調査のきっかけ

  • 定期的な調査(計画に基づくもの)
  • 従業員や退職者からの申告
  • 労災の発生
  • 特定の業種・地域を対象とした重点的な調査

2番目が多いのは事実ですが、申告がなくても調査は来ます。「うちは大丈夫」という前提は持たないでください。

2番目が多いのは事実ですが、申告がなくても調査は来ます。「うちは大丈夫」という前提は持たないでください。

確認される主な資料

  • 就業規則、賃金規程
  • 雇用契約書、労働条件通知書
  • タイムカードなど勤怠の記録
  • 賃金台帳
  • 時間外労働に関する協定の届出
  • 年次有給休暇の管理簿
  • 健康診断の実施記録
  • 従業員名簿

この8つをすぐ出せる状態にしておいてください。探すのに時間がかかると管理の水準を疑われます。1つのファイルにまとめておくのが確実です。

リユース店で多い指摘

  1. 時間外労働に関する協定の未届出:残業させるための手続きがない
  2. 労働時間の把握が不十分:シフト表しかない、打刻が実態と合わない
  3. 割増賃金の不足:歩合給を含めた計算がされていない
  4. 休憩が取れていない:1人体制の時間帯がある
  5. 年次有給休暇の取得義務違反
  6. 就業規則の未整備・未届出
  7. 健康診断の未実施

7番目は見落とされがちです。要件を満たす従業員には、定期的な健康診断が必要です。

1番目は手続きだけで解決します。残業させるための手続きがないまま残業させているという状態は、届出を出せば済む話です。まず確認してください。

調査当日の対応

  • 求められた資料を、速やかに出す
  • 分からないことは推測で答えず、確認して回答する
  • 指摘された内容をメモに残す
  • 是正の期限を確認する

隠したり、書類を作り直したりしないでください。発覚すれば、はるかに重い扱いになります。

隠したり、書類を作り直したりしないでください。発覚すればはるかに重い扱いになります。分からないことは推測で答えず確認して回答してください。

是正報告の進め方

  1. 指摘事項を一覧にし、優先順位をつける
  2. 専門家(社会保険労務士)に相談する
  3. 仕組みとして直す(人への注意では再発します)
  4. 期限内に是正報告書を提出する
  5. 是正した内容と日付を記録に残す

5番目は、後の買収監査でそのまま説明材料になります。

3番目が要点です。人への注意では再発します。様式で空欄を許さない、システムで飛ばせなくする。仕組みとして直してください。

日頃の備え

年に1回、上記の資料をすべて出して自主点検してください。決算のタイミングに合わせると忘れません。

点検の記録が残っていれば、管理されている会社であることを示せます。調査でも、承継の場面でも同じです。

年に1回、同じ資料をすべて出して自主点検してください。決算のタイミングに合わせると忘れません。点検の記録が残っていれば管理されている会社であることを示せます。

自主点検で見る8つの資料

年1回、調査で求められるものと同じ資料を出して自分で点検してください。決算の作業とあわせると忘れません。

  • 就業規則・賃金規程 — 最新版か、実態と合っているか、周知されているか
  • 雇用契約書 — 全員分あるか、内容が現在の条件と一致しているか
  • 勤怠の記録 — 打刻が実態を反映しているか、休憩が記録されているか
  • 賃金台帳 — 割増賃金の計算方法が正しいか。歩合給がある場合はとくに確認が必要です
  • 時間外労働に関する協定の届出 — 有効期間内か。更新を忘れやすい書類です
  • 年次有給休暇の管理簿 — 付与日数、取得日、残日数が管理されているか
  • 健康診断の実施記録 — 対象者全員に実施しているか
  • 従業員名簿 — 雇用形態と勤続年数が最新の状態か

点検の記録が残っていれば、調査でも承継の場面でも「管理されている会社」であることを示せます。

まとめ

調査は申告がなくても来ます。時間外労働の協定、労働時間の把握、割増賃金の計算が主な指摘点です。

まず、時間外労働に関する協定を届け出ているかを確認してください。

まず、時間外労働に関する協定を届け出ているかを確認してください。手続きだけで解決する項目です。

※ 本記事は一般的な考え方を整理したものです。労働法令の具体的な適用や必要な手続きは、法改正や個別の事情によって異なります。実際の対応にあたっては、社会保険労務士等の専門家および所轄の労働基準監督署にご確認ください。