なぜタイミングが重要か

株式の評価額は、会社の資産と利益の状況で変わります。評価が高い時期に渡すと、それだけ負担が重くなります。

  • 利益が出ている時期は評価が上がりやすい
  • 在庫が積み上がっていると資産が膨らむ
  • 相場の高い商材を多く持つと評価に影響する

リユース業に特有の点

要素評価への影響
在庫の量資産として評価に反映される
在庫の評価方法帳簿価額と実勢の差
滞留在庫評価減の余地があるか
相場の局面金・ブランド品などの水準

滞留在庫を放置したまま渡すと、売れないものに対して負担を負うことになります。

渡し方の選択

  1. 一度にまとめて渡す
  2. 毎年少しずつ渡す
  3. 相続まで待つ
  4. 支援制度の適用を検討する

それぞれ税務の扱いが異なります。制度は改正されることがあるため、実行時点の内容を税理士に確認してください。

先にやっておくこと

  • 滞留在庫を整理する
  • 在庫の評価方法を確認する
  • 株主構成を把握する
  • 名義株がないか確認する
  • おおよその評価額を算定してもらう

他の相続人への配慮

特定の子に株を集めると、他の子との間で不公平が生じます。生前贈与は相続の際に考慮されることがあります。遺言や他の財産の配分とセットで設計してください。

在庫の状態が評価に影響する

この業種では、株式の評価に在庫が大きく関わります。

  1. 在庫が純資産に占める比率を確認する
  2. 日齢の分布を確認する
  3. 簿価と実勢価格の差を把握する
  4. 滞留在庫の処理が評価に与える影響を確認する
  5. 処理の時期と、株式を渡す時期の関係を検討する

評価の方法と、対策の妥当性は、必ず税理士にご相談ください。株式の評価方法は複数あり、会社の規模や状況によって適用が異なります。恣意的な操作と見られない形で進める必要があります。実行の前に、綿密に検討してください。

渡し方の選択肢を比べる

一度に渡す以外の方法があります。

  • 数年に分けて渡す
  • 売買と組み合わせる
  • 制度の活用を検討する
  • 議決権の扱いを別に設計する
  • それぞれの税負担を試算する

いずれも税務上の判断を伴います。必ず税理士にご相談ください。手法によって負担も手続きも異なります。複数の選択肢を試算したうえで、後継者の負担が最も小さい形を選んでください。制度の要件は改定されることがあるため、最新の情報を確認してください。

継がない相続人との調整

事業を継がない相続人との関係を、先に整理してください。

  • 他の相続人に事情を説明する
  • 財産の全体像を共有する
  • 事業用資産とそれ以外を区別する
  • 遺留分に関する検討を行う
  • 専門家を交えて話す機会を作る

4番目は法律上の論点を含みます。必ず弁護士にご相談ください。事業用資産を一人に集中させると、他の相続人との間で問題が生じる可能性があります。生前の対策の可否を含めて、早い段階で相談してください。

渡す前に整えておく項目

渡す前に整えておくと、手続きが円滑になります。

  • 株主構成を確認する — 名義株や、分散の状況です
  • 株主名簿を整備する
  • 定款の内容を確認する — 譲渡制限の定めです
  • 在庫の状態を整理する
  • 個人経費を切り分ける
  • 個人名義の事業用資産を整理する

1番目でつまずく例が多くあります。株主名簿が作成されていない、名義株が残っている、相続で分散しているといった状態では、渡す前に整理が必要です。時間がかかる作業のため、早く着手してください。

まとめ

株を渡すなら、在庫を整理してから。評価が下がる余地があります。

制度は変わります。実行時点で税理士に確認してください。

※ 本記事は一般的な考え方を整理したものです。税務上の取扱いや補助金の対象・要件は、制度の改正や個別の事情によって異なります。実際の判断にあたっては、税理士等の専門家および管轄窓口にご確認ください。