止まると困ること

業務止まると
査定・買取仕入れが止まり、在庫が枯れる
値付け売場が動かなくなる
市場への出品滞留在庫が資金を縛る
支払い・入金取引が止まる
金融機関対応信用に影響する

すぐできる備え

  1. 取引先・仕入れ先の連絡先を会社の台帳にまとめる
  2. 銀行口座と決済の情報を、権限のある人が確認できるようにする
  3. 買取の上限額を決め、スタッフに判断を任せられるようにする
  4. 査定の基準を書き出す(不完全でよい)
  5. 顧問税理士・社労士の連絡先を共有する

認証情報そのものを紙に書いて置くのは危険です。誰に権限を渡すかを決めておく形にしてください。

個人事業の場合

個人事業では、店主に何かあると許可の扱いが問題になります。事業を続けられるかどうかに直結するため、法人化を含めて早めに検討してください。

法人の場合

  • 代表者が一人だと、意思決定が止まる
  • 取締役を複数にしておく選択がある
  • 株式の相続で議決権が分散する可能性
  • 個人保証が相続される

試してみる

店主が1週間、店に出ない期間を作ってみてください。何が止まるかが分かります。それが備えるべき項目です。

明日から不在になった場合を想定する

具体的に何が止まるかを、書き出してください。

  1. 買取の決裁 — 上限を超える案件が判断できません
  2. 高額品の査定
  3. 資金の支払い — 口座の権限と、決済の手続きです
  4. 取引先との連絡 — 窓口が分からない場合があります
  5. 金融機関との対応
  6. システムやアカウントへのアクセス

3番目と6番目が最も早く問題になります。買取代金の支払いができなければ、その日から仕入れが止まります。口座の権限とアクセス情報の管理を、まず確認してください。

今週中に用意できるもの

費用も時間もかからない対策があります。

  • 緊急時の連絡先を一覧にする — 取引先、金融機関、専門家
  • アカウントとパスワードの管理方法を決める — 家族または幹部が確認できる形です
  • 重要書類の保管場所を伝える — 契約書、許可証、印鑑
  • 暫定の決裁者を決めておく
  • 買取上限を一時的に下げる基準を決めておく
  • これらを1枚にまとめる

6番目が実務上いちばん役に立ちます。いざというとき、複数の場所に散った情報を探す余裕はありません。1枚にまとめ、家族と幹部が確認できる場所に置いておいてください。

法人と個人事業での違い

事業形態によって、備えるべき内容が変わります。

  • 法人:代表者の変更手続きが必要になる
  • 法人:許可は法人に帰属する — 役員変更の届出が必要です
  • 個人:許可が個人に帰属する — 承継の扱いに確認が要ります
  • 個人:事業用資産と個人資産の区別が問題になる
  • いずれも、口座の扱いを確認しておく

3番目が個人事業の最大の課題です。許可の扱いについて、所轄の警察署に確認しておいてください。営業を継続できるかどうかが、この点で決まります。法人化を検討する理由の一つでもあります。

実際に試してみる

備えが機能するかは、試さないと分かりません。

  • 連続した休暇を取る — 1〜2週間が目安です
  • その間、連絡を最小限にする
  • 止まったことを記録してもらう
  • 判断できなかった案件を確認する
  • その項目に対策を打つ

3番目の記録が、対策すべき項目の一覧になります。想定では見えなかった問題が、実際に不在にすると出てきます。年に一度、この試験を行ってください。備えの検証であると同時に、承継の準備の進捗を測る方法でもあります。

まとめ

備えの本質は、権限と情報を分散させることです。

まず1週間離れてみて、止まったものから手を打ってください。