返品が起きる原因
- 状態の認識のずれ:最も多い
- サイズ・寸法の誤解:採寸が不十分
- 動作しない:確認範囲が伝わっていない
- 付属品がない:あると思われていた
- 真贋への疑い:まれだが影響が大きい
1〜4は、すべて表記で防げます。
条件を明確にする
返品を「受ける・受けない」を明記してください。書かないことが、最もトラブルを生みます。
- お客様都合の返品を受けるか
- 記載と異なる場合の扱い
- 期限(到着後何日以内か)
- 送料の負担
- 受けられない条件(使用後、加工後、付属品の欠品)
表記で防ぐ
- 状態ランクの定義を、毎回商品ページに載せる
- 傷・汚れは必ず撮影し、位置を明記する
- ないものを書く:付属品、確認していない機能
- 実測のサイズを載せる
- 「動作確認の範囲」を明記する
3番目が最も効きます。「箱・保証書はありません」「◯◯機能は未確認です」と先に書くだけで、返品は減ります。
対応の手順を決める
担当者任せにしないでください。
- 申し出の内容を記録する(何が、どう違ったか)
- 写真を送ってもらう
- 返品条件に照らして判断する
- 判断が難しい場合の決裁者を決めておく
- 返品を受ける場合、返送方法と返金の時期を伝える
- 戻った商品を検品し、再出品するか判断する
返品をデータとして使う
月次で返品理由を集計し、原因別に対策を打ってください。
| 理由 | 対策 |
|---|---|
| 傷の記載なし | 撮影の角度・枚数を増やす |
| サイズ違い | 採寸方法を統一する |
| 動作不良 | 確認項目を増やす、または明記する |
| 付属品なし | 「なし」の記載を必須項目にする |
返品は、出品品質を改善するためのデータです。
担当者別に見る
返品率を出品担当者別に出してみてください。差が出るなら、それは出品の質の差です。
責めるのではなく、返品率の低い人のやり方を共有することが改善につながります。
返品の申し出を受けたときの手順
担当者によって対応が変わらないよう、手順を決めておいてください。
- まず状況を聞き取る — 何が期待と違ったのかを、具体的に確認します
- 出品時の記載と写真を確認する — 記載漏れがあったかどうかを、自社で検証します
- 返品条件に照らして判断する — 事前に定めた条件に当てはめます
- 判断を伝え、理由を説明する
- 返送方法と費用負担を明確に伝える
- 返品理由を分類して記録する
2番目を必ず行ってください。自社側の記載に不備があった場合と、顧客の受け取り方の違いによる場合では、対応が変わります。この検証をせずに一律に対応すると、改善の機会も失います。返品対応は、出品品質の点検の機会でもあります。
返品率をカテゴリ別に見る
全体の返品率だけでは、どこを直せばよいか分かりません。
- カテゴリ別に出す — 状態の判断が難しい商材ほど、高くなります
- 販路別に出す — 顧客層によって、返品の起きやすさが違います
- 担当者別に出す — 出品作業の質が、そのまま表れます
- 価格帯別に出す — 高額品ほど、慎重に判断されます
- 返品理由別に集計する
3番目の比較が、教育に直結します。返品率が高い担当者の出品を確認すると、記載の抜けや写真の不足といった具体的な原因が見つかります。個人を責めるためではなく、テンプレートと手順の改善点を見つけるために使ってください。月次で確認する習慣をつけると、全体の水準が上がります。
返品条件の定め方と表示
条件を定めていても、顧客に伝わっていなければ争いになります。
- 出品ページに明記する — リンク先ではなく、商品ページ内に記載します
- 店頭にも掲示する — 販売経路によらず、同じ条件にします
- 受領書・納品書に記載する
- 期間を明示する — 到着後何日以内かを、具体的に書きます
- 中古品であることの説明を添える — 通常の使用感が返品対象でないことを明示します
条件の内容が法令上有効かどうかは、専門家に確認してください。販売の形態によっては、事業者が定めた条件が制限される場合があります。とくに通信販売では、表示すべき事項が法令で定められています。ひな形を作る段階で確認しておくことをお勧めします。
まとめ
返品を減らす最短路は、「ないものを書く」ことです。付属品の欠品と、未確認の機能を明記してください。
まず直近の返品理由を集計し、最も多い理由に手を打ちましょう。