屋外広告物条例とは

景観の保全や安全の確保のため、都道府県や市町村が定めている条例です。看板の大きさ、高さ、設置場所、色彩などに制限が設けられていることがあります。

地域によって内容が大きく異なります。景観地区や歴史的な街並みの地域では、とくに厳しい制限があります。

地域によって内容が大きく異なる点が実務では厄介です。他店で問題なかったから大丈夫とは限りません。出店予定地の自治体に個別に確認してください。

許可が必要になる場合

一定の大きさを超える看板や、特定の場所に設置する場合には、事前の許可が必要になることがあります。

  • 建物の壁面に取り付ける看板
  • 屋上に設置する看板
  • 自立式の看板(ポール看板)
  • のぼり旗、幕
  • 電光掲示・LEDの表示

許可には更新が必要な場合もあります。取ったきりになっていないか確認してください。

許可には更新が必要な場合もあります。取ったきりになっていないか確認してください。有効期間が切れていると買収監査でも指摘されます。

出店前に確認すること

  1. 出店予定地の自治体の条例を確認する
  2. 設置したい看板が許可の対象か、サイズの制限に収まるかを確認する
  3. 賃貸借契約で、看板の設置が認められているかを確認する
  4. 建物の管理規約(ビルの場合)を確認する
  5. 費用と、許可にかかる期間を工事スケジュールに織り込む

3番目と4番目は見落とされがちです。条例上は問題なくても、貸主やビルの規約で認められないことがあります。

3番目と4番目は見落とされがちです。条例上は問題なくても、貸主や管理規約で認められないことがあります。両方の確認が必要です。

既存看板の点検

すでに営業している店でも、次を確認してください。

  • 許可が必要な看板について、許可を取っているか
  • 許可の有効期間が切れていないか
  • 条例改正で、基準が変わっていないか
  • 老朽化して、落下の危険がないか

4番目は安全の問題です。看板が落ちて通行人に当たれば、事業の存続に関わります。定期的に点検してください。

4番目は安全の問題です。看板が落ちて通行人に当たれば事業の存続に関わります。設置業者に依頼して定期的に点検してください。

承継とM&Aでの扱い

買収監査では、店舗に関する許認可が確認されます。看板の許可も、その一つとして問われることがあります。

また、屋号を変える場合は看板の付け替えが必要になり、その費用と手続きが発生します。譲渡の際は、この費用を誰が負担するかを決めておいてください。

屋号を変える場合は看板の付け替えが必要になり、その費用と手続きが発生します。譲渡の際はこの費用を誰が負担するかを決めておいてください。

点検を習慣にする

店舗ごとに、次の一覧を作っておくと便利です。

  • 設置している看板の種類とサイズ
  • 許可の有無と、有効期間
  • 設置業者と、点検の実施日
  • 賃貸借契約上の取り決め

この一覧を店舗ごとに作っておくと、許可の更新時期も点検の実施日もまとめて把握できます。決算の作業とあわせて見直してください。

出店時に工程へ組み込む

看板の手続きは、工事のスケジュールに影響します。出店の工程に次を組み込んでください。

  1. 自治体の条例を確認する — 物件を決める前が望ましいところです。サイズの制限で想定していた看板が出せないことがあります
  2. 貸主と管理規約を確認する — 条例上は問題なくても認められない場合があります
  3. 許可の要否と期間を確認する — 許可に日数がかかる場合、開店日から逆算する必要があります
  4. 費用を見積もる — 許可の手数料と工事費。予算に織り込んでください
  5. 更新時期を台帳に記録する — 許可に更新が必要な場合、取ったきりにならないようにします

1番目を後回しにすると、物件を決めた後に看板が出せないと分かることになります。視認性が集客に直結する業態なので、物件選びの判断材料として早めに確認してください。

まとめ

看板には条例の制限があり、許可が必要な場合があります。出店前に自治体と貸主の両方を確認してください。

既存店についても、許可の有効期間と老朽化を点検する習慣をつけましょう。

既存店についても、許可の有効期間と老朽化を点検する習慣をつけてください。整理のしかたについてはご相談いただけます。