引退したい時期を決める

すべての起点はここです。いつ退きたいのかが決まらないと、逆算した準備ができません。

譲渡には、相手探しから引き継ぎまで半年から2年程度かかります。加えて、在庫と決算書を整える期間を確保するなら、さらに1年は見ておきたいところです。「70歳で退く」と決めれば、67歳前後には動き出すという逆算ができます。

在庫の整理は時間がかかる作業です。滞留品を売り切るには数か月から1年を要することもありますので、引退時期から逆算して着手してください。

在庫を実勢価格で棚卸しする

リユース業の評価で最も重いのが在庫です。買い手には商品カテゴリごとの基準があり、たとえば「半年以上滞留している在庫は価値をゼロとみなす」といった線引きが一般的に使われます。

まず、仕入れ日と現在の相場を突き合わせ、実際に売れる金額で棚卸しをしてください。帳簿価額のまま放置していると、交渉の終盤で大きく減額されて驚くことになります。

あわせて、商品1点ごとに粗利が出せる状態かを確認します。個品単位で仕入れ値と売価が追えないと、在庫の評価でもめることが多くなります。詳しくは在庫の評価がM&Aを左右するをご覧ください。

仕入れルートを整理する

リユース業は、売る力よりも安定して仕入れられる力が評価されます。店頭買取、出張買取、宅配買取、業者間市場、法人からの一括仕入れ——どのチャネルからどれだけ入ってきているかを整理してください。

とくに、店頭・出張・宅配など消費者から直接仕入れるルートを複数持っている会社は評価が高く、譲受先も見つかりやすくなります。他社が簡単に真似できないためです。逆に、仕入れの半数以上を業者オークションに頼っている場合は、資金さえあれば誰にでもできるとみなされ、価値は付きづらくなります。

古物商許可と本人確認の運用を点検する

古物商許可は事業の前提です。許可証の記載内容と現状が一致しているか、営業所を増やしたのに届出をしていないといったずれがないかを確認してください。

あわせて、本人確認と取引記録の運用も見られます。古物営業法にもとづく確認と記録が仕組みとして回っているか、現場任せになっていないか。ここに不安があると、表明保証の範囲や価格に影響します。

古物商許可がスキームによってどう扱われるかは古物商許可を次の代へ渡せるかで扱っています。

秘密を守れる相手に相談する

最もやってはいけないのが、同業や仕入れ先に「売却を考えている」と漏らすことです。リユース業界は横のつながりが強く、噂は必ず広がります。従業員の離職や、仕入れルートの縮小につながりかねません。

相談は、秘密保持を前提に動ける専門家に限定してください。候補への打診は会社名を伏せた資料で行い、関心を示した相手とだけ秘密保持契約を結んでから詳細を開示する——この手順を守れる相手かどうかを確認しましょう。

こんなご相談を承っています

実際にいただくご相談は、次のような言葉で始まることが多くあります。

  • リユース業を売りたいが、どこに相談すればよいかわからない
  • 買取店を売りたい。ただ従業員の行き先が心配だ
  • リサイクルショップを売りたいが、在庫が多くて不安だ
  • リユース業の経営権を譲りたい。屋号は残してほしい
  • 跡継ぎがいない。廃業しかないのかを知りたい

いずれも、リユース業の売却支援としてお手伝いできる内容です。リユース業の無料査定として、現状の評価をお伝えするところから始められます。

決めていなくても相談してよい

「まだそこまで固まっていない」という段階こそ、相談する価値があります。売る、継がせる、続ける——どの道を選ぶにせよ、自社の現在地を知ることから始まります。

秘密厳守でお話を伺いますので、お気軽にお声がけください。