食品製造業に関係する主な業種
営業許可を要する業種は法令で列挙されています。食品製造業で関係することが多いのは次のようなものです。
- 菓子製造業
- そうざい製造業
- 複合型そうざい製造業
- 食肉製品製造業
- 水産製品製造業
- 乳製品に関する業種
- 清涼飲料水製造業
- 密封包装食品製造業
- 漬物製造業
- 液卵製造業
- 食品の小分け業
業種の区分や名称は制度改正で変わることがあります。最新の区分は管轄の保健所でご確認ください。
判定の手順
手順1:製造品目をすべて書き出す
次を漏れなく含めてください。
- 定番商品
- 季節商品(年に数回しか作らないもの)
- 受託製造(他社ブランド)の品目
- スポットで受けた品目
- 試作・サンプル出荷しているもの
- 直売所やECで売っているもの
手順2:品目ごとに工程を整理する
同じ「惣菜」でも、加熱の有無、包装の形態、保存温度帯によって扱いが変わることがあります。次を整理してください。
- 加熱工程の有無
- 包装の形態(密封包装か、簡易包装か)
- 保存温度帯(常温・冷蔵・冷凍)
- 原材料(食肉、水産物、乳を含むか)
手順3:許可証と突き合わせる
現在の許可でカバーされる品目と、そうでない品目に分けます。
手順4:保健所に相談する
不明なものを持って相談します。製品規格書、工程図、施設図面を持参すると判断が具体的になります。
複数の許可が必要になる場合
食品工場では、複数の許可を同一施設で受けていることがよくあります。例えば、そうざい製造業と菓子製造業の両方、といった形です。
この場合、次に注意してください。
- それぞれに有効期限があり、更新時期がずれる
- 施設基準は、より厳しいほうに合わせる必要がある場合がある
- 区画の分離が求められることがある
更新時期の管理は営業許可の更新をご覧ください。
迷いやすい場面
1. 小分け・詰め替え
仕入れた食品を小分けして包装する行為も、許可の対象となる場合があります。「作っていないから不要」と考えるのは危険です。
2. 直売所を併設する
製造した商品を工場に併設した売店で販売する場合、販売に関する許可や届出が別途必要になることがあります。飲食スペースを設ける場合はさらに別の扱いになります。
3. 通信販売・EC
ECで販売する場合、製造の許可に加えて、販売形態に応じた対応が必要になることがあります。また、表示の要件にも注意が必要です。食品表示法の基本をご覧ください。
4. 他社への製造委託・受託
受託して製造する場合、製造者は自社です。その品目に応じた許可が必要になります。OEM・受託製造業の事業承継もご覧ください。
5. イベント出店・キッチンカー
工場とは別に、臨時の販売や移動販売を行う場合、別途の許可や届出が必要です。
範囲外だと分かったら
慌てて隠さないでください。保健所に相談し、指導に従って手続きを進めるのが最善です。
必要な手順は次のようになります。
- 保健所に状況を説明し、必要な許可を確認する
- 施設が基準に適合するか確認する(改修が必要な場合あり)
- 申請し、検査を受け、許可を得る
- その間の製造をどうするか判断する
4番目が経営判断になります。許可が下りるまで当該品目の製造を止めることになる可能性があります。取引先への影響も含めて検討が必要です。
承継前に必ず確認する
この確認は、承継やM&Aを考え始めたらすぐに行ってください。買収監査で発覚すると、取引の条件になり、スケジュールが遅れます。買収監査で何を見られるかをご覧ください。
※ 営業許可・衛生管理・食品表示の具体的な取扱いは、法令の改正や管轄行政庁の運用によって異なります。実行にあたっては、管轄の保健所等および専門家に必ずご確認ください。