、​​事業承継・引継ぎ補助金は、政府の2022年(令和4年)度における当初予算案にも盛り込まれており、予算規模は約16億円です。

事業承継・引継ぎ補助金の種類

経営革新と専門家活用の2種類から構成され、さらに経営革新は「経営者交代型」「M&A型」、専門家活用は「買い手支援型」「売り手支援型」に細分化されます。

事業承継・引継ぎ補助金(令和3年度当初予算)のポイント

それでは次に、経営資源引継ぎ補助金の詳細について見てみましょう。

経営資源引継ぎ補助金の対象となる事業者

経営資源引継ぎ補助金を受け取ることのできる事業者は、【補助対象者の要件】1~6​の要件と 【経営資源引継ぎの要件】を満たし、​最終契約書の契約当事者となる中小企業者等となります。

補助対象者の要件

補助対象者となるためには、以下のすべての要件を満たさなければなりません。

  1. 補助対象者は、日本国内に拠点もしくは居住地を置き、日本国内で事業を営む者であること。​
  2. 補助対象者又はその法人の役員が、暴力団等の反社会的勢力でないこと。反社会的勢力との関係を有しないこと。また、反社会的勢力から出資等の資金提供を受けている場合も対象外とする。​
  3. 補助対象者は、法令順守上の問題を抱えている中小企業者等でないこと。​
  4. 補助対象者は、経済産業省から補助金指定停止措置または指名停止措置が講じられていない中小企業者等であること。​
  5. 補助対象事業に係る全ての情報について、事務局から国に報告された後、統計的な処理等をされて匿名性を確保しつつ公表される場合があることについて同意すること。​
  6. 事務局が求める補助事業に係る調査やアンケート等に協力できること。​

経営資源引継ぎの要件

経営資源引継ぎの要件は、以下のとおりです。2種類の支援内容のどちらかを満たさなければなりません。

  • 「経営資源の引継ぎを促すための支援」の場合・・・補助事業期間に経営資源を譲渡する者(被承継者)と経営資源を譲り受ける者(承継者)の間で事業再編・事業統合等が着手される予定であること
  • 「​経営資源の引継ぎを実現させるための支援​」の場合・・・補助事業期間に被承継者と承継者の間で事業再編・事業統合等が着手され、かつ行われる予定であること​

中小企業者等の要件

中小企業庁が定める中小企業と小規模企業者とは、以下の要件を満たす法人(もしくは個人)のことをいいます。

  • 製造業その他・・・資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人
  • 卸売業・・・資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人
  • 小売業・・・資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人
  • サービス業・・・資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

補助の対象となる費用

補助の対象となる費用は、事業承継やM&Aで支払う⼠業専⾨家の活⽤にかかる費用(仲介⼿数料・デューデリジェンス費⽤、企業概要書作成費⽤等)です。

いわゆる「買い手」の場合は上記の費用のみが対象となりますが、「売り手」の場合には上記の費用に加え、廃業のための費用も対象となります。

補助される金額について

「経営資源引継ぎ補助金」で支給される補助金の上限額や補助率は、以下のとおりです。

タイプ

補助率

補助下限額(注1)

補助上限額

買い手型支援(Ⅰ型)

補助対象経費の3分の2

50万円

①経営資源の引継ぎを促すための支援

100万円

②経営資源の引継ぎを実現させるための支援200万円(注2)

売り手型支援(Ⅱ型)

補助対象経費の3分の2

50万円

①経営資源の引継ぎを促すための支援

100万円

②経営資源の引継ぎを実現させるための支援650万円(注2)(注3)

(注1)補助金額が50万円を下回った場合には、補助金は支給されません

(注2)補助事業期間中にクロージングまで行かなかった場合、上限額は100万円となります。

(注3)廃業費用の補助上限額は450万円とし、廃業費用を活用しない場合の補助上限額は200万円となります。

ただし、廃業費用に関しては、期間内にクロージングまで行かない場合はまったく補助されません。

事業承継・引継ぎ補助金の詳細

本章では、令和3年度当初予算版の詳細について解説します。

補助対象者の要件

経営革新の補助対象に該当するためには、所定の要件に加えて「事業承継の要件(後述)」を満たす必要があります。所定の要件には、主に以下のような項目が存在します。

  • 補助対象者は、日本国内に拠点もしくは居住地を置き、日本国内で事業を営む者であること
  • 補助対象者は、地域経済に貢献している中小企業者等であること。 地域の雇用の維持、創出や地域の強みである技術、特産品で地域を支える等、地域経済に貢献している中小企業者等であること
  • 補助対象者又はその法人の役員が、暴力団等の反社会的勢力でないこと。反社会勢力との関係を有しないこと。また、反社会的勢力から出資等の資金提供を受けている場合も対象外とする
  • 補助対象者は、法令順守上の問題を抱えている中小企業者等でないこと。

これに対して、専門家活用の補助対象に該当するためには、所定の要件に加えて、「経営資源引継ぎの要件(後述)」を満たしたうえで、最終契約書の契約当事者となる中小企業者等でなければなりません。ただし、売り手支援型の株式譲渡に関しては、対象会社および対象会社と共同申請した対象会社の支配株主が対象とされます。

所定の要件には、主に以下のような項目が存在します。

  • FA(ファイナンシャルアドバイザー)やM&A仲介費用を補助対象経費とする場合は、補助対象事業者の内容について、「M&A支援機関登録制度」に登録された登録FA・M&A仲介業者により、M&A 支援機関登録制度事務局に対し実績報告がなされることに同意すること

なお、上記は、経営革新には含まれない要件です。

事業承継の要件

事業承継の要件によって、経営革新の補助対象は、2017年4月1日から補助対象事業期間完了日または2021年12月31日のいずれか早い日までに、中小企業者等間における被承継者と承継者の間で事業引き継ぎを行った、または行うこととし、公募要領の10ページにおける「6.2.事業承継形態に係る区分整理」で定める形態とされています。

なお、承継者と被承継者による実質的な事業承継が行われていない(例:グループ内の事業再編、物品・不動産等のみを保有する事業の承継など)場合や、M&A型において親族内承継であると事務局に判断された場合などは、対象外となるため注意しましょう。

また、M&A型のうち株式譲渡の形態では、補助対象事業に該当するための要件として、株式譲渡後に承継者が保有する被承継者の議決権が過半数超になることが求められます。

経営資源引継ぎの要件

経営資源引継ぎの要件によって、専門家活用の補助対象は、補助事業期間に被承継者と承継者の間で事業再編・事業統合が着手または実施される予定であること、もしくは廃業を伴う事業再編・事業統合が行われる予定である必要があります。

なお、承継者と被承継者による実質的な事業再編・事業統合が行われていない(例:事業再編・事業統合を伴わない物品・不動産等のみの売買、グループ内の事業再編および親族内の事業承継など)と事務局に判断された場合は対象外です。

さらに、売り手支援型の補助対象者または補助対象事業が不動産業の場合、原則として常時使用する従業員1人以上の引継ぎが行われなければなりません。加えて、不動産業以外の業種でも、常時使用する従業員1人以上の引継ぎが行われていない場合、経営資源引継ぎの要件を満たさないと事務局に判断される可能性があるため、併せて注意しておきましょう。

補助対象となる事業

経営革新では、​​後継者不在などの理由により、事業継続が困難になることが見込まれている中小企業者等において、経営者の交代または事業再編・事業統合等を契機とした、承継者が行う経営革新等に係る取組を補助対象事業と設定しています。

また、補助対象事業は、中小企業者等である被承継者から事業を引き継いだ中小企業者等である承継者による経営革新等に係る取組である必要があります。

さらに、補助対象事業は以下のリストに例示する内容を伴うものであり、補助対象事業期間を通じた事業計画の実行支援について、認定経営革新等支援機関の署名がある確認書により確認される事業であると規定されています。

  • 新商品の開発または生産
  • 新役務の開発または提供
  • 商品の新たな生産または販売の方式の導入
  • 役務の新たな提供の方式の導入
  • 事業転換による新分野への進出
  • その他、新たな事業活動による販路拡大や新市場開拓、生産性向上等、事業の活性化につながる取組等

そして、補助対象事業は、以下のいずれにも合致しないものとされています。

  • 公序良俗に反する事業
  • 公的な資金の使途として社会通念上、不適切であると判断される事業
  • 国(独立行政法人を含む)および地方自治体の他の補助金、助成金を活用する事業

補助対象となる経費

経営革新では、補助事業を実施するために必要となる経費で、事務局が必要かつ適切と認めたものが補助対象経費として対象とされています。また、以下の条件をすべて満たす経費でなければなりません。

  • 使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
  • 補助事業期間内に契約・発注を行い支払った経費(原則として、被承継者が取り扱った経費は対象外)
  • 補助事業期間終了後の実績報告で提出する証拠書類等によって金額・支払等が確認できる経費

補助対象経費の具体例を挙げると、事業費に分類されるものとして人件費/店舗等借入費/設備費/原材料費/産業財産権等関連経費など、廃業費に分類されるものとして廃業登記費/在庫処分費/解体・処分費/原状回復費 /移転・移設費用(M&A型のみ計上可能)などが挙げられます。

これに対して、専門家活用では、補助対象事業を実施するために必要となる経費で、事務局が必要かつ適切と認めた以下の3つが補助対象経費として対象とされています。

  • 使用目的が補助対象事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
  • 補助事業期間内に契約・発注をおこない支払った経費
  • 補助事業期間完了後の実績報告で提出する証拠書類等によって金額・支払等が確認できる経費

補助対象経費の具体例を挙げると、下表のとおりです。

タイプ

補助対象経費の区分

買い手支援型

謝金、旅費、外注費、委託費、システム利用料、保険料

売り手支援型

謝金、旅費、外注費、委託費、システム利用料、保険料

(廃業費用)廃業登記費、在庫処分費、解体費、原状回復費

補助率、補助上限・下限額

経営革新の補助率および補助上限・下限額は、下表のとおりです。

タイプ

補助率

補助下限額

補助上限額

上乗せ額

経営者交代型

補助対象経費の

2分の1以内

100万円

250万円以内

+200万円以内

M&A型

500万円以内

これに対して、専門家活用の場合は、下表のとおりです。

タイプ

補助率

補助下限率

補助上限率

上乗せ額

買い手支援型

補助対象経費の

2分の1以内

50万円

250万円以内

売り手支援型

+200万円以内

なお、補助金の交付は事業完了後の精算後の支払い(実費弁済)となり、補助事業は借入金等で必要な資金を自己調達する必要があります。また、補助額が補助下限額を下回る場合は補助対象とならないため注意しましょう。

事業承継・引継ぎ補助金の申請から受給までの流れ

 

 

 

 

 

 

ここでは、令和3年度当初予算版の申請から受給までのタイムスケジュールを紹介します。なお、2022年1月現在、申請受付期間は終了しておりますので注意してください。

事業承継・引継ぎ補助金の公募期間

公募期間は、2021年9月30日(木)~10月26日(火)です。なお、M&A支援機関登録制度の最終公表が当初の予定よりも遅れたことから、交付申請受付期限は10月21日(木)から10月26日(火)に延長されています。

認定経営革新等支援機関への相談

経営革新の場合、認定経営革新等支援機関に相談する必要があります。経営診断ツール等を利用して事業計画の内容に関する相談を行った後、認定経営革新等支援機関から確認書を受領してください。

gBizIDプライムの取得

本補助金の申請は、原則として電子申請で行います。電子申請により交付申請を行う際は、経済産業省が運営する補助金の電子申請システム「jGrants(Jグランツ)」を利用します。このシステムを利用するためには、「gBizIDプライム」のアカウントが必要です。

「gBizIDプライム」のアカウントを取得するまでには1〜2週間程度の期間がかかるため、早期のタイミングでアカウントを発行しておくことが望ましいです。

「gBizIDプライム」のアカウントを登録する際は、以下の4つが必要です。

  • 法務局が発行した印鑑証明書または地方公共団体が発行した印鑑登録証明書の原本(発行日より3カ月以内のものに限る)
  • 法人代表者印又は個人事業主の実印を押印した申請書
  • 「法人代表者ご自身」または「個人事業主ご自身」のメールアドレス
  • 「法人代表者ご自身」または「個人事業主ご自身」のSMS受信が可能な電話番号

また、「gBizIDプライム」のアカウントを取得する際の流れは、以下のとおりです

  1. 「gBizID」のWebサイトより「gBizIDプライム作成」のボタンをクリックし、申請書を作成・ダウンロード
  2. 必要事項を入力/作成し、ダウンロードした申請書と印鑑証明書を「GビズID運用センター」に送付
  3. 申請が承認されるとメールが送付されてくる
  4. メールに記載されたURLをクリックし、パスワードを設定したら手続き完了

交付申請の詳細は、事業承継・引継ぎ補助金事務局Webサイトおよび公募要領をご確認ください。

事業承継・引継ぎ補助金の次回公募について

令和3年度当初予算の申請受付は既に終了していますが、令和4年度も公募が行われる予定です(具体的な実施時期は未定)。令和3年度当初予算の公募に間に合わなかった経営者の方や、今回新たに申請を検討する経営者の方は、この機会に事業承継・引継ぎ補助金を活用したM&Aによる事業承継の実施を検討されてはいかがでしょうか?

M&Aによる事業承継では、社員の雇用維持や譲渡利益の獲得などのメリットが期待できます。ただし、労働環境など希望の条件を満たす相手先探しや、経営の一体性を保つことが困難であるなど、少なからずデメリットも存在するため注意しなければなりません。M&Aには専門的に高度な知識が必要とされるため、スムーズな成功を目指すならばM&A仲介会社に相談することが望ましいです。

もしもM&Aによる事業承継をご検討中でしたら、フォーバルまでご相談ください。当社フォーバルは、過去20万社の経営支援実績があり、中小・小規模企業の存続と成長に向けた事業承継M&A支援を手掛けております。

事業譲渡の実施が未定であっても電話・チャットで無料相談を実施しておりますので、「事業承継・引継ぎ補助金を用いたM&Aを検討してみたい」と思われた方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。


参考:事業承継・引継ぎ補助金事務局Webサイト


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