なぜ集まらないのか
原因を分けて考えてください。
- 知られていない:募集経路の問題
- 見られているが応募されない:条件・求人票の問題
- 応募はあるが辞退される:選考プロセスの問題
- 入社するがすぐ辞める:定着の問題
どこで落ちているかを把握してください。応募数、面接数、内定数、入社数を記録すると見えてきます。
募集経路を分ける
パート・アルバイト
- 求人サイト(無料・有料)
- ハローワーク
- 折込チラシ・ポスティング
- 工場前・近隣への掲示
- 従業員からの紹介
- SNS・地域の情報サイト
従業員からの紹介が、最も定着率が高い傾向があります。紹介制度(紹介手当)を設ける価値があります。ただし、紹介者との関係が離職に影響することもあるため、運用には配慮が必要です。
正社員
- 求人サイト
- ハローワーク
- 人材紹介
- 新卒(高校、専門学校、大学)
- 同業からの転職
高校への求人は見落とされがちです。地域の工業高校・農業高校・調理系の学科と関係を作ると、継続的な採用につながります。
外国人材
技能実習、特定技能、身分に基づく在留資格。それぞれ経路と手続きが異なります。外国人材の受け入れ体制をご覧ください。
条件を見直す
1. 時給・給与
まず、近隣の同業・他業種と比較してください。求人サイトで検索すれば、相場は分かります。
食品工場は、コンビニや飲食店と人材を奪い合っています。「製造業だから」という基準では通用しません。
2. 勤務時間
- 早朝勤務は敬遠されやすい → 手当を厚くする
- 短時間勤務の枠を作る(3〜4時間)
- 週2〜3日から可能にする
- 子どもの学校行事に対応できる柔軟性
「フルタイムで週5日」という枠しかないと、応募できる人が限られます。短時間の枠を作ると、応募層が広がります。
3. 作業環境
- 休憩室、更衣室、トイレの清潔さ
- 空調・防寒
- 重量物の運搬の負担
見学時に見られるのは、まず休憩室とトイレです。ここが古いままだと、他の説明が響きません。熱中症と低温作業をご覧ください。
求人票の書き方
よくない例
「食品製造スタッフ募集/未経験歓迎/アットホームな職場です」
これでは、何をするのか、どんな職場かが伝わりません。
書くべきこと
- 何を作っているか(具体的な商品名、どこで売られているか)
- どんな作業か(立ち作業か、重量物はあるか、温度環境は)
- 1日の流れ(始業から終業まで)
- 誰が働いているか(年齢層、男女比、勤続年数)
- 入社後の教育(誰が、どう教えるか)
- 写真(工場の中、働いている様子、休憩室)
「スーパーで見かける◯◯を作っています」と書けると、応募者は仕事をイメージできます。
不安を先に解消する
応募をためらう理由に、先回りして答えてください。
- 「未経験の方が◯割です」
- 「最初の1か月は先輩が付いて教えます」
- 「重い物を持つ作業は◯kgまでです」
- 「シフトは◯日前までに希望を出せます」
選考の進め方
- 連絡は早く(応募から24時間以内)
- 面接の日程を柔軟に設定する
- 工場を見学してもらう
- 実際の作業を見せる
- 結果を早く伝える
連絡の速さが最も効きます。求職者は複数に応募しています。1週間後に連絡しても、既に決まっています。
工場見学は、ミスマッチを防ぐ効果もあります。実際の環境を見て納得したうえで入社すれば、早期離職が減ります。
採用できたら
採用は入口にすぎません。定着しなければ、採用コストが繰り返し発生します。
入社直後の教育とフォローが、その後を左右します。教育計画の作り方と定着率を上げるをご覧ください。
採用力は企業価値
買い手から見ると、「継続して採用できている工場」は大きな価値です。人材確保が困難な業界だからこそ、この点は評価されます。
応募数、採用数、離職率の推移を記録しておくと、説明の材料になります。人が残るかどうかは価格に影響するかをご覧ください。