ロス率を測る
ロス率 = 棚卸差異(原因不明分)の金額 ÷ 売上
まず測ってください。測っていない店は、問題があることにも気づけません。
ただし、差異のすべてがロスではありません。記録漏れや場所の見落としを先に潰してから、残った分をロスとして扱います。
リユース店が狙われやすい理由
- 個品管理されていないと、1点なくなっても気づきにくい
- 陳列が密で、死角が多い
- 小型・高単価品(アクセサリー、カード、小型ゲーム)が多い
- 買取カウンターに人が取られ、売場が手薄になる
- 換金性が高い(他店に売れる)
売場での防止策
- 高単価・小型品はケースに入れる:最も確実
- 死角をなくす:棚の高さを下げる、鏡を使う
- 入口から見える配置にする
- 声かけを徹底する:「いらっしゃいませ」が最大の抑止です
- 防犯カメラを設置し、稼働を明示する
- 買取カウンターから売場が見えるようにする
4番目が、費用ゼロで最も効きます。「見られている」と感じさせることが抑止です。
内部のロスも考える
ロスは外部からだけではありません。
- 従業員による持ち出し
- 破損の未報告
- 値付けミス(安く売ってしまう)
- 取り置きの放置
個品管理と決裁ルールが、ここでも効きます。誰が扱ったかが記録に残る状態を作ってください。
発見したときの対応
手順を決めておいてください。現場の判断に委ねると、トラブルになります。
- 1人で対応しない(必ず複数人で)
- 店外に出るまで声をかけない、などの方針を決める
- 警察に連絡する基準を決める
- 防犯カメラの映像を保全する
- 記録を残す(日時、商品、金額、対応)
従業員の安全を最優先にしてください。危険を感じたら追わない、と明示しておくことが大切です。
数字で追う
- ロス率を四半期ごとに出す
- ロスが多いカテゴリ・場所を特定する
- 対策の前後で比べる
- 店舗が複数あれば、店舗別に比べる
高額品の管理を分ける
すべての商品を同じ方法で守るのは、費用が合いません。単価で分けてください。
- ショーケースに入れる — 貴金属、時計、小型の高単価品
- 現物を出さない — 見本や写真を展示し、現物はバックヤードに置きます
- 盗難防止タグを付ける — 中単価帯の商品に有効です
- 1点ごとの在庫確認の頻度を上げる — 高額品は毎日確認する運用も可能です
- 手に取る際に声をかける運用にする — 接客としても機能します
2番目は、売場の見え方とのバランスで判断してください。実物が見られないことは、購買意欲を下げます。単価と盗難リスク、販売機会の3つを比べて、カテゴリごとに方針を決めてください。すべてを鍵付きにする必要はありません。
内部のロスを分けて考える
外部からの持ち去りだけでなく、内部で発生するロスもあります。
- 記録漏れによる差異 — 実際には正しく処理されているが、記録がない状態
- 値付けの誤り — 桁の入力ミスは、大きな損失になります
- 破損・汚損 — 作業中の事故です。報告される仕組みが要ります
- 従業員による持ち出し — 起きにくい体制を作ることが対策です
- 買取額の水増し — 現金取引であるため、検知が難しい領域です
3番目が報告されない状態が、最も問題です。破損を隠すと、記録上は在庫が残り、差異の原因が分からなくなります。破損の報告に対して責めない運用にすることが、結果的にロスの把握につながります。報告の様式を作り、責任追及と切り離してください。
数字で継続的に追う
対策の効果は、数字で確認しなければ分かりません。
- ロス率を定義する — 棚卸差異の金額 ÷ 売上高、など
- 月次または四半期で追う
- カテゴリ別に分ける — 特定のカテゴリに集中していないかを見ます
- 時間帯・曜日の傾向を見る — 人員の薄い時間帯に集中していないか
- 店舗別に比較する — 複数店舗があるなら、差の原因を探せます
- 対策の前後で比較する
4番目が具体的な打ち手につながります。特定の時間帯にロスが集中しているなら、人員配置か売場の見通しに原因があります。全体のロス率だけを見ていると、この特定ができません。発生の記録を残す形にしておけば、分析ができます。
まとめ
まずロス率を測ってください。高単価・小型品のケース収納と、声かけの徹底が最も効きます。
そして内部のロスも同じ枠で管理を。個品管理がその土台になります。