どちらがボトルネックか
配分を決める前に、自店の詰まっている場所を特定してください。
| 状態 | ボトルネック | 投じる先 |
|---|---|---|
| 在庫が多く、売れていない | 販売 | 販売集客 |
| 在庫が少なく、棚が空いている | 仕入れ | 買取集客 |
| 両方回っている | — | 粗利の大きいほうに寄せる |
| 両方止まっている | 商材・価格 | 広告の前に商品構成を見直す |
4番目に注意してください。広告で解決しない問題に広告費を使うのは、最も無駄な投資です。
在庫日齢で判断する
簡単な目安として、日齢181日超の比率を使ってください。
- 比率が高い(在庫が重い)→ 販売集客に寄せる
- 比率が低く、在庫金額も少ない → 買取集客に寄せる
この判断を月次で行えば、配分が自動的に調整されます。
買取集客のほうが効きやすい理由
一般に、リユース業では買取集客のほうが投資効率が高い傾向があります。
- 仕入れが増えれば、売る商品が増える(売上の源泉になる)
- 良い商品が入れば、売場の鮮度が上がり、販売も伸びる
- 売りに来た人が、買っていくことがある
ただし在庫が既に重い状態で買取集客をかけると、資金繰りが悪化します。順序が大事です。
季節で調整する
- 引っ越し・入学の時期:買取と販売の両方が動く。買取に厚く
- 年末年始:大掃除で買取が増える
- ボーナス期:販売が動く
- 閑散期:在庫を整理し、次の需要期に備える
自店の月別の買取件数と売上を、過去2年分並べてみてください。季節の波が見えれば、配分の計画が立ちます。
同じ広告で両方を狙わない
「買います・売ります」を1枚のチラシに詰め込むと、どちらのメッセージも弱くなります。
目的を絞ってください。買取なら「いくらで買います」、販売なら「これが入りました」。訴求を1つにすると反応が変わります。
配分を見直す指標
- 日齢181日超の在庫比率(上がっていれば販売へ)
- 買取件数の推移(減っていれば買取へ)
- チャネル別の獲得コストと粗利
- 売場の空き棚の状況
配分を決める判断材料
感覚で振り分けず、在庫の状態から判断してください。
- 在庫日齢181日超の比率を見る — 高ければ、販売側に配分します
- 在庫金額の推移を見る — 減り続けているなら、買取側に配分します
- カテゴリ別の在庫充足を見る — 全体では足りていても、主力カテゴリが薄い場合があります
- 売場の空きスペースを見る — 棚が空いているなら、仕入れが優先です
- 季節を先読みする — 需要期の2〜3か月前に、仕入れを厚くします
3番目を見落とすと判断を誤ります。在庫総額は十分でも、その中身が滞留在庫ばかりで、売れ筋のカテゴリが空になっていることがあります。この状態で販売側に広告費を投じても、見せる商品がありません。カテゴリ別の日齢分布を、配分判断の前に必ず確認してください。
買取集客と販売集客の性質の違い
同じ広告費でも、効き方が違います。設計を分けてください。
- 買取集客は、需要が発生した瞬間に届く必要がある — 引越し、片付け、遺品整理。タイミングが限られます
- 販売集客は、継続的な接触が効く — 新着情報の発信が、来店の理由になります
- 買取は、地域が限定される — 持ち込みも出張も、商圏の範囲があります
- 販売は、ECなら地域を問わない
- 買取の顧客は、販売の顧客になりうる — 逆も同様です
5番目を活かせている店は多くありません。買取で来店した顧客に販売の案内をし、購入した顧客に買取の案内をする。この双方向の導線を作れば、1回の集客費用が2つの機会を生みます。会員登録や連絡先の取得を、両方の入口で行ってください。
配分の見直し周期を決める
一度決めた配分を固定すると、在庫の状況とずれていきます。
- 月次で在庫指標を確認する — 日齢分布、在庫金額、カテゴリ別の充足
- 四半期で配分を見直す — 毎月変えると、施策の効果が測れません
- 予算の一部を機動枠として残す — 全額を割り振らず、2割程度を状況対応に充てます
- 変更の理由を記録する — 翌年の同時期の判断材料になります
- 変更後の結果を確認する — 在庫指標がどう動いたかを見ます
3番目の機動枠が有効です。予期しない大口の仕入れ機会や、在庫の急な滞留に対応できます。全額を固定的に配分していると、状況が変わったときに動けません。年間予算の設計段階で、この枠を確保しておいてください。
まとめ
配分は、在庫日齢で決めてください。在庫が重ければ販売へ、軽ければ買取へ。月次で見直します。
まず日齢181日超の比率を出し、今月の配分を決めてみてください。