取引に使うはかりには決まりがある

計量法では、取引や証明に使用する計量器について、検定に合格したもの(検定証印などが付されたもの)を使用することが求められています。

貴金属の買取は、重量にもとづいて金額を決める取引です。ここで使うはかりは、この対象になります。市販の調理用スケールで代用することはできません。

市販の調理用スケールで代用できないという点を押さえてください。貴金属の買取は重量で金額が決まる取引であり、そこで使うはかりは対象になります。

定期検査

取引・証明に使用するはかりについては、定期的な検査を受けることが求められます。検査の周期や実施主体は、地域によって運用が定められています。

いつ検査を受けたか、次はいつかを把握していますか。把握していない場合は、所在地の計量担当部署に確認してください。

検査の周期や実施主体は地域によって運用が定められています。把握していない場合は、所在地の計量担当部署に確認してください。次回の時期を台帳に書き込んでおくと忘れません。

よくある不備

  • 検定証印のないはかりを使っている
  • 定期検査の時期を把握していない
  • 店舗を増やしたが、新しい店のはかりを届け出ていない
  • 出張買取に持ち出す携帯用はかりが対象外のもの
  • はかりの設置場所が不適切(水平でない、振動がある)

4番目は見落とされがちです。出張先で計量して金額を決めるなら、そのはかりも取引に使うものです。

4番目は見落とされがちです。出張先で計量して金額を決めるなら、そのはかりも取引に使うものです。携帯用のはかりも台帳に含めてください。

表示と説明

お客様の目の前で計量し、数値を見せるのが基本です。次を心がけてください。

  • お客様から表示が見える位置にはかりを置く
  • 計量した数値を伝票に記載する
  • 複数点まとめる場合、内訳が分かるようにする
  • 石が付いている場合の減量の考え方を説明する

4番目はトラブルの元です。石の重さをどう扱うかを、あらかじめ掲示しておいてください。

4番目はトラブルの元です。石が付いている場合の減量の考え方をあらかじめ掲示しておいてください。その場で説明すると「後から言われた」という受け止めになります。

社内での管理

  1. 店舗ごとに、はかりの台帳を作る(型番、検定の状況、次回検査時期)
  2. 出張買取用のはかりも台帳に含める
  3. 設置場所と、日常の点検(水平、ゼロ点)の手順を決める
  4. 検査の記録を保管する

台帳は1枚で足ります。型番、検定の状況、次回検査時期、設置場所。店舗ごとに作ってまとめて保管してください。

承継とM&Aでの扱い

貴金属を扱う会社の買収監査では、計量器の管理状況が確認されることがあります。台帳と検査記録があれば、それだけで管理体制を示せます。

また、店舗を引き継ぐ際には、はかりの検定状況もあわせて確認してください。

店舗を引き継ぐ際には、はかりの検定状況もあわせて確認してください。引き継いだ後に検査時期が来ていたことが分かる、ということが実際にあります。

はかりの台帳に書く項目

1枚の用紙で足ります。店舗ごとに次を書き出してください。

  • 設置場所 — 店舗名と、店内のどこか。出張用は「出張用」と明記します
  • 型番と製造番号 — 買い替えたときに入れ替えが分かるようにします
  • 検定の状況 — 検定証印があるか。取引に使えるものかどうかの確認です
  • 前回の検査日と次回予定 — 周期は地域の運用によります。所在地の計量担当部署に確認してください
  • 日常点検の記録 — 水平の確認、ゼロ点の調整。週に1回など頻度を決めてください
  • 設置環境 — 水平か、振動がないか、お客様から表示が見えるか

この台帳があれば、買収監査でもそのまま提出できる資料になります。貴金属を扱う会社では計量器の管理状況が確認されることがあるため、整えておく価値があります。

まとめ

取引に使うはかりは、検定を受けたものである必要があります。定期検査の時期も把握してください。

まず、店にあるはかりの台帳を作ってみてください。出張用も忘れずに。

店にあるはかりの台帳を作ってみてください。出張用も忘れずに。30分で終わる作業です。整理のしかたについてはご相談いただけます。