二重販売はなぜ起きるか
リユース品は一点物です。同じ商品を複数のモールに出していると、ほぼ同時に別々の人が購入することがあります。
また、店頭で売れた商品がECに残っていて注文が入る、というパターンもあります。
一点物であることが、リユース業のEC販売を難しくしています。
二重販売の影響
- キャンセルによる購入者の不満
- モールの評価が下がる(ペナルティが課される場合もあります)
- 対応の手間と時間
- 信用の毀損
1件でも評価に響くのがモール販売です。防止の仕組みが要ります。
連動の方式
| 方式 | 内容 | 向く規模 |
|---|---|---|
| 手作業 | 売れたら他モールで即取り下げ | 出品数が少ない |
| 一元管理ツール | 在庫を1か所で管理し、各モールに反映 | 中〜大 |
| 在庫管理システム連携 | 店頭在庫と一体で管理 | 店頭とECを両立 |
店頭販売もあるなら、3番目でないと店頭との二重販売は防げません。
一元管理ツールの選び方
- 使っているモールにすべて対応しているか
- 在庫反映の時間差はどれくらいか(短いほどよい)
- 一点物(数量1)の運用に対応しているか
- 店頭POSや在庫管理システムと連携できるか
- 出品作業もツール側からできるか
- データを持ち出せるか
3番目が意外な落とし穴です。大量在庫を前提としたツールは、一点物の運用に向かないことがあります。
運用でカバーする
完全な連動が難しい場合、運用で補ってください。
- EC出品分は、店頭から物理的に引き上げて別棚に置く
- 出品数を、手作業で管理できる範囲に絞る
- 高単価品だけ複数モールに出し、他は1モールに絞る
- 売れたら即取り下げる担当と時間を決める
起きてしまったときの対応
- 速やかに連絡し、事情を説明して謝罪する
- 代替品を提案できるか確認する
- 返金を迅速に行う
- 原因を記録し、再発防止策を打つ
起きてしまったときの対応手順
二重販売は完全には防げません。起きたときの対応を決めておいてください。
- すぐに連絡する — 発送できないことが分かった時点で、購入者に連絡します。遅れるほど信用の毀損が大きくなります
- 事実を正確に伝える — 「在庫管理の不備で販売できない状態です」と、推測を混ぜずに伝えてください
- 返金を速やかに行う — 手続きの日程を明示します
- 代替品を提案する — 同等品があれば選択肢として示します。ただし押しつけないでください
- モールの規約を確認する — キャンセルが評価に影響する場合があります。手続きの方法もモールごとに違います
- 原因を記録し、仕組みを直す — 同じ経路で繰り返さないための手当てをします
とくに1番目の速さが評価を左右します。対応が早ければ悪い評価は残りにくくなります。
連動できないうちは点数を絞る
在庫管理システムとの連動がまだできていない段階では、手作業で管理できる範囲に出品点数を留めるのが現実的です。
- EC出品分を物理的に分ける — 「EC出品中」の棚を作り、そこにあるものは店頭で売らないルールにします
- 出品点数の上限を決める — 手作業で確認できる点数に留めてください。欲張ると必ず事故が起きます
- 売れたら即座に取り下げる — 担当と手順を決めておきます。日次でまとめるのでは遅い場合があります
- 1日1回の突き合わせ — 出品一覧と棚の現物を確認する時間を決めてください
点数を増やしたいなら、先に連動の仕組みを入れてください。順序を逆にすると信用を失いながら規模を広げることになります。
一元管理ツールを選ぶときの確認点
複数モールに出すなら一元管理の仕組みが要ります。選ぶときは次を確認してください。
- 在庫反映の時間差 — 具体的な分数を聞いてください。数時間かかる仕様では、売れ行きの速い時間帯に事故が起きます
- 一点物への対応 — リユース品は在庫数1の商品が大半です。型番単位の管理を前提としたツールは合いません
- 使っているモールに対応しているか — 対応外のモールが1つでもあると、そこだけ手作業になります
- 在庫管理システムとの連携 — 店頭の販売も反映されなければ、二重販売は防げません
- 写真と説明文の一括登録 — モールごとに作り直すのでは手間が減りません
- データの持ち出し — 乗り換えや承継のときに出力できるかを契約前に確認してください
とくに2番目がリユース業での分かれ目です。一般の物販向けツールはここで合わないことがあります。
まとめ
一点物のリユース品では、二重販売は起こりやすい事故です。店頭も含めた在庫連動が必要になります。
連動が難しいうちは、EC出品分を物理的に分けることから始めてください。