どんな枠組みか
事業承継を円滑に進めるため、いくつかの支援策が用意されています。大きく分けると次の方向です。
| 方向 | ねらい |
|---|---|
| 税制面の支援 | 株式の承継にかかる負担への対応 |
| 民法上の特例 | 相続時の争いを防ぐ取り決め |
| 金融面の支援 | 承継に必要な資金の調達 |
制度の内容・要件・手続きは改正されることがあります。最新の内容は必ず窓口や専門家に確認してください。
リユース業で論点になる点
- 在庫の評価が株式の価値に大きく影響する
- 個人事業か法人かで使える枠組みが変わる
- 店舗不動産が個人名義の場合の扱い
- 後継者が決まっていることが前提になる支援がある
検討の入口
- 後継者が決まっているかを確認する
- 株式の評価額をおおまかに把握する
- 相続時に争いになりそうな点を洗い出す
- 公的な支援窓口に相談する
- 税理士・弁護士と具体策を詰める
注意しておくこと
支援策には継続して満たすべき条件が伴うことがあります。将来M&Aする可能性がある場合、条件との関係を先に確認しておく必要があります。
「使えるから使う」ではなく、出口の見通しとセットで判断してください。
相談先
- 公的な事業承継の支援窓口
- 顧問税理士
- 商工会議所・商工会
- 取引金融機関
制度の入口を確認する
使えるかどうかは、会社の状況によります。
- 対象となる事業者の要件を確認する
- 承継の形態が対象になるかを確認する
- 必要な手続きと期間を確認する
- 得られる効果を確認する
- 制度は改定されるため、最新の情報を確認する
制度の内容と適用の可否は、必ず専門家および所管の窓口にご確認ください。要件は個別の事情によって判断が分かれます。自己判断で進めず、早い段階で相談してください。
準備に必要な資料
制度の活用を検討するなら、資料の整備が前提です。
- 決算書と月次の実績
- 株主構成の一覧
- 承継の計画 — 誰に、いつ、どのように
- 事業の見通し
- 在庫の状況 — 日齢の分布と実売実績
- 従業員の構成
5番目がこの業種では重要です。在庫が資産の大半を占めるため、その質が事業の継続性を示します。日齢の分布と実売実績を整理しておけば、制度の検討にも、承継の交渉にも使えます。
相談先を確保する
制度の理解と手続きには、支援が必要です。
- 事業承継・引継ぎ支援センター
- 顧問税理士
- 弁護士
- 商工会議所・商工会
- 取引金融機関
- 複数に相談する
1番目と2番目から始めてください。公的な窓口では制度の概要が確認でき、顧問税理士は自社の数字を把握しています。この2つで、検討の入口が見えます。そのうえで、必要に応じて他の専門家を加えてください。
制度ありきにしない
制度が使えるかどうかで、承継の判断を変えないでください。
- 承継の必要性を先に判断する
- 相手と条件を先に検討する
- 制度は、負担を軽くする手段として使う
- 要件に合わせて無理に形を変えない
- 制度が使えなくても進められる計画にする
4番目に注意してください。制度の要件に合わせるために、本来の意図と異なる承継の形を選ぶと、後で問題が生じます。事業にとって最適な形を決めたうえで、その形で使える制度を探す順序にしてください。
まとめ
支援の枠組みは複数あり、要件も変わります。まず窓口に相談するのが最短です。
在庫の評価をつかんでから相談すると、話が早く進みます。
※ 本記事は一般的な考え方を整理したものです。税務上の取扱いや補助金の対象・要件は、制度の改正や個別の事情によって異なります。実際の判断にあたっては、税理士等の専門家および管轄窓口にご確認ください。