遊休地を眠らせておくのはもったいない
ガソリンスタンド(SS)の敷地には、給油に使う部分のほかに、十分に活用されていないスペースが残っていることがあります。かつて洗車や整備に使っていた区画や、店舗の一角が、いつの間にか遊休地になっているケースです。こうした土地は、持っているだけでも維持の負担が生じます。
眠っている土地を収益を生む場に変えられれば、経営の助けになります。そこで検討されるのが、既存の敷地を活かした併設ビジネスです。なかでもコインランドリーは、限られたスペースでも成り立ちやすく、日々の運営に手間がかかりにくいことから、遊休地の活用先として注目されています。
コインランドリーが併設先として選ばれる理由
コインランドリーが併設の候補として関心を集めるのには、いくつかの理由があります。洗濯という生活に根ざした需要を相手にするため、景気の波に左右されにくく、地域に定着すれば安定した利用が見込めるとされます。また、常時人を張り付けておく必要が比較的少ない業態でもあります。
ガソリンスタンドとの組み合わせという点でも、相性は悪くありません。もともと車で立ち寄りやすい立地にあり、駐車のしやすさは洗濯物を運ぶ利用者にとって利点になります。給油のついでに洗濯を回し、待ち時間を有効に使うといった使い方も生まれます。生活の動線のなかに自然に組み込まれやすいのです。
併設で期待できるメリット
コインランドリーを併設することで、ガソリンスタンドの経営にはいくつかの前向きな変化が期待できます。まず、燃料以外の収益の柱ができることで、経営の安定につながります。加えて、遊休地の維持負担を、収益を生む資産へと転じられる点も見逃せません。
併設で見込まれる主な効果
- 燃料に頼りきらない収益源を持てる
- 眠っていた敷地を有効に活用できる
- 新たな客層が地域から店に足を運ぶ
- 店舗全体のにぎわいや認知が高まる
これまでガソリンスタンドを利用していなかった層が、洗濯を目的に足を運ぶようになれば、店舗の存在感は地域のなかで一段と高まります。日常的に立ち寄る人が増えることは、長い目で見れば店全体の力を底上げすることにつながります。
集客の相乗効果を引き出す
併設の魅力は、それぞれの事業が別々に集客するだけでなく、互いに客を呼び込み合う相乗効果にあります。給油に来た人が洗濯を利用し、洗濯に来た人が給油や洗車に立ち寄る。こうした行き来が生まれれば、一つの来店が複数の利用につながり、店全体の収益が厚みを増していきます。
相乗効果を引き出すには、両方のサービスが利用しやすいように動線や案内を工夫することが大切です。洗濯の待ち時間に店内で過ごせるようにしたり、双方の利用者に向けた案内を用意したりと、ちょっとした配慮が回遊を後押しします。二つの事業を切り離さず、一体として設計する視点が効果を高めます。
導入前に押さえておきたい留意点
メリットが期待できる一方で、コインランドリーの併設にも留意すべき点があります。まず、設備の導入には相応の初期投資が必要です。回収の見通しや、地域にどれだけの需要があるかを、あらかじめ冷静に見極めておく必要があります。周辺にすでに同種の施設が多い場合には、慎重な判断が求められます。
また、危険物を扱うガソリンスタンドの敷地に別の設備を設けることになるため、安全面や必要な手続きの確認も欠かせません。水道や排水、電気などの設備面の条件もあります。加えて、日常の清掃やメンテナンス、防犯といった運営の手間をどう担うかも、始める前に具体的に描いておきたい点です。これらを一つずつ確かめておくことが、安定した運営の土台になります。
将来を見据えた事業づくりの一手として
コインランドリーの併設は、目先の遊休地対策にとどまらず、会社の将来を見据えた事業づくりの一手にもなります。安定した収益源が加われば、経営の足腰は強くなり、承継やM&Aを考える際にも事業構成の魅力として評価されやすくなります。複数の収益の柱を持つ会社は、引き継ぐ相手にとっても安心材料になります。
とはいえ、導入が自店にとって本当に得策かどうかは、立地や敷地の条件、地域の需要によって変わります。判断に迷うときは、業界に詳しい専門家に相談することをおすすめします。私たち株式会社フォーバル 自動車アフターマーケットチームは、事業の見直しから将来の承継まで、SSの実情に即して伴走します。相談無料・秘密厳守で、最適な一手を一緒に考えます。
まとめ
コインランドリーの併設は、眠っている遊休地を収益の場に変え、燃料に頼りきらない経営をつくる有力な選択肢です。車で立ち寄りやすい立地という強みを活かせば、給油と洗濯の間で集客の相乗効果も期待できます。
一方で、初期投資や設備・安全面の確認、運営の手間といった留意点もあります。導入が自店に合うかどうかは条件次第です。将来の承継まで見据えながら、専門家の力も借りて、無理のない一手を選んでいきましょう。