4つの方法

① 新車を購入する

  • 資金:一括または借入。金額が最も大きい。
  • 資産:貸借対照表に載り、減価償却する。
  • 利点:長期的には最も安い。仕様を選べる。譲渡時に資産として評価される。
  • 難点:資金負担が重い。陳腐化のリスクを負う。

② 中古を購入する

  • 資金:新車より小さい。
  • 利点:初期負担が軽い。すぐ手に入ることがある。
  • 難点:状態の見極めが要る。修理費が読みにくい。部品供給の懸念。

③ リース

  • 資金:月額。初期負担が小さい。
  • 利点:資金を寝かせずに済む。契約内容によって整備が含まれる場合がある。
  • 難点:総額では購入より高くなることが多い。中途解約に制約がある。

④ レンタル

  • 資金:使った期間だけ。
  • 利点:繁忙期だけ、特殊な作業だけという使い方ができる。
  • 難点:継続的に使うなら最も高い。必要なときに空きがない可能性。

稼働率で選ぶ

判断の第一の軸は稼働率です。

  • 毎日使う:購入またはリース。
  • 週に数日:リースを検討。
  • 月に数日、または特定の作業だけ:レンタル。

意外に多いのが、「持っているが月に数回しか使わない」という状態です。維持費と保管場所を食っています。

手持ちの機械について、実際の稼働日数を測ってください。稼働が低いものは、売却してレンタルに切り替えるほうが安い場合があります。

引退時期で選ぶ

第二の軸です。ここが経営判断の核心になります。

引退まで10年以上

購入して使い切る判断が取れます。長期的には最も安い方法です。

引退まで5〜10年

判断が分かれます。次を試算して比べてください。

  • 購入した場合の投資額と、譲渡時に評価される見込み額
  • リースにした場合の総支払額と、契約が承継できるか
  • 更新しない場合、機械の残存年数で足りるか

2番目の「契約が承継できるか」を確認してください。株式譲渡なら通常そのまま続きますが、事業譲渡ならリース会社の承諾が必要です。

引退まで5年以内

持たない選択に合理性があります。

  • 今の機械を使い切る
  • 足りない分はレンタルで補う
  • 大型の投資は避ける

ただし例外があります。稼働する新しい機械があることで譲渡価格が上がるなら、投資額の一部は回収できます。老朽機械しかないヤードは、撤去費用を差し引かれます。

譲渡時の評価への影響

この視点を持っている経営者は少ないため、整理します。

買い手から見て価値になるもの

  • 稼働している、残存年数のある機械
  • 整備記録が揃っている
  • その機械を扱える人が複数いる

買い手から見てマイナスになるもの

  • 更新時期を過ぎた機械(撤去費用として計算される)
  • 稼働していない遊休機械(同じく撤去費用)
  • リースの残債(引き継ぐか、清算するか)
  • 1人しか扱えない機械

2番目に注意してください。「まだ使えるから置いてある」機械が、実は評価を下げています。承継を考えるなら、稼働していないものは先に処分してください。

設備の年齢を一覧にする

判断の前提として、次の表を作ってください。半日で作れます。

  • 機械の名称、型式
  • 取得年、取得方法(購入・リース)
  • アワーメーターの現在値
  • 直近3年の修理費
  • 年間の稼働日数
  • 扱える人の人数
  • 残存年数の見立て

この表があれば、更新の順番と時期が見えます。感覚で「そろそろ替えたい」と考えるのと、数字で判断するのとでは結果が違います。

そして、この表は承継の場面でそのまま使えます。買い手が最初に知りたい情報です。

資金調達を早めに相談する

購入する場合、資金の相談は早めに始めてください。

金融機関が見るのは次の点です。

  • その投資で処理量や収益がどう変わるのか
  • 返済原資を稼働率から説明できるか
  • 過去の設備投資が回収できているか
  • 経営者の年齢と、事業継続の見通し

4番目が現実的な論点になります。引退が近い経営者の長期借入には、後継者の有無が問われます。承継の計画と設備投資の計画は、同時に説明できる形にしておいてください。

売却できる価値も見込む

購入した機械は、不要になったときに売却できる場合があります。この点を判断に含めてください。

売却価値が残りやすい条件を挙げます。

  • 整備記録が揃っている
  • 稼働時間が過大でない
  • 汎用性のある機種、仕様である
  • 部品の供給が続いている
  • 需要のある市場がある(海外を含む)

1番目が効きます。同じ稼働時間でも、整備記録があるかどうかで評価が変わります。日々の記録が、数年後の売却価格を左右します。

3番目については、特殊な仕様にすると自社では使いやすくても売りにくくなります。長く使い切るなら気にしなくてよいのですが、数年後に手放す可能性があるなら考慮に入れてください。

※ リース・レンタルの契約条件や税務上の取り扱いは契約内容によって異なります。具体的な判断は専門家にご相談ください。