どんな枠組みか
経営者の個人保証について、一定の要件を満たす場合の取り扱いを示した枠組みが用意されています。法律による強制ではなく、金融機関の対応の指針という性格のものです。
運用は見直されることがあります。最新の内容は取引金融機関や公的な相談窓口で確認してください。
求められる三つの状態
| 要素 | 買取店での具体例 |
|---|---|
| 会社と個人の分離 | 店舗が個人名義なら賃貸借契約を結ぶ/家計と店の口座を分ける |
| 財務基盤 | 在庫を含めた資産が借入を上回る/利益で返済できる |
| 情報の開示 | 月次の試算表と在庫状況を定期的に提出する |
リユース業でつまずきやすい点
- 店舗や倉庫が店主個人の名義になっている
- 買取代金の現金と個人の現金が混ざりやすい
- 在庫の評価が実態と合っていない
- 月次の数字を出していない
どれも整えれば解消できるものです。
準備の手順
- 個人名義の資産を洗い出し、契約を整える
- 会社と個人の口座・支出を分ける
- 在庫の実地棚卸しを定期的に行う
- 月次の試算表を作る
- 金融機関に定期的に報告する
- そのうえで保証の見直しを相談する
承継のときが機会
代表交代のタイミングは、保証の在り方を見直す自然な機会です。前店主の保証を外し、後継者に引き継がせないという選択も検討できます。
求められる状態を自社で点検する
枠組みが適用されるかは、会社の状態次第です。
- 法人と個人の資産・経理が分離されているか
- 役員報酬が適正な水準か
- 個人的な支出が経費に混ざっていないか
- 法人から個人への貸付がないか
- 財務基盤が確保されているか
- 金融機関に適時に情報を提供しているか
4番目は指摘されやすい項目です。役員貸付金が残っていると、公私の区別が曖昧だと見られます。金額によっては解消が難しい場合もありますが、返済計画を立てて着手してください。詳細な要件は、金融機関および専門家にご確認ください。
金融機関への情報提供を始める
枠組みの適用には、継続的な情報提供が要素として含まれます。
- 月次の試算表を毎月提出する — 費用もかからず、すぐ始められます
- 在庫の状況をあわせて出す — 日齢の分布です
- 提出の時期を固定する
- 悪い数字も伝える — 隠すと信頼を失います
- 年1回、事業の見通しを説明する
1番目は今日から始められます。他の項目の改善に時間がかかる間も、この実績は積み上がります。数年分の継続があれば、情報提供の姿勢として評価されます。
点検の結果をどう使うか
満たしていない項目が見つかったら、順序を決めてください。
- 改善に要する期間で分類する — 短期で直るものと、年単位のものです
- 短期のものから着手する — 情報提供、経理の分離
- 年単位のものは計画に落とす — 個人経費の切り分け、貸付金の解消
- 担当と期限を決める
- 年1回、再点検する
3番目には時間がかかります。個人経費の切り分けを2期分の決算に反映させるには、2年が必要です。改善の途中でも、着手していること自体が評価される場合があります。早く始めてください。
経営者が交代する前後で確認すること
承継の場面では、確認すべき事項が増えます。
- 後継者に保証が求められるかを確認する
- 前経営者の保証がいつ解除されるかを確認する
- 二重の保証を避ける — 前後の経営者が同時に保証する状態です
- 解除は書面で確認する
- 買い手が引き継ぐ場合も、金融機関の同意が必要である
5番目を理解しておいてください。買い手との合意だけでは、前経営者の保証は解除されません。実行の前に金融機関と直接協議し、書面で確認するまで完了したと考えないでください。取り扱いは金融機関にご確認ください。
まとめ
枠組みは分離・財務・開示の三点を求めます。
整える作業そのものが、会社を強くします。