原料をどう確保しているか
調達の経路を書き出す
漁協、産地仲買、商社、輸入。どの経路で、誰との関係で仕入れているかを書き出します。この関係が社長個人に付いていることは珍しくありません。
価格と数量が動く
- 漁獲量の変動
- 為替(輸入原料の場合)
- 他国との買い付け競合
- 規制や資源管理の変更
原料が読めないなら、読めない分を価格や在庫で吸収する仕組みが要ります。原材料相場をどう読むかも参照してください。
在庫の持ち方
安いときに仕込むのは合理的ですが、冷凍在庫は資金を寝かせます。在庫評価の考え方で、在庫が財務に与える影響を確認しておきます。
人手の確保
手作業の工程が多く残る業態です。産地は人口が減っていることが多く、人の確保が経営の中心課題になります。
外国人材に頼っている工場も多い。制度の枠組みは変わることがあるので、外国人材の受け入れで現状の考え方を整理しています。
衛生管理
生鮮を扱うため、温度管理と鮮度管理が要です。輸出をしているなら、相手国が求める認証がさらに乗ります。輸出を考えるときの論点で全体像を示しています。
承継の進め方
- 仕入先との関係を、社長個人から会社に移す
- 人の確保の見通しを立てる
- 在庫と資金の関係を見えるようにする
- そのうえで、承継の形を決める
買い手の見方
買い手は、原料が安定して入るかを最も気にします。仕入先が分散していて、契約や取引実績が会社に残っている工場は評価されます。逆に、社長の顔だけで仕入れている工場は、引き継ぎのリスクが高いと見られます。
設備と作業環境
低温での立ち作業、水を使う工程、刃物の扱い。体への負担が大きく、若い人が定着しにくいのがこの業態です。
- 床の水はけと滑り止め
- 作業台の高さと、腰への負担
- 手を冷やさない工夫
- 重量物を持ち上げる工程の機械化
こうした改善は、採用にも定着にも直接効きます。作業環境をどう整えるかと定着率をどう上げるかを参照してください。投資としても、承継のときに評価されます。
歩留まりが利益を決める
水産加工は、原料の状態によって歩留まりが動きます。同じ原料費でも、取れる製品量が違えば利益はまったく変わります。
- 原料のサイズと鮮度
- 作業者の熟練度
- 使う設備と刃物の状態
歩留まりを日ごとに記録している工場は強い。歩留まりの改善と生産実績をどう記録するかを参照してください。
副産物をどう扱うか
頭、骨、内臓、皮。捨てれば処理費がかかり、売れれば収入になります。飼料や肥料、エキスの原料として引き取り先を持っているかどうかで、収支が変わります。
廃棄物の扱いは廃棄物処理をどう見直すかで扱っています。食品ロスへの取り組みも参考になります。
承継の見立て
後継者がいるなら、まず仕入れの現場に同行させてください。この業態は、原料を買える人でなければ経営できません。いない場合は、原料や販路を求める同業・商社が候補になります。
※ 許可の区分や施設の基準、衛生管理の求められ方は、業種や取扱品目、自治体の運用によって変わります。自社にどれが当てはまるかは、所管の保健所や専門家にご確認ください。