二つの負担

負担の中身
資金常に手元現金を用意する必要がある
管理出納の記録、残高の照合、防犯

現金以外の選択肢

  • 銀行振込での支払い
  • 電子的な送金サービス
  • 金額によって使い分ける

ただし、その場で現金を受け取りたいという売り手のニーズは根強くあります。一律にはできません。

使い分けの設計

  1. 少額は現金、高額は振込
  2. 出張買取は振込を基本にする
  3. 宅配買取は振込のみ
  4. 法人取引は必ず振込

高額の現金を持ち歩く必要がなくなり、防犯上も安全になります。

現金管理の仕組み

  • 日次で現金出納を締める
  • 買取伝票と出納の照合を毎日行う
  • 担当者を一人に固定しない
  • 手元現金の上限を決める
  • 金庫の管理者を明確にする

一人に任せきりにしないことは、本人を守ることにもなります。

記録の重要性

現金取引は、記録がないと後から確認できません。古物営業法で求められる記録に加え、出納の記録を確実に残してください。税務の場面でも重視されます。

現金以外の支払い方法を検討する

買取代金の支払い方法には、選択肢があります。

  • 銀行振込 — 記録が残り、現金の保有が減ります
  • 電子的な送金の仕組み
  • 金額で使い分ける — 高額のみ振込にする形です
  • 顧客の希望を確認する — 現金を望む層は一定数います
  • 手数料と着金日を明示する

3番目が現実的な設計です。少額は現金、一定額以上は振込という形にすれば、手元現金の保有額を抑えられます。基準額を決め、顧客への説明の型を用意してください。

現金管理の仕組みを作る

現金を扱う以上、管理の体制が必要です。

  1. 手元現金の上限を決める
  2. 入出金の記録を毎日つける
  3. 実残高と帳簿を毎日照合する
  4. 担当を決め、複数名で確認する
  5. 金庫の管理方法と鍵の管理を定める
  6. 差異が出た場合の対応手順を定める

4番目が内部統制の要点です。1人がすべてを扱う体制は、本人を守る観点からも避けるべきです。可能な人員規模であれば、現金を扱う人と記録を確認する人を分けてください。

本人確認との整合

支払い方法を変える場合、確認事項があります。

  • 振込先の名義と、確認した本人が一致しているか
  • 名義が異なる場合の対応を定める
  • 記録に支払い方法を残す
  • 電子的な支払いの場合のアカウント名義
  • 手順を文書化する

これらの取り扱いは、所轄の警察署にご確認ください。買取代金の支払い方法を変更する場合、法令上の確認義務との関係を整理しておく必要があります。運用を始める前に確認してください。

承継の場面での見られ方

現金取引の管理体制は、買収監査で確認されます。

  • 現金の入出金記録が残っているか
  • 帳簿との照合が行われているか
  • 差異の発生状況
  • 扱う人が限定されているか
  • 取引記録との整合

2番目が最も見られます。現金取引が多い事業では、資金の流れが見えにくいことが懸念されます。日々の照合が行われ、記録が残っていれば、その懸念は大きく下がります。日常の管理が、そのまま評価につながります。

まとめ

現金支払いは金額と場面で使い分けることで負担を減らせます。

日次の照合と担当の複数化を、仕組みにしてください。