なぜ必要か

  • 売ってくれる常連が前店主についていく
  • 仕入れルートが前店主側に戻る
  • スタッフが引き抜かれる
  • 同じ商圏で客を取り合う

リユース業は人に付いた関係が強い業種です。実害が出やすい構造にあります。

定めるべき四つ

要素内容
期間いつまで制限するか
地域どの範囲を対象にするか
行為開業、役員就任、従業員としての勤務など
対象顧客・スタッフへの勧誘を含むか

制限が広すぎると、無効と判断される可能性があります。合理的な範囲にとどめる必要があります。

親族内承継でも必要か

親子間でも、書面にしておく価値はあります。ただし関係を損なわない伝え方が要ります。「会社を守るための決まりごと」として、他の取り決めと一緒に整理するのが自然です。

第三者への譲渡の場合

買い手はほぼ必ず競業避止を求めます。条件を事前に想定しておくと、交渉がスムーズです。

  • 期間はどれくらいまで受け入れられるか
  • 顧問として関わり続ける場合の扱い
  • 別の業種を始める場合の扱い
  • 違反した場合の取り決め

作り方

  1. 守りたいものを明確にする(顧客・仕入れ・人材)
  2. 必要最小限の範囲を考える
  3. 弁護士に相談して条項を作る
  4. 相手に趣旨を説明して合意する
  5. 書面にして双方で保管する

定めるべき内容

取り決めを書面にする際、明確にすべき項目があります。

  1. 禁止される行為 — 事業を営むこと、役員に就くこと、出資、従業員として働くこと
  2. 対象の事業 — リユース業全般か、特定のカテゴリか
  3. 地域 — 距離、市区町村、都道府県
  4. 期間 — 承継からか、引き継ぎ関与の終了からか
  5. 対象者 — 本人だけか、親族を含むか
  6. 従業員の勧誘の禁止
  7. 違反した場合の効果

6番目を必ず入れてください。前経営者が新しく始めた事業に、元の従業員を引き抜くことがあります。査定できる人材が流出すれば、事業が成立しなくなります。この条項の有無が、承継の安定を左右します。

身内の承継での扱い

身内であっても、取り決めておく意味があります。

  • 関係が変わる可能性がある
  • 本人が別の事業を始める可能性がある
  • 顧客や取引先の混乱を防ぐ
  • 従業員への影響を防ぐ
  • ただし、内容は緩やかでよい場合が多い

3番目の観点で考えてください。前経営者が近くで別の店を始めると、顧客はどちらに持ち込むべきか分かりません。関係が良好であっても、事業として整理しておくことが、双方のためになります。文言は弁護士にご相談ください。

リユース業に特有の論点

この業種では、制限すべき対象が独特です。

  • 買取の受付 — 仕入れの入口です
  • 特定カテゴリの取扱い — 前経営者の専門分野です
  • 古物市場での取引 — 会員として競合する可能性です
  • EC販売 — 地域の制限が意味を持ちません
  • 顧客への直接の働きかけ

4番目に注意してください。地域を限定した制限は、EC販売には及びません。オンラインでの販売を含めるかどうかを、明確に定めてください。この点を曖昧にすると、実質的に制限が機能しない場合があります。

範囲の妥当性を確認する

広すぎる制限は、有効性に問題が生じる可能性があります。

  • 期間を合理的な範囲にする
  • 地域を必要な範囲に限定する
  • 対象の事業を明確にする
  • 代償の有無を検討する
  • 弁護士に文言を確認してもらう

5番目を省略しないでください。制限の範囲が過度に広い場合、その条項の効力が問題となる可能性があります。一方で、狭すぎると実効性がありません。双方が受け入れられ、かつ有効な範囲を、専門家とともに設計してください。

まとめ

競業避止は期間・地域・行為・対象の四点で定めます。

広すぎると効力を失います。弁護士に相談して作ってください。