なぜ更新年が区切りになるか

  • 更新料や条件見直しの負担が発生する
  • 原状回復の義務が続くかどうかが決まる
  • 解約の申し入れ時期が決まっている
  • 次の数年を続けるかを判断する場になる

更新のたびに「あと何年やるか」を考える機会が来ます。

確認すること

項目確認する内容
契約期間いつまでか、更新はいつか
解約の予告何か月前に申し入れが要るか
更新料いくらか
原状回復どこまで戻すか、費用はいくらか
中途解約違約金の有無

逆算の組み立て

  1. 次の更新年を確認する
  2. その次の更新年も確認する
  3. どちらを区切りにするかを決める
  4. 解約予告の時期を逆算する
  5. 在庫を売り切る期間が足りるか確認する

解約予告の時期までに在庫の処分が終わる見込みが立つかが鍵です。

複数店舗の場合

店舗ごとに更新年が違います。更新年の早い順に判断していくと、段階的な縮小がしやすくなります。

採算の悪い店から更新を見送るのが基本です。

自己所有の場合

自己所有だと区切りがありません。だからこそ意識的に期限を作る必要があります。年齢や在庫の状況で自分なりの区切りを決めてください。

契約書から確認する項目

更新年を起点にするには、条件の把握が必要です。

  1. 契約の残存期間
  2. 更新の条件 — 自動更新か、貸主の承諾が要るか
  3. 更新料の有無と金額
  4. 賃料改定の条項
  5. 譲渡・承継に関する条項
  6. 中途解約の予告期間と違約金
  7. 原状回復の範囲

6番目と7番目が、閉じる場合の費用を決めます。予告期間が長ければ、その分の賃料を負担することになります。原状回復の範囲が広ければ、費用が大きくなります。判断の前に、概算を把握しておいてください。

更新するかどうかの判断

更新の時期は、事業の継続を判断する機会です。

  • 更新後の期間、事業を続ける意思があるか
  • その期間の収益見通しはどうか
  • 賃料の改定はあるか
  • 建物の維持・修繕の見通しはどうか
  • 更新しない場合の費用はいくらか
  • 譲渡する場合、契約が承継できるか

6番目を確認しておいてください。譲渡を検討するなら、契約が承継できることが前提になります。承継に貸主の承諾が必要なら、更新の交渉の際にあわせて確認しておくと、後の手続きが円滑になります。

複数店舗の場合の組み立て

店舗ごとに更新年が異なる場合、順序を設計できます。

  1. 各店の更新年を一覧にする
  2. 各店の採算を並べる
  3. 採算の悪い店の更新年を確認する
  4. その年に閉じるか継続するかを決める
  5. 残す店の更新年を、引退の時期と合わせる
  6. 全体の日程を組み立てる

5番目まで設計できると、撤退の費用を抑えられます。更新のタイミングで閉じれば、中途解約の違約金を避けられます。数年先まで見て、順序を決めてください。

自己所有の場合の考え方

建物が自分のものであれば、区切りは自分で決められます。

  • 修繕・設備更新の時期を区切りにする — 大きな投資が必要になる時期です
  • その投資を自分で行うか、譲る側に委ねるかを判断する
  • 不動産を含めて譲るか、賃貸するかを検討する
  • 相続時の扱いを確認する
  • 税務上の影響を試算する

1番目が自然な区切りになります。屋根や外壁、空調の更新に大きな費用が必要になる時期は、事業の継続を判断する機会です。その投資を回収できる期間、事業を続ける意思があるかを考えてください。税務の試算は税理士にご相談ください。

まとめ

更新年は、判断を先送りしないための自然な締め切りです。

次の更新年と、その次を確認することから始めてください。