最低限そろえる4つの書面
- 買取伝票(契約書を兼ねる):すべての買取で使う
- 訪問購入用の書面:出張買取で使う(法定の記載事項を満たすもの)
- 預かり証:その場で金額を確定せず預かる場合
- 保護者同意書:未成年者から買い取る場合
この4つがあれば、リユース店の買取業務はほぼカバーできます。
この4つは、それぞれ役割が違います。店頭用の伝票を出張買取で使い回すと必要な記載事項が漏れます。兼用しようとせず、別に用意してください。
買取伝票に入れる項目
- 取引番号、日付、店舗名、担当者
- 売主の氏名・住所・連絡先
- 本人確認の方法と、確認した書類の種類
- 品名、数量、特徴(型番・シリアル・状態)
- 買取金額
- 売主が正当な権利者であることの確認
- 盗品等でないことの表明
- 売主の署名
後ろの3つが抜けている店が多くあります。この3行があるだけで、後の立場が変わります。
後ろの3つが抜けている店が多くあります。「正当な権利者であることの確認」「盗品等でないことの表明」「売主の署名」。この3行があるだけで後の立場が変わります。追加は今日できることです。
空欄で処理できない様式にする
書面を作っても、忙しいときに空欄のまま処理されては意味がありません。
- 紙の場合:必須項目を色枠で囲み、チェック欄を設ける
- システムの場合:未入力では次に進めない設定にする
- レジ締めの際、当日分の記載漏れを確認する手順を入れる
紙の場合の色枠は、意外に効果があります。目に入る形で未記入が分かるだけで、記載漏れは減ります。レジ締めの手順に当日分の確認を入れておくとさらに確実です。
預かる場合の書面
鑑定に出す、査定に時間がかかるなどで、その場で確定しない場合があります。このとき預かり証を出さないと、後で「預けた・預かっていない」という話になります。
預かり証には次を記載してください。
- 預かった品と、その状態(写真を添付するとなお良い)
- 預かった日と、回答の予定日
- 査定額に合意しなかった場合の返還方法
- 連絡先と担当者
あわせて、預かり品は自社在庫と物理的に分けて保管してください。棚卸でも監査でも問題になります。
預かり品は、自社在庫と物理的に分けて保管してください。棚卸のときに混ざっていると数字が実態とずれます。買収監査でも指摘の常連になっている点です。
出張買取は別様式にする
店頭と同じ伝票を使うと、訪問購入で必要な記載事項が漏れます。出張用の様式を別に用意し、持ち出しセットに入れてください。
持ち出しセットには、書面のほか、行商従業者証、本人確認の手順書、判断に迷ったときの連絡先を入れておきます。
持ち出しセットは、ひとまとめにして定位置に置いてください。出発前にそのセットを持てば必要なものが揃っている状態が理想です。個別に用意する運用だと必ず何かが漏れます。
様式を統一する効果
店舗ごとに様式が違うと、次の問題が起きます。
- 買収監査で記録を統合できない
- 店舗間で運用の質がばらつく
- 異動した担当者が混乱する
- システム化のときに移行できない
複数店舗を持つなら、様式の統一は承継準備の一部だと考えてください。
4番目は、システム導入を考えるときに表に出ます。店ごとに違う項目で記録していると、データを統合できません。出店の前に様式を決めておいてください。
書面を1つのセットにまとめる
4つの書面をばらばらに管理していると、必要なときに手元にありません。次のようにまとめてください。
- 店頭用 — 買取伝票、保護者同意書、預かり証。買取カウンターの引き出しに定位置を作ります
- 出張買取用 — 訪問購入用の書面、行商従業者証、預かり証、本人確認の手順書、査定基準の携帯版、訪問前チェックリスト。ひとまとめにして定位置に置きます
- 補充の担当を決める — 用紙が切れると手書きの別紙で済ませることになります。残数を確認する担当を決めてください
- 改訂したら全店で差し替える — 古い様式が残っていると、記載事項が足りない状態が続きます。改訂日を用紙に印字しておくと見分けられます
とくに3番目が地味に効きます。用紙が切れて手書きになった1件が、記載漏れとして後から問われることがあります。補充を業務として位置づけてください。
まとめ
買取伝票、訪問購入用書面、預かり証、保護者同意書。この4つをそろえ、空欄で処理できない形にしてください。
まず自店の買取伝票に、正当な権利者であることの確認欄があるかを見てみてください。
自店の買取伝票を1枚出して見てください。正当な権利者であることの確認欄がなければ、そこが最初に足すべき項目です。様式の作り方についてはご相談いただけます。