まず「出せないもの」を知る

輸出には、日本側の規制と、相手国側の規制の両方がかかります。どちらか一方でも該当すれば出せません。

リユース品で問題になりやすいのは、次のような品目です。

どちらか一方でも該当すれば出せないという点が重要です。国内で問題なく売れているものが輸出できるとは限りません。この前提をEC担当者に共有しておいてください。

ワシントン条約の対象品

象牙、べっ甲、一部の爬虫類革、特定の毛皮など。ブランドバッグやベルト、時計のベルトに使われていることがあります。

国内での売買が可能なものでも、輸出には手続きが必要だったり、そもそも認められなかったりします。ハンドバッグ1点でも対象になり得るため、素材の確認が欠かせません。

ハンドバッグ1点でも対象になり得るという点が実務では厄介です。ブランド品を扱う店では、素材の確認を査定の項目に組み込む必要があります。

電池を含む製品

リチウムイオン電池を内蔵する製品は、輸送に関する規制がかかります。航空便では特に厳格です。

  • スマートフォン、ノートパソコン、モバイルバッテリー
  • 電動工具、電動アシスト機器
  • 電池内蔵の玩具・ホビー

配送方法の選択と、梱包・申告の要件を確認してください。

この範囲は思ったより広くなります。「電池が入っているか」で考えると分かりやすくなります。配送方法によって扱いが変わるため、通関業者や配送業者に確認してください。

中古機械・工具

建設機械や産業機械は、輸出先の国によって年式や排出基準の規制がかかることがあります。また、用途によっては安全保障に関する輸出管理の対象になり得ます。

高額な取引になるだけに、事前の確認が不可欠です。

高額な取引になるだけに、事前の確認が不可欠です。買ってから出せないと分かれば大きな損失になります。買取の段階で輸出可否を確認してください。

その他の注意品目

  • 食品・飲料:未開封でも相手国の規制がかかります
  • 化粧品・医薬部外品:輸入規制が厳しい国が多くあります
  • 刀剣類・模造品:武器とみなされる場合があります
  • 無線機器:相手国の電波に関する規制があります
  • ブランド品:真贋の証明を求められることがあります

この一覧は、出品禁止リストの出発点として使えます。自店の取扱いに合わせて追加していけば、現場が機械的に判断できるようになります。

社内の運用

個別に調べていては回りません。次を整えてください。

  1. 出品禁止リストを作る:素材・カテゴリで機械的に除外する
  2. 出品時のチェック項目に入れる:「規制対象素材を含まないか」を確認欄にする
  3. 迷ったら出さない:判断がつかないものは国内販売に回す
  4. 確認先を決めておく:税関の相談窓口、通関業者、専門家

3番目の「迷ったら出さない」が最も確実なルールです。判断がつかないものは国内販売に回す。越境で得られる利益とリスクを比べれば、この線引きが合理的です。

買取の段階から意識する

越境販売を主力にするなら、買取の時点で「輸出できるか」を見る必要があります。輸出前提で高く買ったのに出せない、では損失になります。

査定基準に、輸出可否の確認項目を組み込んでください。

査定基準に輸出可否の確認項目を組み込んでおいてください。「この品は越境販売に回せるか」という欄が1つあるだけで、買取後の困りごとが減ります。

出品禁止リストの作り方

個別に調べていては回りません。機械的に除外できる形にしてください。

  • 素材で除外する — 象牙、べっ甲、爬虫類革、特定の毛皮。素材名で引っかける形にします
  • カテゴリで除外する — 電池内蔵品、化粧品、食品、刀剣類、無線機器。カテゴリ単位で判断できます
  • 年式で除外する — 機械類は相手国の年式規制がかかることがあります。上限を決めてください
  • 相手国ごとの追加条件 — 主要な販売先について、個別に厳しい品目があれば加えます
  • 確認先を明記する — 税関の相談窓口、通関業者。判断がつかないときの相談先を書いておきます

このリストを出品作業の手順に組み込むことが要点です。出品前のチェック項目として「規制対象素材を含まないか」の欄を設ければ、担当者が判断に迷いません。

まとめ

輸出には日本側と相手国側の両方の規制がかかります。ワシントン条約対象品、電池内蔵品、機械類が要注意です。

出品禁止リストを作り、迷ったら出さない。この2つを社内ルールにしてください。

出品禁止リストは主力カテゴリから作れます。素材とカテゴリで機械的に除外できる形にすれば、担当者が判断に迷いません。作り方についてはご相談いただけます。