始める前に決めること
先に決めておかないと、案件ごとに対応が変わります。
- 扱う品目の範囲(大型部品を含めるか)
- 送料をどう設定するか
- 返品を受けるか、条件は何か
- 保証の期間と範囲
- 適合の確認を誰の責任にするか
- 問い合わせに答える人と時間帯
- 発送までの日数
5番目が最も多いもめ事の原因です。「付かなかった」という連絡が来たとき、誰の責任かを先に決めておく必要があります。
品番での照合を買う側の責任とするなら、そう明記してください。こちらで確認するなら、必要な情報を注文時に取る仕組みが必要です。
返品を減らす設計
返品は送料と手間の二重の損失です。減らす方法を挙げます。
- 品番が読める写真を必ず載せる
- 傷や欠品を隠さず写す
- 適合の情報を正確に書く
- 注文時に車台番号や型式を入力してもらう
- 不明な点は発送前に確認する
- 動作を確認したかどうかを明記する
4番目が効果的です。注文の段階で情報を取れば、適合しないものを発送する前に気づけます。
2番目も重要です。届いてから傷が見つかるのが最も返品につながります。先に見せて納得して買ってもらうほうが、結果として手間が減ります。
送料で負けない
大型部品はここで利益が消えます。
- 品目ごとの実際の送料を調べる(サイズと重量の区分)
- 梱包後のサイズを基準にする
- 梱包の方法を標準化してサイズを一定にする
- 送料を商品価格に含めるか、別に取るか決める
- 地域別の差をどう扱うか決める
- 大型部品は引き取りに来てもらう選択肢も示す
2番目を忘れないでください。部品そのものの大きさではなく、梱包した後の大きさで送料が決まります。
6番目も現実的な選択です。近隣の整備工場なら、取りに来るほうが双方に得な場合があります。
梱包を標準化する
- 品目ごとの梱包の手順を決める
- 使う資材を決めて常備する
- 梱包後のサイズを一定にする
- 油や液が漏れない処置をする
- 破損しやすい箇所を保護する
- 写真を撮ってから発送する
4番目を必ず守ってください。油が漏れると、運送会社から受け取りを断られ、他の荷物にも影響します。
6番目が争いを防ぎます。発送前の状態を写真で残しておけば、輸送中の破損かどうかを判断できます。
問い合わせ対応を仕組みにする
ここが人手を食います。
- よく来る質問と回答を一覧にする
- 商品情報に先に書いて質問を減らす
- 返答する人を決める
- 返答までの目標時間を決める
- 判断に迷う場合の相談先を決める
2番目が最も効きます。同じ質問が繰り返し来るなら、それは商品情報に書くべき内容です。
4番目は成約率に影響します。返答が遅ければ、他で買われます。当日中を目標にしてください。
保証の設計
付けるかどうかは、売り方の選択です。
- 期間(日数または走行距離)
- 対象(動作不良、破損、適合違い)
- 対象外(取り付けに伴う不具合、消耗)
- 対応の方法(返金、交換、修理)
- 送料の負担
- 取り付け工賃を負担するかどうか
6番目を明示してください。ここが最も金額の大きい争点になります。工賃を負担しない場合、そう書いておく必要があります。
保証を付けると価格を高くできます。付けない場合は安く出す。どちらの方針を取るかを決めて、一貫させてください。
採算を測る
売上ではなく手取りで見てください。
- 販売価格
- 手数料
- 送料の負担分
- 梱包資材の費用
- 撮影と掲載の時間
- 問い合わせ対応の時間
- 返品が発生した場合の損失
7番目を含めて計算してください。返品率が高い品目は、他が黒字でも全体で赤字になります。
品目ごとに返品率を記録してください。率が高い品目は、説明を改めるか、扱いをやめる判断になります。
始める規模を絞る
いきなり全在庫を出そうとすると立ち上がりません。
- 扱う品目を10種類程度に絞って始める
- 送料が読めるサイズのものから
- 返品が起きにくい品目から
- 3か月やって数字を見る
- 採算が合う品目を広げる
2番目と3番目を優先してください。大型で返品の多い品目から始めると、赤字の印象だけが残ります。
既存の販路と並べて考える
- 整備工場への直接販売との比較
- 部品検索の仕組みとの比較
- 手数料と手間を含めた手取り
- どの販路にどの品目を出すか
4番目を設計してください。すべての販路に同じものを出す必要はありません。品目ごとに向く販路があります。
※ 通信販売に関する表示や返品の取扱いには法令上の要件があります。具体的な設計は専門家にご相談ください。