二つの負担
| 面 | 負担の中身 |
|---|---|
| 資金 | 常に手元現金を用意する必要がある |
| 管理 | 出納の記録、残高の照合、防犯 |
現金以外の選択肢
- 銀行振込での支払い
- 電子的な送金サービス
- 金額によって使い分ける
ただし、その場で現金を受け取りたいという売り手のニーズは根強くあります。一律にはできません。
使い分けの設計
- 少額は現金、高額は振込
- 出張買取は振込を基本にする
- 宅配買取は振込のみ
- 法人取引は必ず振込
高額の現金を持ち歩く必要がなくなり、防犯上も安全になります。
現金管理の仕組み
- 日次で現金出納を締める
- 買取伝票と出納の照合を毎日行う
- 担当者を一人に固定しない
- 手元現金の上限を決める
- 金庫の管理者を明確にする
一人に任せきりにしないことは、本人を守ることにもなります。
記録の重要性
現金取引は、記録がないと後から確認できません。古物営業法で求められる記録に加え、出納の記録を確実に残してください。税務の場面でも重視されます。
現金以外の支払い方法を検討する
買取代金の支払い方法には、選択肢があります。
- 銀行振込 — 記録が残り、現金の保有が減ります
- 電子的な送金の仕組み
- 金額で使い分ける — 高額のみ振込にする形です
- 顧客の希望を確認する — 現金を望む層は一定数います
- 手数料と着金日を明示する
3番目が現実的な設計です。少額は現金、一定額以上は振込という形にすれば、手元現金の保有額を抑えられます。基準額を決め、顧客への説明の型を用意してください。
現金管理の仕組みを作る
現金を扱う以上、管理の体制が必要です。
- 手元現金の上限を決める
- 入出金の記録を毎日つける
- 実残高と帳簿を毎日照合する
- 担当を決め、複数名で確認する
- 金庫の管理方法と鍵の管理を定める
- 差異が出た場合の対応手順を定める
4番目が内部統制の要点です。1人がすべてを扱う体制は、本人を守る観点からも避けるべきです。可能な人員規模であれば、現金を扱う人と記録を確認する人を分けてください。
本人確認との整合
支払い方法を変える場合、確認事項があります。
- 振込先の名義と、確認した本人が一致しているか
- 名義が異なる場合の対応を定める
- 記録に支払い方法を残す
- 電子的な支払いの場合のアカウント名義
- 手順を文書化する
これらの取り扱いは、所轄の警察署にご確認ください。買取代金の支払い方法を変更する場合、法令上の確認義務との関係を整理しておく必要があります。運用を始める前に確認してください。
承継の場面での見られ方
現金取引の管理体制は、買収監査で確認されます。
- 現金の入出金記録が残っているか
- 帳簿との照合が行われているか
- 差異の発生状況
- 扱う人が限定されているか
- 取引記録との整合
2番目が最も見られます。現金取引が多い事業では、資金の流れが見えにくいことが懸念されます。日々の照合が行われ、記録が残っていれば、その懸念は大きく下がります。日常の管理が、そのまま評価につながります。
まとめ
現金支払いは金額と場面で使い分けることで負担を減らせます。
日次の照合と担当の複数化を、仕組みにしてください。