ルートの種類
| ルート | 引き継ぎやすさ |
|---|---|
| 店頭持ち込み | 店の立地と認知に紐づく/引き継ぎやすい |
| 出張買取 | 集客の仕組みに紐づく/中程度 |
| 法人からの継続仕入れ | 契約にすれば引き継げる |
| 古物市場 | 会員資格の名義次第 |
| 同業者からの相対 | 属人的で引き継ぎにくい |
属人的なルートの扱い
- 相手先を一覧にする(会社名・担当者・取引額)
- 後継者を同行させ、顔をつなぐ
- 条件を書面にできるものは書面にする
- 連絡先を会社の管理下に置く
- 複数の担当が対応できるようにする
店主の携帯電話にしか連絡先がない、という状態から抜けてください。
市場の会員資格
古物市場の会員資格は、名義と保証人によって引き継げるかが変わります。加入している市場それぞれに確認しておいてください。
ルートを分散させる
- 一つのルートに偏っていないかを確認する
- 偏っている場合、別のルートを育てる
- 店頭・出張・法人・市場のバランスを見る
買い手は仕入れの集中度を必ず見ます。特定の一社に依存していると、評価が下がります。
いま整えておくこと
- 仕入れ先とルート別の金額を集計する
- 連絡先を会社の台帳に集約する
- 属人的なルートに後継者を同行させる
- 書面化できる取引は契約にする
ルートの一覧を作る
まず、どこから仕入れているかを可視化してください。
- 経路ごとの仕入れ件数と金額を出す
- それぞれの粗利率を出す
- 属人的か、会社に紐づいているかを分類する
- 契約の有無を確認する
- 窓口の担当者を確認する
- 上位経路への集中度を測る
3番目の分類が、承継の課題を明らかにします。経営者個人の関係に依存している経路が全体の何割を占めるかが分かれば、対応すべき範囲が具体的になります。
属人的なルートを移す手順
人の関係は、時間をかけて移す必要があります。
- 取引の経緯を記録する — いつ、どういう縁で始まったか
- 取引条件を書面にする
- 後継者を同行させる — 数回では足りません
- 窓口を段階的に移す
- 相手にも新体制を明示する
- 移した後も、しばらく前経営者が関与する
3番目に時間をかけてください。1〜2回の同行では、関係は移りません。1〜2年かけて、定期的に一緒に訪問する形が必要です。承継の時期から逆算して、着手してください。
会社に紐づく経路を増やす
属人性を下げる直接的な方法です。
- 買取の広告・集客を強化する — 会社に紐づく経路です
- 提携先を増やす — 整理業者、引越業者、不動産業者
- 法人取引を開拓する
- 業者間市場への参加を増やす
- リピート顧客を育てる
5番目が最も再現性の高い経路です。一度売った顧客が再び持ち込む関係は、広告費もかからず、経営者個人にも依存しません。会員情報と案内の仕組みを整えることが、仕入れの安定につながります。
買い手から見た論点
仕入れの再現性は、必ず確認されます。
- 「広告を止めたら、件数はどうなりますか」
- 「提携先との関係は、誰が持っていますか」
- 「契約書はありますか」
- 「経営者が抜けたら、どの経路が影響を受けますか」
- これらに数字で答えられる状態にする
4番目が最も重い質問です。正直に答える必要がありますが、影響の程度と、それに対する対応を同時に説明できれば、信頼を保てます。分散の取り組みと、その実績を示してください。
まとめ
仕入れは、記録と契約にした分だけ引き継げます。
人脈のままにしておくと、承継のたびに一から作り直しになります。