採択後の流れ

  1. 交付の手続きを行う
  2. 発注・契約する(この順序が重要)
  3. 実施する
  4. 支払いを済ませる
  5. 実績報告を提出する
  6. 確定した額が交付される

補助金は後から支払われます。先に自社で資金を用意する必要があります。

つまずきやすい点

つまずき対策
手続き前に発注した順序を必ず守る
証拠書類が足りない見積・発注・納品・請求・支払を全部残す
支払方法が要件に合わない現金払いが認められない場合がある
計画と違うものを買った変更には手続きが要る
期限に間に合わない余裕を持って進める

残す書類

  • 相見積もり(複数社から取る場合がある)
  • 発注書・契約書
  • 納品書
  • 請求書
  • 支払いの記録(振込の控えなど)
  • 設置・使用の状況が分かる写真

一つでも欠けると、その分が対象外になることがあります。

現金払いに注意

買取代金を現金で扱う習慣があると、設備の購入も現金で済ませがちです。しかし補助金では振込が求められることが一般的です。事前に確認してください。

報告後も続くこと

取得した設備には、一定期間の管理義務が課されることがあります。処分や転用には手続きが必要です。要領を確認してください。

交付決定までは動かない

採択と交付決定は別の段階です。混同すると、対象外になります。

  1. 採択の通知を受けても、まだ発注しない
  2. 交付申請の手続きを行う
  3. 交付決定の通知を受ける
  4. そこで初めて発注する
  5. 相見積もりの要否を確認しておく
  6. 発注書・契約書を残す

1番目を守らないと、支出が対象になりません。採択の連絡で安心して発注してしまう例があります。制度ごとに扱いが異なるため、必ず公募要領で確認し、交付元に確認してから動いてください。

支払いと資金繰り

補助金は後払いです。この点を計画に織り込んでください。

  • 支払いは先行する — 全額を自己資金または借入で用意します
  • 入金までの期間を確認する — 実績報告の審査を経ます
  • つなぎの資金を手当てする
  • 現金払いを避ける — 証憑として認められない場合があります
  • 振込の記録を残す

3番目を事前に準備してください。採択されたのに、支払いの資金が用意できずに実行できないという事態が起こりえます。金融機関に、補助の採択を伝えたうえで相談しておくと、対応がしやすくなります。

導入後の運用を軌道に乗せる

報告のためだけでなく、投資を活かすための段取りです。

  • 担当と管理者を決める
  • 手順書を作る
  • 使用状況を確認する — 導入から1か月、3か月
  • 効果を測る — 導入前の数字と比較します
  • 使われていなければ、原因を確認する

3番目の確認を仕組みにしてください。導入直後は使われても、数か月で従来の方法に戻ることがあります。定期的に使用状況を確認し、使いにくい点があれば手順を調整してください。定着して初めて、投資の効果が出ます。

書類の保存を仕組みにする

実績報告の後も、書類の保存義務が続く場合があります。

  • 保存すべき書類を確認する — 見積、契約、納品、請求、支払い
  • 保存期間を確認する
  • 保管場所を決める — 案件ごとにまとめます
  • 電子データも同様に保存する
  • 担当者が変わっても分かる形にする

5番目を意識してください。数年後に確認を求められたとき、当時の担当者が不在という事態が起こりえます。案件ごとに一式をまとめ、所在を記録しておいてください。事業を譲渡する場合も、この書類の引き継ぎが必要になります。

まとめ

採択後は順序と書類がすべてです。

支払方法の要件を、発注前に必ず確認してください。

※ 本記事は一般的な考え方を整理したものです。税務上の取扱いや補助金の対象・要件は、制度の改正や個別の事情によって異なります。実際の判断にあたっては、税理士等の専門家および管轄窓口にご確認ください。