金融機関が知りたいこと

  1. 本当にその在庫は存在するのか
  2. 帳簿の金額で売れるのか
  3. どれくらいで売れるのか
  4. 売れない在庫はどれだけあるか
  5. 誰が価値を判断しているのか

用意する資料

資料示すこと
在庫一覧(区分別・日齢別)中身と滞留の程度
実地棚卸しの記録実在すること
区分別の粗利率と回転稼ぐ力
販売実績(実際の売価)評価の妥当性
処分の実績換金の経路があること

日齢で示すのが効く

在庫を仕入れからの経過日数で区分して示すと、状況が一目で伝わります。

  • 30日以内:新しい在庫
  • 31〜90日:通常の範囲
  • 91〜180日:注意
  • 181日以上:滞留

区分の基準は商材によって変えて構いません。基準を決めて継続することが重要です。

正直に示す

滞留在庫を隠しても、いずれ分かります。把握していて、対策していることを示すほうが信用されます。

「滞留が◯%あり、四半期ごとに市場へ出して圧縮しています」という説明ができれば十分です。

定期的に出す

融資の申し込みのときだけでなく、月次または四半期で継続的に提出してください。積み重ねが信用になります。

日齢で示すことの効果

在庫の説明で最も効くのが、この指標です。

  • 区分を固定する — 90日以内、91〜180日、181〜365日、366日超
  • 金額と点数の両方を出す
  • カテゴリ別に分ける
  • 12か月の推移を並べる
  • 実売実績と対応させる — 各区分がいくらで売れているかです

4番目が最も評価されます。現時点の分布が良くなくても、改善していれば管理されている会社だと伝わります。逆に、良い数字でも推移がなければ、たまたまと見られます。継続的な記録が価値を持ちます。

定期的に提出する習慣

求められてから出すのと、自発的に出すのでは意味が違います。

  1. 月次の試算表を毎月提出する
  2. 在庫の状況をあわせて出す
  3. 提出の時期を固定する — 月初の何営業日目までなど
  4. 形式を統一する — 推移が比較できます
  5. 担当者が変わっても続ける
  6. 年1回、事業の見通しを説明する

3番目を守ることが信頼につながります。毎月決まった時期に出てくる資料は、それ自体が管理体制の証明です。融資の判断にも、保証の交渉にも影響します。

悪い数字の伝え方

隠すと、後から発覚したときの影響が大きくなります。

  • 早く伝える — 決算が出てからでは遅れます
  • 原因を説明する
  • 対応の内容を示す
  • 見通しを示す
  • 支援が必要なら、その時点で相談する

1番目が最も重要です。業績が落ちた月の翌月に伝えるのと、決算で判明するのとでは、受け止め方がまったく違います。悪い情報を早く伝える会社は、良い情報も信頼されます。

説明資料を承継にも使う

金融機関向けの資料は、そのまま他の場面でも使えます。

  • 買い手への説明資料になる
  • 補助金の申請の根拠になる
  • 社内の月次会議の資料になる
  • 幹部への数字の共有に使える

同じ資料を使い回すことで、内容の一貫性が保てます。場面ごとに別の資料を作ると、数字が食い違う危険があります。基本となる資料を月次で作り、必要に応じて加工する形にしてください。作成の手間も減ります。

まとめ

在庫は日齢と実績で説明してください。

滞留を隠さず、対策を示すことが評価につながります。