在庫担保という形

商品在庫を担保に融資を受ける形があります。この場合、在庫の価値が担保の価値になるため、管理状況が信用に直結します。

  • 在庫の実在と数量
  • 評価の妥当性
  • 換金性の高さ
  • 滞留の状況

保証を外すための順序

  1. 在庫の管理を数字で示せる状態にする
  2. 実地棚卸しの記録を継続する
  3. 滞留在庫を減らす
  4. 月次で状況を報告する体制を作る
  5. そのうえで保証の見直しを相談する

順序が重要です。先に頼んでも材料がなければ動きません。

示す資料

資料示すこと
在庫一覧(日齢別)滞留の程度
実地棚卸しの記録帳簿との一致
販売実績換金できていること
市場への出品実績処分の経路があること

段階的に進める

すべての借入について一度に外すのは難しい場合があります。新規の融資から保証なしにする、一部の借入から見直す、といった段階的な進め方が現実的です。

承継との関係

後継者に保証を引き継がせるかどうかは、承継そのものの障害になり得ます。承継の話を始める前から準備しておいてください。

在庫の管理状況を資料にする

在庫を担保としている場合、その管理が交渉の材料になります。

  1. 日齢別の在庫金額を出す
  2. 実売実績と照らした評価額を示す
  3. 棚卸の実施記録と差異率を示す
  4. 個品管理の状況を説明する
  5. 12か月の推移を並べる
  6. 定期的に提出する

3番目が信頼の裏づけになります。差異率が小さく、それが継続していれば、記録が実態を映していることを示せます。担保としての在庫の価値は、この精度に依存します。

段階を踏んで交渉する

一度にすべての保証を外すのは、現実的ではありません。

  • まず新規の借入から、保証なしを相談する
  • 既存の借入は、借り換えの機会に交渉する
  • 返済が進んだ時点で、再度相談する
  • 財務指標の改善を示す
  • 複数の金融機関がある場合、順に進める

2番目が現実的な機会です。借り換えや条件変更の場面では、条件全体を見直すことになります。このタイミングで、保証の取り扱いについても相談してください。何もない時期に切り出すより、話が進みやすくなります。

承継の場面が最大の機会

事業を譲る、または継がせる場面は、保証を見直す機会になります。

  • 経営者が交代することで、保証の再検討が生じる
  • 後継者に保証を求めない形を相談する
  • 前経営者の保証の解除を求める
  • 買い手による保証への切り替えを確認する
  • 解除が実行されるまで確認を続ける

5番目を怠らないでください。合意しても、実際に解除されるまで責任は残ります。書面で解除を確認するまで、完了したと考えないでください。取り扱いの詳細は、金融機関および専門家にご確認ください。

日頃の情報提供が効く

交渉の場だけで説明しても、信頼は生まれません。

  • 月次の試算表を定期的に提出する
  • 在庫の状況を毎月報告する
  • 悪い情報も早く伝える
  • 事業の見通しを共有する
  • 担当者が変わっても、同じ形式で続ける

3番目が信頼を作ります。業績が落ちたときに黙っていると、後から発覚したときの印象が悪くなります。早く伝え、対応の内容を説明するほうが、結果として関係が保たれます。この積み重ねが、保証の交渉にも影響します。

まとめ

在庫担保がある場合、在庫の管理状況が交渉材料です。

数字で示せる状態を作ってから、相談してください。