伝える順番
- 社内(スタッフ)
- 金融機関
- 主要な仕入れ先・提携先
- 古物市場・業界団体
- その他の取引先
外部から社内に伝わるのが最悪です。必ず社内を先にしてください。
いつ伝えるか
| 相手 | タイミング |
|---|---|
| 金融機関 | 方針が固まった段階(早め) |
| 主要仕入れ先 | 代表交代の直前〜同時 |
| 市場 | 会員資格の手続きに合わせて |
| 一般の取引先 | 交代後の挨拶で |
第三者への譲渡の場合、成立前の情報開示には特に注意が要ります。
何を伝えるか
- 誰が新しい代表になるか
- 取引条件は変わるのか、変わらないのか
- 窓口となる担当者は誰か
- 前店主はどう関わり続けるか
相手が一番知りたいのは「自分との取引はどうなるか」です。ここを最初に伝えてください。
同席の効果
前店主と後継者が一緒に挨拶に回ることには意味があります。前店主が納得して渡していると伝わるだけで、相手の不安は大きく減ります。
よくある失敗
- 噂で先に伝わる
- 主要取引先を後回しにする
- 条件変更の有無を曖昧にする
- 前店主が挨拶に出ない
優先度を決めて順序を組む
すべてに同じ対応をする必要はありません。
- 取引金額の大きい順に並べる
- 仕入れに関わる先を優先する — 事業の入口です
- 契約上の通知義務がある先を確認する
- 個別訪問する先を決める
- 書面で足りる先を決める
- 順序と日程を一覧にする
2番目を優先してください。販売先は代替が利きますが、仕入れの経路は再現が困難です。提携先、法人の持ち込み先、古物市場には、早い段階で丁寧に伝えてください。
同席の効果を活かす
書面だけでは、関係は移りません。
- 前経営者と後継者が一緒に訪問する
- 前経営者が紹介する形にする
- 複数回訪問する — 1回では関係が移りません
- 後継者から今後の方針を伝える
- 相手の懸念を聞く
- 訪問の記録を残す
3番目に時間をかけてください。1回の挨拶では、顔を覚えてもらう程度で終わります。承継の前後で複数回訪問し、実際の取引を一緒に行う機会を作ってください。この積み重ねが、関係の継続を左右します。
伝える内容を統一する
相手によって説明が違うと、不信を招きます。
- 説明の型を作る — 経緯、新体制、変わらない点、変わる点
- 取引条件の扱いを明確にする — 変えないなら、そう伝えます
- 窓口の担当者を伝える
- 連絡先を渡す
- 質問への回答も統一する
2番目を先に決めておいてください。取引先が最も気にするのは、条件が変わるかどうかです。当面変えないのであれば、その旨を明言することで安心が得られます。曖昧にすると、他社への切り替えを検討されます。
この場面で起きやすい問題
この場面で起きやすい問題があります。
- 噂で先に知られる — 説明の前に情報が漏れます
- 書面だけで済ませる — 主要な取引先には不十分です
- 後継者だけで訪問する — 関係が移りません
- 取引条件の話を避ける
- 通知義務のある契約を見落とす
5番目は契約上の問題になります。経営権の変動を通知する義務が定められている契約があります。見落とすと契約違反になる可能性があります。契約書を確認し、弁護士に相談したうえで、通知の対象と時期を決めてください。
まとめ
説明は、社内が先、主要取引先は前店主が同席。これが基本形です。
「取引条件はどうなるか」への答えを先に用意してください。