起きやすい事故

  • 腰痛:家具・家電の運搬。慢性化しやすく、離職につながる
  • 転倒:通路に商品が置かれている、床が濡れている
  • 落下物:高い棚に置いた商品が落ちる
  • 切創:ガラス製品、刃物、破損した什器
  • 脚立からの墜落:高所の在庫を取るとき
  • 感電・発火:中古家電の動作確認中

この6つのうち、離職につながりやすいのは腰痛です。慢性化すると働き続けられなくなります。重量物の運搬ルールが最も効く対策です。

リユース店に特有の要因

一般の小売と違い、次の条件が重なります。

  • 扱う商品の大きさ・重さがばらばら
  • 状態が不明な商品を扱う(破損箇所が分からない)
  • 在庫が多く、通路や保管場所が手狭になりがち
  • 買取のたびに搬入があり、動線が読めない

在庫が多い店ほど、事故のリスクも高いという関係があります。

在庫が多い店ほど事故のリスクも高いという関係があります。通路が塞がり、高い場所まで積み、動線が確保できなくなるためです。

防止のための対策

  1. 重量物の運搬ルール:一定重量以上は2人で、台車を使う
  2. 通路を確保する:床に商品を置かない。幅を決めて線を引く
  3. 高い場所に重い物を置かない:棚の使い方を決める
  4. 保護具を用意する:手袋、安全靴
  5. 脚立の使用ルール:1人で使わない、天板に乗らない
  6. 動作確認の場所を決める:電源を扱う場所を分ける

2番目の「床に商品を置かない」は単純ですが効果があります。幅を決めて床に線を引くだけで通路が保たれます。

在庫を減らすことが安全対策になる

通路が塞がる、高い場所まで積む、動線が確保できない。これらはすべて在庫が多すぎることの結果です。

滞留在庫を処理すれば、資金繰りが改善するだけでなく、店が安全になります。安全対策と経営改善が同じ方向を向く、数少ない領域です。

滞留在庫を処理すれば、資金繰りが改善するだけでなく店が安全になります。安全対策と経営改善が同じ方向を向く、数少ない領域です。

起きたときの手順

  1. 負傷者の手当てと、医療機関への搬送
  2. 労災保険の適用について確認する(本人に自己負担させない)
  3. 所轄の労働基準監督署への報告(要件を確認する)
  4. 原因を調べ、記録する
  5. 再発防止策を実施し、周知する

2番目が重要です。健康保険で処理してしまうと、後で問題になります。業務中の負傷は労災保険の対象です。

2番目が重要です。健康保険で処理してしまうと後で問題になります。本人に自己負担させないよう、労災保険の適用を確認してください。

買収監査での扱い

労災の発生状況と、その後の対応が確認されることがあります。件数そのものより、原因を調べて対策したかどうかが見られます。

記録と再発防止策が残っていれば、管理されている会社と評価されます。

件数そのものより、原因を調べて対策したかどうかが見られます。記録と再発防止策が残っていれば管理されている会社と評価されます。

今週できる3つの手当て

大きな投資は要りません。次の3つから始めてください。

  1. 通路に線を引く — 床にテープを貼り、その内側に商品を置かないルールにします。在庫が増えても通路が保たれます
  2. 重量物のルールを決める — 「◯kg以上は2人で」「台車を使う」。数字で決めれば現場が判断できます。腰痛の予防は離職の予防でもあります
  3. 脚立の使い方を決める — 1人で使わない、天板に乗らない。墜落は重傷につながります

あわせて、高い棚に重い物を置かないという棚の使い方も決めてください。落下物による事故はお客様に及ぶこともあります。

これらはすべて在庫が多すぎることの裏返しでもあります。根本的には、滞留在庫を減らすことが最も効く安全対策です。

まとめ

リユース店の労災は、重量物と手狭な店内が主な要因です。運搬ルールと通路の確保から始めてください。

そして在庫を減らすことが、最も効く安全対策でもあります。

運搬ルールと通路の確保から始めてください。在庫を減らすことが最も効く安全対策でもあります。

※ 本記事は一般的な考え方を整理したものです。労働法令の具体的な適用や必要な手続きは、法改正や個別の事情によって異なります。実際の対応にあたっては、社会保険労務士等の専門家および所轄の労働基準監督署にご確認ください。