引退したい時期を決める
すべての起点はここです。いつ退きたいのかが決まらないと、逆算した準備ができません。
譲渡には、相手探しから引き継ぎまで半年から2年程度かかります。加えて、決算書や設備の状態を整える期間を確保するなら、さらに1年は見ておきたいところです。「70歳で退く」と決めれば、67歳前後には動き出すという逆算ができます。
ガソリンスタンドの場合、地下タンクの更新時期が判断に絡みます。大きな設備投資を控えているなら、その前に譲るのか、投資してから譲るのかで手取りが変わります。時期の設定は投資計画とあわせて考えてください。
自社がいくらで評価されるかを知る
次に、現状で自社がどう評価されるのかを把握します。「燃料は薄利だし、大した価値はない」と考えている経営者は多いのですが、実際に見立ててみると想定を上回ることは珍しくありません。
特にガソリンスタンドは、幹線道路沿いの立地が不動産としての価値を持ちます。掛売りの法人顧客や灯油の配送先も、安定収益として評価されます。決算書3期分と、危険物施設の許可関係の書類、従業員名簿があれば、おおよその見立てをお伝えできます。無料でご案内していますので、この段階で費用の心配は不要です。
地下タンクと土壌の状態を把握する
ガソリンスタンドの譲渡で必ず論点になるのが、地下タンクと土壌です。買い手は、タンクの設置年、腐食防止の措置、漏えい検査の記録、そして将来の撤去費用の見込みを確認します。
ここが不明瞭だと、買い手はリスクを大きめに見積もって減額します。逆に、点検記録が揃い、状態を説明できれば、過度な減額を避けられます。地下タンク対応 完全ガイドで詳しく扱っています。
土壌については、調査していない段階で「何もない」とは言えません。ただ、跡地の活用や売却を視野に入れるなら、早めに状況を把握しておくほうが選択肢は広がります。
決算書と実態の差を埋める
買い手は決算書を見て判断しますが、その決算書が実態を映していないことがよくあります。社長個人の費用が経費に混ざっている、役員報酬が実態と乖離している、使っていない設備が資産に残っている、回収見込みのない売掛金が計上されている。
これらは説明すれば理解される項目ですが、説明できないと減額の対象になります。掛売りの回収状況は特に見られますので、滞留している債権があれば整理しておいてください。
秘密を守れる相手に相談する
最もやってはいけないのが、同業や元売の担当者に「売却を考えている」と漏らすことです。ガソリンスタンド業界は横のつながりが強く、噂は必ず広がります。従業員の離職や、掛売り顧客の離反につながりかねません。
相談は、秘密保持を前提に動ける専門家に限定してください。候補への打診は会社名を伏せた資料で行い、関心を示した相手とだけ秘密保持契約を結んでから詳細を開示する——この手順を守れる相手かどうかを確認しましょう。
こんなご相談を承っています
実際にいただくご相談は、次のような言葉で始まることが多くあります。
- スタンドを売りたいが、どこに相談すればよいかわからない
- ガソリンスタンドを売りたい。ただ従業員の行き先が心配だ
- 給油所を売りたいが、跡地の土壌が不安で踏み出せない
- ガソリンスタンドの経営権を譲りたい。屋号は残してほしい
- 息子が継がない。跡継ぎがいないまま歳をとってしまった
いずれも、ガソリンスタンドの売却支援としてお手伝いできる内容です。ガソリンスタンドの無料査定として、現状の評価をお伝えするところから始められます。
廃業と比べてどれだけ違うか
廃業を選ぶと、地下タンクの撤去、計量機や洗車機の解体、土壌の対応、店舗の原状回復、従業員の退職金が発生します。ガソリンスタンドは設備の撤去費用が特に重く、数千万円規模になることもあります。
売却であれば、これらの支出が不要になるうえ、事業そのものに対価がつきます。従業員の雇用と、地域の給油拠点も残せます。金額だけを比べても、売却が有利になるケースは少なくありません。
具体的な比較は廃業 完全ガイドで扱っています。
決めていなくても相談してよい
ここまで読んで「まだそこまで固まっていない」と感じた方もいるかもしれません。それで構いません。むしろ、決める前に選択肢を知っておくほうが、納得のいく判断ができます。
売る、継がせる、続ける——どの道を選ぶにせよ、自社の現在地を知ることから始まります。秘密厳守でお話を伺いますので、お気軽にお声がけください。