在庫担保という形
商品在庫を担保に融資を受ける形があります。この場合、在庫の価値が担保の価値になるため、管理状況が信用に直結します。
- 在庫の実在と数量
- 評価の妥当性
- 換金性の高さ
- 滞留の状況
保証を外すための順序
- 在庫の管理を数字で示せる状態にする
- 実地棚卸しの記録を継続する
- 滞留在庫を減らす
- 月次で状況を報告する体制を作る
- そのうえで保証の見直しを相談する
順序が重要です。先に頼んでも材料がなければ動きません。
示す資料
| 資料 | 示すこと |
|---|---|
| 在庫一覧(日齢別) | 滞留の程度 |
| 実地棚卸しの記録 | 帳簿との一致 |
| 販売実績 | 換金できていること |
| 市場への出品実績 | 処分の経路があること |
段階的に進める
すべての借入について一度に外すのは難しい場合があります。新規の融資から保証なしにする、一部の借入から見直す、といった段階的な進め方が現実的です。
承継との関係
後継者に保証を引き継がせるかどうかは、承継そのものの障害になり得ます。承継の話を始める前から準備しておいてください。
在庫の管理状況を資料にする
在庫を担保としている場合、その管理が交渉の材料になります。
- 日齢別の在庫金額を出す
- 実売実績と照らした評価額を示す
- 棚卸の実施記録と差異率を示す
- 個品管理の状況を説明する
- 12か月の推移を並べる
- 定期的に提出する
3番目が信頼の裏づけになります。差異率が小さく、それが継続していれば、記録が実態を映していることを示せます。担保としての在庫の価値は、この精度に依存します。
段階を踏んで交渉する
一度にすべての保証を外すのは、現実的ではありません。
- まず新規の借入から、保証なしを相談する
- 既存の借入は、借り換えの機会に交渉する
- 返済が進んだ時点で、再度相談する
- 財務指標の改善を示す
- 複数の金融機関がある場合、順に進める
2番目が現実的な機会です。借り換えや条件変更の場面では、条件全体を見直すことになります。このタイミングで、保証の取り扱いについても相談してください。何もない時期に切り出すより、話が進みやすくなります。
承継の場面が最大の機会
事業を譲る、または継がせる場面は、保証を見直す機会になります。
- 経営者が交代することで、保証の再検討が生じる
- 後継者に保証を求めない形を相談する
- 前経営者の保証の解除を求める
- 買い手による保証への切り替えを確認する
- 解除が実行されるまで確認を続ける
5番目を怠らないでください。合意しても、実際に解除されるまで責任は残ります。書面で解除を確認するまで、完了したと考えないでください。取り扱いの詳細は、金融機関および専門家にご確認ください。
日頃の情報提供が効く
交渉の場だけで説明しても、信頼は生まれません。
- 月次の試算表を定期的に提出する
- 在庫の状況を毎月報告する
- 悪い情報も早く伝える
- 事業の見通しを共有する
- 担当者が変わっても、同じ形式で続ける
3番目が信頼を作ります。業績が落ちたときに黙っていると、後から発覚したときの印象が悪くなります。早く伝え、対応の内容を説明するほうが、結果として関係が保たれます。この積み重ねが、保証の交渉にも影響します。
まとめ
在庫担保がある場合、在庫の管理状況が交渉材料です。
数字で示せる状態を作ってから、相談してください。