許可の確認から始める

何の許可を持っているか

食肉の処理、食肉製品の製造、食肉販売。扱う工程によって必要な許可が変わります。まず、自社が持っている許可を全部書き出してください。

整理の仕方は許可の業種区分をどう調べるかで示しています。

承継のときに許可はどうなるか

会社の株式を移す形なら、法人格は変わらないので許可はそのまま続くのが基本です。事業譲渡や個人事業の承継なら、手続きが要ります。営業許可は承継でどうなるかを先に読んでください。

食品衛生管理者

食肉製品の製造では、資格を持つ人の設置が求められる場合があります。その人が社長本人だと、退任と同時に体制が崩れます。後任の確保は早めに。

衛生管理の責任者を誰にするかで考え方を整理しています。

衛生管理の水準

食肉は微生物リスクが高く、管理項目が多くなります。温度、時間、区画分け、交差汚染の防止。記録が残っているかどうかで、承継後の負担が大きく変わります

HACCPの記録をどう残すかで、実務の形を示しています。

原料と取引

  • 国産か輸入か、その比率
  • 仕入先の数と、集中度
  • 相場変動を価格にどう反映しているか
  • 部位ごとの歩留まりと採算

歩留まりは歩留まりの改善を参照してください。食肉は部位で単価が大きく違うため、歩留まりが利益を直接動かします

承継の順番

  1. 許可と資格者の棚卸し
  2. 資格者の後任確保
  3. 衛生管理の記録を整える
  4. 仕入先との関係を会社に寄せる
  5. 承継の形を決める

1と2を飛ばすと、承継した瞬間に操業できなくなることがあります。ここは順番を守ってください。

トレーサビリティ

食肉は、産地や個体の情報を追える状態が求められる場面があります。記録が途切れていると、回収が起きたときに範囲を特定できません

トレーサビリティの確保回収が起きたときの初動を確認しておいてください。デューデリジェンスでも、記録の連続性は見られます。

表示の管理

原料原産地、消費期限、保存方法、アレルゲン。食肉加工品は表示の項目が多く、間違いが起きやすい領域です。

食品表示の基本表示の誤りと回収を参照してください。過去の表示に問題があると、承継後に責任が及ぶことがあります。

労働環境

低温での作業、刃物を使う工程、重量物の取り扱い。労災のリスクが高い業態です。

  • 労災の発生履歴
  • 安全対策の実施状況
  • 作業環境の測定と改善

機械の安全対策作業環境をどう整えるかで、確認の仕方を示しています。買い手は、この履歴を必ず見ます。

取引先の構成

食肉加工は、納め先によって求められる水準が大きく変わります。

  • 量販店:規格が厳しく、監査もある。量はまとまる
  • 外食・給食:規格対応が細かい。景気に振れる
  • 卸・二次加工:価格勝負になりやすい
  • 直販・通販:利益率は高いが、手間がかかる

どこに寄っているかで、承継のときの見え方が変わります。1社に寄っているなら、その理由と、抜けたときの影響を説明できるようにしてください。

顧客構成が評価に与える影響を参照してください。

※ 許可の区分や施設の基準、衛生管理の求められ方は、業種や取扱品目、自治体の運用によって変わります。自社にどれが当てはまるかは、所管の保健所や専門家にご確認ください。